牛込は中里町にある六代目柳橋家の母屋解体にあたって、昇太師匠が見つけ出した田河水泡直筆のらくろ水墨画。
どうやら柳橋先生が本人から直にいただいたものらしいが、長年放置されていたらしくシミや傷みがひどいので、菅沼表具店(我が実家)に直しに出した。
シミ抜きは京都の専門業者、裏打ちと表装はうちの親父どの。
ちなみに裏打ちというのは、発酵させた糊で和紙を溶いて、刷毛で本体の裏面に打ちつける作業。
古くなったらこれを剥がして打ち直す。
この技術で和紙の書画は半永久的に劣化しません。
(表具師は経師屋ともいいますが、もとはお経の保存修復をしていたところからこう呼ばれたそうです)
いやあ、職人てすげえ!
そして修復完了。
漫画とは思えない豪快な筆遣いもさることながら、署名の下のオタマジャクシも乙な逸品。
鑑定に出したらいくらつくんだろう?
※ちなみに取り壊された柳橋先生宅の建具(障子や欄間)は昇太師匠が持って行ってご自宅の建具として使っています。
テレビで昇太師匠の家が映ったらチェックしてみよう!

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