実は僕は、アイドルが好きです。これはアイドルのファンという意味ではなく、成功したアイドルと時代背景を見るのが好きなのです。アイドルに限らず、大ヒットした歌でも同じようなものを見るのが好きです。
　このあまりに見事な成功に、僕は感動しています。

　昔のアイドルと言えば、恋愛は絶対に禁止。ファンの人達、皆の恋人のような位置づけでした。
　けれど時代は変わり、そんなアイドル像が空虚なものになってきます。
　ぶりっ子をしてキャラを作り、あまりに実像とかけ離れて現実味がなくなり、やがて魅力さえも感じられなくなっていったのです。あまりに”作りすぎ”ました。
　そして次に、素のキャラクターを比較的オープンにした形でのアイドル像に移行していきます。ここでは多くの個性的なアイドルが誕生しました。彼氏も、いて当然という認識です。

　けれどそうなると、ファンにとって親しみやすくなったのと引き換えに、夢もなくなっていきます。
　そこにＡＫＢ４８が誕生しました。
　親しみやすい”作りすぎない”キャラに加えて、「恋愛禁止」という”夢”も与えてくれます。

　どこが丁度、ピタリとはまってヒットするのか、秋元康さんは適確に正解を提示してきたのです。
　秋葉原を狙ったのも秀逸です。２次元のアニメキャラが好きで、現実の女性に夢をなくしているような男性も、夢さえ与えてあげれば３次元の現実の女の子に飛びつくだろうと狙いすましたのでしょう。

　身近　＋　夢

　ＡＫＢ４８は、完全に現実を放棄した男性達の何割かを、現実世界に少しだけ引き戻したのかもしれません。
　そしてある程度の人気が出ると、後は社会全体が彼女達を「価値ある存在」として見なします。するとその価値に惹きつけられ、より多くのファンを獲得します。


　これは起業と運営の大きな参考事例です。

潜在需要の発掘　→　需要を満たす供給　→　ブランド化　→　ブランド化による更なる潜在需要の発掘

　何に不満があるのか？　どんな需要が満たされていないのか？　そこに響く提案の仕方は何か？
　よく考えて、行動して、そしてまた考えます。この連続です。




一義流気功　心と身体、生き方の総合気療
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