2009年10月14日 火曜日
日本共産党、どこへ行くのでしょうか。
確かな野党(前回選挙) → 建設的野党(今回選挙)
スローガンの変化も重要ですが、どうもこの政党は自民党の補完勢力に堕している、というのは本当のようです。
変革か守旧か、というときに「確かな」とか、「建設的」に、という軸の作り方がおかしい、ではありませんか。
もっとも、共産党からすれば、変革も守旧も大して変わらないと見ているようですから、そこからして国民と乖離しているのですが。
共産党の得票率・得票数は長期低落傾向、今後の参議院選挙・衆議院選挙で自然消滅する、と言われています。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~mike/sizenshiteisu.htm
衆議院比例代表当選者数・得票率
実施年 当選者数 得票率
1996年 24人 12.55
2000年 20人 11.23
2003年 9人 7.76
2005年 9人 7.25
2009年 9人 7.03
これだけ、当選者数・得票率を減らしながら、戦略を変更せず、人事にも手をつけない、というのは国民政党・民主主義政党はありえません。幹部の地位継承と現在の体制の正しさを証明したい、宗教政党です。
いや、むしろナンミョー信者のための、公明党のほうがクイックに人事を変えています。もちろんこれは怒り狂った法華デブの指示でしょうが。
法華デブは永久のホトケ、変わる気配はゼロ、ありません。
同様に、共産党の不破哲三・志位和夫・市田忠義各氏も、自分の地位を守るためだけに一生懸命なのです。変わる気配はありません。
なぜか?
正しい指導者は変わる必要がないからです。
同時に共同脳内妄想。
妄想では革命はできません。
上記宮地健一氏によれば、これからの衆議院での定数削減の動きなどを考えると、日本共産党は自然死により消滅する、と結論づけます。同意します。国民の状況を読めない政党、それは国民から乖離しているからか、その状況がトップに上がらないか、どちらかです。
自民党は街頭演説をしても国民の支持が広がっているのか、どんな問題に敏感に反応するのか、わからなかった。街頭演説もあまりやっていない候補者がたくさんいた、らしい。アンテナがあがっていないから国民の状況を読めなかった、といえます。
共産党の地域での活動は滅私奉公、一生懸命に地域活動を行っています。最近は党員が高齢化したこともあり、フットワークは軽くありませんが。これら一生懸命にやっている党員の変化への思いは、中央幹部には伝わることはありません。
どうしてかわかりませんが、中央幹部は特権階級であり、民主集中制だから言論の自由はありません。民主集中制は特権階級を維持するに都合のいい組織原則です。
自由に発言でき、一度決まったら反対したものも含めて実行する、という建前ですが、こんなことは株式会社ですら行われる原則です。
あえて、それを民主集中制と呼ぶ意味は、事実上の異論を認めない、幹部への批判を認めない、それを行うときは組織でもって徹底的に妨害・暴力・シカトをするぞ、というところに意味があるのでしょう。
つい最近まで、共産党を除名された人物は「赤旗」のなかで「裏切り者」の意味をこめて敬称なしの呼び捨てでした。裏切り者の訃報も「赤旗」には掲載しません。
どんな組織でも、失敗すれば失敗の責任を取って辞任します。
新しい組織が、新しい戦略と、新しい人事で新しい行動を起こします。
このようなバイタルな組織内変化を通じて世論の支持と政党の役割が一致していくわけです。この機能を欠く政党は消滅するしかありません。
もうひとつ、勝ち目のない選挙で立候補することで、変化を望む国民・地域住民を割って結果的に自民党に有利な状況を作り出していることです。
共産党が意識しているにしろ、意識していないにしろ結果は自民党の補完勢力になっている状況があります。
共産党は価値観の多様化した現代において、価値観を2つに収斂させる2大政党制は逆行している、との理由で小選挙区制に反対しています。
理屈のうえでは一理ありますが、対立軸を作り出すのは政党自身です。
多様化した価値観を代表するそれぞれの政党が、協力しあい、対立軸を鮮明にすることができるなら政党段階で自主的に民意が統合されます。しかし、これまでの日本の政党は自党の利益のみを優先し、国民の要求する対立軸を作り出すことができなかったわけで、その意味で制度として対立軸を明確にして選挙を行う小選挙区は強制的に対立軸を作り出すことができる制度でもあります。
選挙制度の問題はキリがありません、むしろ現状の選挙制度のなかでどう戦うか、を政党自身が身に着けなければ国民に役立つ政党に成長しません。
この点で共産党の選挙への取り組みはおかしい、のです。国民の間で対立軸とはなっていないものを引っ張り出してきて立候補する、当然負ける、同時に自民党に有利な状況を作り出す、という構図です。
〜〜毎日JP10月13日引用〜〜
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20091014k0000m010076000c.html
共産党:参院選の目標、比例で650万票以上、5議席獲得
共産党は13日、党本部で第9回中央委員会総会を開いた。志位和夫委員長は、現有9議席を維持した8月の衆院選を「善戦、健闘といえる成果」と総括したうえで、来年夏の参院選の目標を「比例代表選挙で650万票以上を獲得し、5議席を絶対確保する。選挙区選挙では東京で絶対確保を図る」と語った。
また、民主党の小沢一郎幹事長が提唱する国会改革について、「委員会の定数削減は少数会派の発言機会の縮小につながる。委員会の定例日の廃止も、民主的で十分な国会審議を保証する見地から大きな問題がある」と反対を表明した。
また、第25回党大会を来年1月13日から16日まで開くことを決めた。
〜〜引用終わり〜〜
わたしは共産党の自然死による自然消滅がありうると思っていますから、どうなるか、楽しみです。
余計なお世話かもしれませんが、社会主義幻想と民主集中制を捨てて、解党的出直しをしなければ国民に基礎をおく政治活動はできないのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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