幼児教育に携わってきて
どうしても、子どもではなく、大人に目が行ってしまうのです。
なぜなら、この幼児期を育てている大人たちが
どう生きたいのか、どんな社会を形成したいと思っているのか
そのことがとても大切だと思えるからです。
そして、子どもたちに残したい大切な変わらないものを
自分としっかり向き合うことで、自分で掴んでいただきたいと思うからです。
私ができているというのではなく
私もお父さんお母さんたちから学びたい・・と思っています。
「森の風」のお父さんたちへは今年度まだ案内をしませんでしたが、
昨年9月から始めたセミナーの4回が終わりました。
みなさんの感想に私も寄せて書いた文章です。
少し長いのですが・・。
ひらめきがときどき私の中で起こります。
それが実現できる時とそうではない時があります。
今回のお父さんセミナーはどうしたら実現可能なのか、どんな形がよいのか、
数年思い巡らしていました。
めまぐるしく変化していく社会に生きていて、
次の世代に伝えていくもの、残していくものはそんなに多くのことではなく、
シンプルで変わらないものというのが、
幼児教育を真剣に考え始めたころからの私の考えでした。
そして、理屈ではなく、お父さんもお母さんも自分で体験して、
自分の気付きを持つことがどんな育児書や心理学の本を読むよりも確かなことであるということも思っていました。
人はネガティブな方法や人からの強制では成長できないこと、
愛の中で自分の気付きによって成長が与えられることも自分の体験から感じていました。「あなたの存在が大切」という受容的な空気と自分の身体を実際に動かしてみる、という二つのことが私のコーディネイトしたい研修の条件でした。
また、それが人が生きのびるために必要なこと(土を耕す、火を扱う、木を工作する、水を治める、etc)に関わることも重要でした。
そして、昨年の今頃、山田氏と大家さんのコラボがひらめいたわけです。
Kさんが書いておられますが、皆さんの中で起こることが多岐にわたることを想定していなかったのでは・・ということですが、ある意味ではそうです。
その人の中で何が重要で、今必要なのかは分かりませんし、
こうなって欲しいという青写真はありませんから。
でも、皆さん感じておられるように人の中心が動いた時に
外側が動き出すということですから、影響は多岐にわたるものなのですね。
また、これは私への挑戦でした。田んぼのこともそうです。
始めようとしているジュニアもそうです。
森の風ももちろんそうですが、
私自身の中心、原点を洗い直してみたいと思って始めたことです。
自分で動いてみて、感じてみて・・・それが言葉になって現れるには
時間が少しかかりますが、
確実に以前の自分とは違う感覚や体になってきていることは確かです。
等高線の地図を立体的に読むということは私にも印象的でした。
自分の立ち位置を知ること、自分に与えられたカリスマを知ること、
そして、道を拓いていく・・・人生と重ね合わせて、
その意味を感じることをもう少し続けていきたいです。
そんな中で、皆さんの感想や気づきは私の糧であり、道標です。
私の思いを丁寧に受け取ってくださった山田先生と大家さん、
そして参加をしてくださる皆様に改めて感謝を申し上げます。