2010年8月28日 土曜日
民主党の代表選挙は、憲法に定められる選挙権・被選挙権とは異なる、まったく私的な選挙ですから、公職選挙法などは関係がありません。
そこで、大マスコミは外からわぁわぁと、あることないことを囃したてるのですが、朝日新聞の悪質さが目立ちます。
わたしは民主党支持者ではありませんし、英雄待望論者でもありませんが、政権交代を利用し、一生懸命に努力する日本国民のためにこそ日本の国富を使うべきであり、官僚利権や大マスコミ利権、アメリカ・支那・韓国のために使うべきではない、と考えています。
今これほどの危機においてもなお中小企業の視察しかできない(何もしない)、力ないトロンとした目で首相の座を守るためにだけ努力するアカン直人首相では国を滅ぼします。国の危機を乗り切る力を持った政治家は小沢一郎氏だけ、と判断するに至りました。
何回もここに書いていますが、朝日新聞は小沢一郎氏のどの事実・事件をもって「カネに不透明」だという論理を展開しているのでしょうか。朝日新聞社の「風が吹けば桶屋が儲かる」類の集団妄想ではないのでしょうか。
以下は、朝日新聞の社説の引用ですから、読み飛ばしても構いません。この後に具体的に検証します。
〜〜朝日新聞社説8月27日引用〜〜
小沢氏出馬へ あいた口がふさがらない
どうしてここまで民意とかけはなれたことができるのか。多くの国民があぜんとしているに違いない。
民主党の小沢一郎前幹事長が、党代表選に立候補する意向を表明した。
政治とカネの問題で、「責任を痛感した」と、幹事長を辞して3か月もたっていない。この間、小沢氏は問題にけじめをつけたのか。応えは否である。
いまだ国会で説明もせず、検察審査会で起訴相当の議決を受け、2度目の議決を待つ立場にある。
鳩山前首相にもあきれる。小沢氏率いる自由党との合併の経緯から、この代表選で小沢氏を支持することが「大義」だと語った。「互いに責めを果たす」とW辞任したことを、もう忘れたのか。
二人のこのありさまは非常識を通りこして、こっけいですらある。
民主党代表はすなわち首相である。党内の多数派工作に成功し、「小沢政権」が誕生しても、世論の支持のない政権運営は困難を極めるだろう。
党内でさえ視線は厳しい。憲法の規定で、国務大臣は在任中、首相が同意しない限り訴追されない。このため「起訴逃れ」を狙った立候補ではないかという批判が出るほどだ。政治とカネの問題をあいまいにしたままでは、国会運営も行き詰るに違いない。
より重大な問題も指摘しなければならない。
自民党は小泉政権後、総選挙を経ずに1年交代で首相を3人も取りかえた。それを厳しく批判して政権交代に結びつけたのは民主党である。
今回、もし小沢首相が誕生すればわずか約1年で3人目の首相となる。「政権たらい回し」批判はいよいよ民主党に跳ね返ってくるだろう。より悪質なのはどちらか。有権者にどう申し開きをするのか。
それとも小沢氏は代表選に勝っても負けても、党分裂といった荒業もいとわずに大がかりな政権再編を仕掛けようとしているのだろうか。
金権腐敗政治と決別し、2大政党による政権交代のある政治、有権者が直接政権を選ぶ政治を実現する――。そんな政治改革の動きの中心に、小沢、鳩山両氏はいた。20年余の歳月を費やし、ようやく目標を達成したと思ったら、同じ二人がそれを台無しにしかねないことをしようとしている。
ほぼ1年前、新しい政治が始まることを期待して有権者は一票を投じた。その重いを踏みにじるにもほどがあるのではないか。しょせん民主党も同じ穴のむじな、古い政治の体現者だったか――。政党政治自体への冷笑がさらに深まっては取り返しがつかない。
代表選をそんな場にしてはならない。有権者は政権交代に何を託したのか、根本から論じなおし、古い政治を乗り越える機会にしなければならない。
〜〜引用終わり〜〜
この社説の結論はわかりにくいですね。感情に任せて書いた、これが言論界で一目置かれる朝日新聞の社説だとは、がっかりです。
要点は次の4つです。
小沢は政治とカネについてクロである。クロなのに代表選に出るのはおかしい。
理由1 責任を痛感したと言って辞任した
理由2 国会で説明もしていないし、検察審査会の議決を待つ立場である
理由3 党内でも起訴逃れだという批判がある
理由4 1年で3人も首相を変えた自民党と一緒ではないか
形容詞と副詞を多用してこういう趣旨のことを長々と、わかりにくく説明しています。形容詞と副詞の文章は情緒的であっても論理的ではない。政治の言葉は論理です。
考えてみると、アカン直人首相も形容詞や副詞が多い、名詞や動詞・数字では語りません。
「まさに」「最後まで」「1円たりとも、1ミリたりとも」「徹底的に」「断固として」「真剣に」「闘い抜く」、抽象的で意味のない字句が多い、アジテーションです。まさに民主党を敗北させた功績のある首相。
朝日新聞はアカン直人首相を擁護しようとするあまり、言葉まで似通っているのでしょう。
