2010年4月1日 木曜日
いま、わが家はひとつ一つのこだわりを実現しようと考えていてついに井戸を掘りました。もちろん保健所の水質検査では多分「飲食不可」の結論が出るでしょう。
それでもずっと出しっぱなしにして、1週間、井戸水も枯れないし、水量も豊富でこんこんと湧き出てきます。井戸水の濁りは全くなく、透明度も高くなったので、井戸水を汲んで煮沸してお茶をいただきました。
これが水道の水とは見事に違う!
お茶の本来の甘さが味わえます。そしてカルキ臭さがありません。これほどに違うものかと驚嘆しました。
そして、次にはコーヒーです。これは水道水か井戸水か、味がよくわからない、あの独特の苦さでは微妙な差が出にくいのかもしれません。事実名水といわれる水で淹れたコーヒーは今まででもわたしには違いがよくわかりませんでした。
次に試したのが出汁です。コンブを井戸水に浸すこと半日、その後弱火で30分、煮立つ前にコンブを引き上げ、中火で80度くらいまで加熱します。そこへカツオ節を削ったものを入れます。
削りたてのカツオ節は香りがまったく違います。芳醇なカツオ節を入れた出汁は高級料亭のような香りで周りを和ませます。
そして味見、これもカルキ臭がまったくなく、カツオの香りだけが引き立つおいしい出汁に仕上がりました。
現在まで、ここで実験が終わっていますが、改めて日本には水という資源が豊富にあってありがたいことだと思います。
これから夏にかけてどんどんカルキ臭はきつくなります。そして水温もどんどん温かくなります。因果関係でいえば水温が温かくなるのでカルキをより多く入れることで水の腐敗を防止する、ということなのですね。
真夏の水温は、ほぼ25度以上になるのではないのでしょうか。
逆に真冬の水温は多分5度程度なのでしょうか。冷たくて手をつけていられません。
それに対して井戸水は春夏秋冬、四季を通じて15度と一定です。したがって夏には冷たく感じるし、冬には温かく感じるのです。
なぜ、日本は全国一律、河川から水を取り、水処理工場(浄水場)で沈殿物を取り除き、カルキを入れて各家庭に水道を通じて水を流すという集中管理方式を取るのでしょうか。
井戸水は清潔ではない、カルキで殺菌した水道水を使うべきだ、という施策により全国一律の水道網が築かれ水道が流れるようになった背景は自民党の建設利権があるように推測しています。
水道網を整備するために全国では膨大な工事が行われたでしょうが、地方議員や首長とともに国会議員が水道網建設利権を得る、という構図があった、だろうと邪推するわけです。
もともと日本の水資源は井戸にたよっています。清酒は地下水のおいしい京都伏見の水、兵庫灘のおいしい水がおいしいお酒を作ったといいます。
京都の湯葉や豆腐も丹波の豆と京都の井戸水が出会ったことにより名物になったのです。
日本の食文化は水と不可欠なのです。井戸水を残さず、全国一律で水道に切り替えたことの罪は食文化に対する大変な脅威でした。
災害のときにも井戸水は役立ちます。地震によりライフラインが寸断され水道もでないときに近くの井戸水が利用できるなら、わざわざ給水車を出さなくても済みます。水源が分散していれば水の供給がすぐに開始できます。
また、干天続きの場合河川からの取水は制限がありますが、井戸水が直ちに枯れることはないので、安定的な供給が可能です。
理屈はわかりませんが、日本は戦後作ってきた中央集中のシステムを見直し、分散型システムを取り入れる時期に来ているのかも知れません。その大きな変わり目に私たちは生きているのでしょう。
日本人の昔からの知恵を生かし、私たちの生活に取り入れることがこれからの自分らしい生き方をする参考になると思いますし、新しい日本の形を作る際の基準になると思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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