2009年10月23日 金曜日
日本郵政西川社長辞任記者会見。怒り爆発!
なかなか人間味のある方なのですね。ビックリしました。
〜〜産経新聞10月20日引用〜〜
http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/091020/fnc0910201919021-n1.htm
西川社長辞任会見速報「カメラ出て行け!」
東京・霞が関の日本郵政本社1階で、午後6時半から始まった日本郵政の西川善文社長の辞任会見。西川社長は、緊張した表情で席に着き、記者団をちらりと見た。
《西川社長は、会見席を取り囲む数十台のカメラに対し、ジェスチャーで離れるように指示するが、激しいフラッシュを浴び、怒りの表情に変わる》
西川社長は「もう少し離れないと、会見しない」と怒鳴り声を上げる。
「カメラストップ!」と広報がなだめるが、西川社長はカメラマンに、「もう少し離れろ」と激怒した。広報が「ご協力お願いします」とカメラマンに再度要請し、会見は始まった。
《会見冒頭》
西川社長「私が本日、辞任の決意をしました。本日、体調が悪いので、すいませんが、亀井大臣(静香郵政改革担当相)から閣議決定されました基本方針について、説明を受けました。いくらかお聞きしていましたが…」
西川社長「カメラは出てけ!」
西川社長「がちゃがちゃやられたら、頭の悪い私は混乱しますよ」
西川社長「話を続けます。この方針は、私が郵政民営化のためにやってきた、これからやろうとすることに大きな隔たりがあるものでございました。もはや、現在もこの職にとどまることは適切ではないと考えた次第であります。辞任表明を正式には28日の取締役会でその場で、辞表を提出したいと思っております」
《質疑応答に入る》
−−なぜこのタイミングで辞任表明したのか。亀井大臣との会談の内容は
西川社長「会談は人事に関することが含まれているので、コメントとをさしひかえたい。このタイミングというのは私がさきほど申し上げた通り」
《「体調が悪く声が出ません」と説明していたように、か細い声で答える》
−−現在までトップとして郵政を率いてきた総括を
「この4年、後半は民営化となるがたいへん厳しいものだった。私の持っている能力、たいしたものではないが、それをはるかに超えるようなものであった」
《目が潤んでいるようにも見える》
「しかし社員の皆さんがよく協力してくれ、今日までやることができました。この間の業績その他やサービスレベルの向上であるとか、あるいはいろいろな面での品質の向上という面で相当程度の実績をできたとおもっています。そういう意味では思い残すことはありません」
《口を引き締める西川社長》
−−見直しの方針についてのご見解は
「今後のことについては、その基本方針に込められていることについては、国の政策ですから、コメントすべきではない。これまでやってきたこと、これからやろうとすること、郵政民営化法の政府の信用を自らの力で、信頼を勝ち取ることのできる民業に変えようと。変革の中、上場させることで、わがくにを代表する企業グループにすると考えていた。今日、閣議決定された基本方針をみれば、おわかりかと思います」
−−取締役を退任して、他の人に社長を(任せるのか)
「人事については、私から申し上げることはありません。亀井大臣を中心に人選を進めると理解しております」
−−まったく違うところからの人なのか
「それも申し上げることではありません」
−−かんぽの宿の問題発覚のときに辞めるという考えはなかったか
「かんぽについては、反省すべき点はあったが、不正な点は一切なかった。それが、辞任の理由になるとはまったく考えておりませんでした」
−−特にこの1年、政府に翻弄された。政府のありかたは
「まあ、それは、あなたが経営トップなら、私が1週間でやめるのだから、とやかくいうことではない」
−−役員報酬の一部返上もした。辞任を促されたのは理不尽ではないかとの声もある。やり残したことは
「もう、言えば切りがない。色々、ある。しかし、今もう、申し上げても意味がないこと。今後の方が決めればいい」
−−今日、小泉さんとあったのか
「コメントできません」
−−西川社長が進めてきた改革はどの程度が