さて、朝日新聞
どこが、どのように論理的におかしいのか、考えてみます。
理由1の、辞任したときに政治とカネの問題で「責任を痛感した」、という点ですが、そのような論理で小沢一郎氏が発言したのでしょうか。わたしは知らないのでスルーします。
理由2の国会で説明していない、という点については、国会で決まれば説明することは当然です。各党いろいろな事情があるでしょうが、国会で決まらないものを、かつご本人が必要性を感じないものを何故国会で説明できるでしょうか。
また、検察審査会の2度目の議決待ちであるから代表選に出馬すべきではない、との論点について。検察審査会は刑事事件においては検察官が起訴権限を独占しているので、その検察官が自らの業務を怠っているかどうかをチェックする機能を持つだけであり、刑事事件そのものを起訴すべきであるかどうか、という法律的な判断を行うところではありません。10人程度の検察審査員の多数決で有罪・無罪を決めるのではないのです。しかも、検察は無理な捜査まで行い不起訴を決めているわけで、検察が怠慢で不起訴にしているわけではありません。
検察審査会に申し立てを行っているのは、在日特権を許さない市民の会なる差別主義的暴力団体であり、その桜井誠代表はペンネームだといいます。「小沢憎し」のため実態のわからない胡散臭い団体の検察審査会の申し立てや議決まで利用する、というのが朝日新聞の本音でしょうか。
また、起訴されただけでは有罪とはならないことは朝日新聞も冤罪事件の報道では警鐘を鳴らしていることなのではありませんか。小沢一郎氏は例外であり、無罪推定の外にある犯罪者なのでしょうか。
理由3については、もちろん憲法の規定により、形式的にも首相の同意なく訴追することはできません(第75条)。しかし実質的に起訴の理由が存在しないために不起訴としたわけですから、新たな証拠を朝日新聞が出すなり検察が見つけるなりをしない限り起訴は無理です。この理屈をわかっていながら、こういう論理のすり替えをする、朝日新聞の頭は「小沢憎し」の価値観は相当おかしい。
理由4は政権は長ければいいのか、という問題があります。小泉純一郎氏は5年5カ月にわたり政権を維持しましたが、やったことは日本の財産を日本のために使わず、アメリカに差し上げる、というアメリカ利権を作り上げたことです。これが長期政権の実態であったことは民主党政権になってから明確に語られるようになりました。
もうひとつ、この国家にはカネがないのですから誰が政権を担当しても短命で終わらざるを得ない、事実があります。自民党はもちろん、民主党も短命政権に終わるのはリーマンショック後のカネのないこれからの時代の将来像を自民党も民主党も描けていない、ことに政権の宿命があります。その原因は小泉純一郎氏が作ったアメリカ利権の効果です。
さらに言えば、アカン直人首相は、見守る、介入を検討していく、政策を決める、というだけで、何も実行をしていません。いまだに日銀総裁との会談もしていない。具体的な目の前にある課題に対して何も言わない、何もしない。不作為が確信されれば、日本は世界でやられっぱなしになります。
とりあえずの緊急対策として何を行うべきか、まったく政策がありません。時間が過ぎるのを待つだけ、待つ間に日本はどんどん諸外国の食い物にされていきます。
なぜなら、ドル安、ユーロ安でそれぞれの国は内需より輸出のチャンスだと見ています。国内で売れない分を海外で売ればいい、となっているのです。それを日本は手をこまねいて見ているだけでいいのでしょうか。
目先の国が潰れそうなときに、首相が変わるとみっともないなどと言っている場合ではありません。アメリカにモノをいい、世界に日本の将来を宣言する政治家は残念ながら小沢一郎氏しかいません。
多くの方が言うようにわたしも小沢一郎氏は顔で損をしているタイプだと思います。強欲に見えますから。座して死を待つより、顔は悪くても日本を救うのは小沢一郎氏に任すしかいないのです。朝日新聞など大マスコミは記者クラブ利権を奪われるために必死で「小沢は悪い」と扇動します。官僚はもっと陰湿でしょう。
大マスコミのみなさまは、小沢一郎はカネの問題で悪いことをしている、この結論にいたった事実を一つ一つ指摘し証明してくださいませんか。「こういうこともある、ああいうこともある、だから小沢一郎氏はカネに汚い」という論理がすっぽり抜けています。
確かに小沢一郎氏は田中角栄氏・金丸信・竹下登各氏に仕えた政治家ですが、だから小沢一郎氏も金権政治家だ、と断定するには無理があります。朝日新聞他大マスコミがこれほどまでに小沢一郎氏を叩く論理の大本にある事実の証明をお聞きしたいと思います。
具体的に証明されないものは論理として成り立ちません。論理のすり替えです。
最後までお読みいただきありがとうございます。

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