2009年6月17日 水曜日
日本郵政・北朝鮮・総選挙、いろいろ盛りだくさんのニュースがあります。日本郵政では、結局マンガ太郎さんは必要なリーダーシップを発揮できずに、国民世論とは反対の決断をしました。
鳩山邦夫前総務大臣を切り、西川善文氏を救いました。
国民世論は何を求めたのでしょうか。
もちろん、こういう問題にはわたしたちは直接触れることはできないわけですから、いろいろな報道のなかから事実を積み上げて「真実」を見つけなければならないわけです。
その意味で次の記事には注目です。
〜〜日刊ゲンダイ6月12日引用〜〜
「麻生首相よ、日本のために西川社長をクビにしなさい」
大詰めを迎えている日本郵政・西川善文社長の進退問題。麻生首相は11日、早期決着を示唆したが、昨今の報道はどうも論点がズレている。政府が民間企業の人事に介入することの是非が問われているのではない。
平沼赳夫元経産相が斬る西川問題の本質――。
●裏に米国の大掛かりなシナリオ
西川問題がここまでこじれた理由について、さまざまな解説がなされている。
「ここで辞めたら、政府の人事介入を認める前例を残すことになる。だから、西川さんは辞めないんだ」
「鳩山大臣が首切りに突っ走っているのは、政治的パフォーマンスだ。次期総裁選への布石である」
などなどだ。しかし、平沼氏はまったく別の見方をする。
「西川さんが辞めないのは、そもそも就任のときから大きなシナリオがあるからでしょう。そのシナリオの中では西川さんは必要不可欠の人物だ。だから、辞めるに辞められないのだと思います。そのシナリオとは、日本の郵貯、簡保資金の開放ですよ。私が経産大臣をやっていたころから、郵政問題は日米の政府間協議に上っていた。何度も政府間協議が開かれましたが、その会合には米国の民間保険会社の社長が来ていて驚いたものです。年次改革要望書でも郵政問題は取り上げられた。そうしたら、米国では研究よりも人脈づくりに励んでいたのではないかと思われる竹中平蔵さんが郵政民営化を推し進め、その竹中さんや米国のゴールドマン・サックスと強い絆がある西川さんが、前任者の生田正治氏に代わって日本郵政の社長に就任したわけです。彼が辞任しないのは、裏の大きなシナリオ抜きには語れない。鳩山大臣も当然、それを知っているから引けないのでしょう」
実際、ここまで問題がこじれているのに、なお、地位にしがみついている西川氏は異様だ。
「西川さんは国民のお金で2400億円もの建築費をかけたかんぽの宿を109億円で売ろうとした。それも一括。どう強弁しても説明が出来ない取引だし、常識的にはありえない話です。鳩山大臣だけでなく国民も疑いの目で西川社長を見ている。郵政には不正DMの問題もある。前任者の不祥事であっても、現在のトップが責任を取るのは当たり前。ふつうの感覚では辞めるはずです」
それなのに、辞めないのは米国を含めた大きな力が働いているとみるべきなのだ。
「麻生首相と私は仲がいいから、彼が迷うのもわかる。しかし、ここは敢然と西川氏を切るべきだと思います。経済学者の中谷巌氏も小泉改革を支持した誤りを認めました。8兆円も国費を投入した長銀を外資に10億円で売ったのが小泉改革です。誰が見ても、誤りは明らかなのです。だとしたら、決断し、大ナタを振るった方がいい。麻生首相も、西川問題の本質、真相はよくお分かりのはずですよ」
さもないと、国を売り続けることになる。
〜〜引用終わり〜〜
ここには郵政問題の政府間協議にアメリカの民間保険会社社長が参加していたことが述べられています。
アメリカが日本の郵政民営化を求める理由は、@ゆうちょ銀行の預金と、Aかんぽ生命保険の保険料が目的であり、B郵便の集配や C地域でこれらを支えるシステムには興味がありません。
そもそもこのような形で、預金と保険だけを他の業務と切り離してアメリカに差し上げるのにぴったりの形で郵政民営化が進められたことのほうがビックリです。
日本側では差し上げるための合法的な仕組みが作られ、アメリカ側はそれに細かい注文をつけチェックをするために民間保険会社社長が直接協議に参加するという露骨なことが行なわれていたわけです。
この構造のどこがおかしいか、ってそれは国民の財産を「郵政民営化なくして改革なし」などという意味のない空虚な言葉で扇動し強引に民営化を行ない、アメリカに日本国の富をくれてやろうという小泉純一郎氏と竹中平蔵氏のウソっぽさがはっきり目に見えるようになったからです。
そこに国民は違和感を感じるのです。
西川善文氏はその意味ではアメリカにカネをくれてやる国家と国民を犠牲にする壮大な詐欺の実行部隊の指揮官なのです。使い捨てであろうが、西川氏が自殺しようが、とにかくこの仕事をもともと予定していた成果を出してもらわなければいけない、そういう役割をもった人材なのです。
護送船団方式の金融行政のなかで文句もいわずに金融行政に協力し、郵政じたいが官による民業圧迫であるといいながらちゃっかりと民を圧迫している郵政の社長に就任してしまう節制のなさを買われたのでしょうか。
大きな意味で、郵政民営化の具体的な姿が目に見えてきたために、おかしいという声が大きくなっているわけです。それが国民世論です。
そして、郵便じたいがものすごく不便になったこと、です。
郵便の集配でもかっての地域密着のきめ細かいサービスは一切なくなり不便になったばかりでなく、却って非効率的な事務で職員の負担が増加しているのではないか、と推測しています。
システムを使えるお客様も職員もいないのに形だけの効率性を追求したために起きていることです。現場から離れたところ、遠いところで形だけの「効率的なシステム」を考えて導入したのでしょうね。
わが社は内容証明郵便など法律文書以外はすべてヤマト運輸さんのメール便で出すようになりました。今はお客様も郵便ではなくメール便で送付してくれることが多くなりました。角2封筒厚み1a、普通便は80円、断然安く気持ちのいいサービスと対応があります。
こうして郵便局のサービスの価値がどんどん落ちていることも郵政民営化は失敗だったという国民世論に大きい影響を与えているのではないでしょうか。
まっ、政治家が自ら郵便局に出向いて郵便を出すことはないと思いますが、そんな連中は民営化によるサービス低下が進んでいることは理解できないでしょう。
利用者と職員と国家・国民の富の毀損を続けるマンガ太郎さん、首相という地位を楽しむのはやめて欲しいのですが。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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