「この長い道のり、どのくらいまで行ったとは言えない。会社の社員として、みなさん方がどうごらんになるかだ。やらなければならないことは沢山ある。大事なことは、何をやるかが大事だ」
−−利用者のみなさんに対しては
「あの〜私は、利用者に評価をされると、利用者によくなったと、あるいは、こういう評価をされることが、企業価値を上げることが向上につながる。もう一段高く進める必要がある。
「これにて、会見を終わりにしたいと。
《会見はわずか十数分で終了した》
〜〜引用終わり〜〜
こういう全体の流れがわかる記事はいいですね、産経新聞以外は掲載していません。おかしい評論をするより事実をすべて掲載したほうが、報道としては力になる場合があります。
他社もこのスタイルを参考にしたらどうでしょう。
ともかく、怒りの記者会見だったことはよくわかりました。そして、西川善文氏が案外人間臭い面を持っているのだということも。
住友銀行頭取といえば、大したもんだよイカの金玉、見上げたもんだよ屋根屋のフンドシ、ってくらいすごい地位でした。そしてバブル崩壊後の不良債権の処理に辣腕をふるったというのですが、名古屋支店長はその過程で殺害されています。
犯人がわからないまま今年9月、15年の公訴時効が完成しました。そのほかにも住友銀行は不良債権処理では多くの事件に巻き込まれています(というか、多くの事件の舞台でした)。
代表的な事件は許栄中とその仲間たちのイトマンを舞台にした大型詐欺事件です。
その昔、都市銀行の頭取といえば旧帝国大学卒業の学歴ばかりですが、住友銀行系列は違います。西川善文氏も大阪大学卒業、です。
イトマン元社長・河村良彦氏、元常務・伊藤寿永光氏、加藤吉邦専務、大上信之住友銀行常務等々登場人物には「ノンキャリア」、「名古屋」がキーワードとなっています。
彼らは上場企業、また、財閥系住友銀行では珍しく高校卒業だったと思います。そして伊藤寿永光常務、加藤吉邦専務は二人とも名古屋市出身です。加藤吉邦専務は、現在の2回前の自宅のすぐ近くでした。自殺された報道の後に知ったご自宅、りっぱな葬儀だった記憶があります。
住友銀行というのは、いわゆる学歴だけが勝負の銀行とは異なり、かなりエグイことをしたノンキャリアが役員に就くなどしていたわけです。
今考えればエグイことをノンキャリアにやらせていたのかも知れません。
その住友銀行の頭取といえば、まだ銀行に対する素朴な信用はあったし、銀行支店に行って会えるわけじゃなし、それなりに尊敬の対象だったわけです。
だから、藤原紀香のユーエヌケーオー姿を信じられないのと同じく、元頭取がこういう態度をとるものだとは信じられないのです。今日のこの記事を見たら信じられました、普通の人間です。
こういうヒトにも、怒りがあるし、欲がある。
日本郵政は小泉純一郎氏、竹中平蔵氏らが率先してアメリカに日本国民の財産を呉れてやるための工作だったことは、はっきりしています。もちろん言葉ではそんなことをいいません、行いがそうだ、ということです。
日本人は言葉に魂や精神をのせすぎです。だから、言葉だけの空虚なヤツらにコロリと騙される、言葉では信用できない、行いを見せろ、です。何事も。
このスキームにより、かんぽの宿の超低価格で売却されたことは、つい最近に明らかになりました。それについて、「不正はなかった」と言っているわけです。
しかし、誰が見てもオリックスにのみ有利な契約の推移ではありませんか。不動産の鑑定、評価減、事実上の随意契約すべてにオリックスがからんでいます。これだけ多くの関与や不正を指摘されているのだから、「不正はない」と断言するなら、きちんと事実の検証をして、そののちに事実とともに公表する必要があります。
まっ、郵政民営化が、日本郵政の役割が資産を日本国民のために役立て、そのサービスの向上をする、というものでなく、アメリカへの資産のまるごとの移転という目的ですから、こういう中古経営者を使うのが有効だったかもしれません。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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