一雨ごとに畑の野菜たちがぐんと大きくなりましたね。
いつも畑のお世話、ありがとうございます。
毎日毎日実りを感じている「森の風」です。
歩けば「くっつき虫」「むかご」「きれいな実」や「草の実」に出会い、あちらこちらから頂く「みかん」「かき」「くり」「りんご」。
そして、畑の「水菜」「サツマイモ」まだ収穫していませんが「落花生」。山に入れば「あけび」「さるなし」・・先週、「さるなし」が沢山なっているよと大家さんに教えてもらったところに行きました。朝明の大きな駐車場の横手から釈迦に登る登山道があります。
そこを少し入るとあたり一面さるなしのツルに覆われてしまった場所があって・・
ありました!見ると木の上のほうにも沢山なっています。
「おさるさ〜ん、美味しいさるなし落として〜♪すこしやわらかいのがいいよ〜♪」と叫んでみました。返事なし。そこで「ことりさ〜ん、美味しいさるなしとって〜」鳴き声は聞こえたものの応答なし。
でも、自分達もいくつか食べ、お母さん達にもお土産にとってくることができましたね。そこにはむかごもいっぱいなっていて
運転手さんがツルを引っ張ってぱらぱらと落としてくれたので拾って・・これはゆでて少しいためて塩コショウ・・美味しかったですよ。
そして、子ども達の気に入ったものがもうひとつ、
それは昔の「炭焼き」の跡です。
石が円形に積んであって中は少し深くなっています。
中に入るとなんだか包まれたような暖かい感じがして、
すぐに「お家」になりました。どこでもすぐに遊びが始まってしまう・・この才能はやはり素晴らしいです。
でもそこは少し前・・40年ほど前まで、千草の人たちの生活の場だったのです。
その炭焼き小屋を使っていた人はどなただったのでしょう。
いくつの冬をそこで越されたのでしょうか・・。
今年の冬は火鉢も使って「炭」を子ども達に見せてあげたいと思っています。
できれば炭焼き小屋に入らせてもらったり
「炭」を焼くところも見せてもらったりしたいなぁ・・と。
先日、M幼稚園の「田んぼの会」の人たちが稲刈りをしました。田んぼは「耕運機」と「籾摺り機」以外は手作業です。
今天日干しをしていますが、稲わらがたくさんできました。
月曜日に手伝いに来てくれているAさんが子ども達の遊んでいる横で「昔、おじいちゃんが縄をなっていた手元だけは覚えているんだけどな・・」と言いながらわらを取って手を動かし始めました。
すると、不思議不思議・・縄ができていくではありませんか。
「あっできた」と自分でもびっくり。子ども達も「やりた〜い」。
礼子先生も教えてもらって「できた!」
「ひょっとして綱引きの綱ができるかもしれない!」
なんて言いながらせっせと縄をなっています。
「森の風」でしたいと思っていることのひとつは生活の中で
文化に触れるということです。
少し昔の人たちの生活に忘れてはならない大切なものがありますね。
今はボタンを押せばエアコンがついて部屋が暖かくなります。
でも火鉢に炭を置き火を熾すと「火」の美しさと暖かさを感じ、
ぼんやりとそこにいろいろな人の手の働きを思うことができます。有難い・・と感謝の思いも沸いてきます。エアコンのスイッチを入れるのとは大違いです。
生活がひとの「手」の働きで紡ぎあげられることを大切に思いたいのです。
「文化」は英語でカルチャー、語源は「土を耕す」だそうです。
お母さん達の畑での手の作業・・きっとこれまで感じなかったことを気がついたりされているのではないでしょうか。
私も食事を頂くときにこれまでにない「有難い」思いが沸いてきて、自分でも少し驚きました。
「文化の日」があり「勤労感謝の日」があり「収穫感謝祭」がある11月は、私達の生活がこのように多くの人たちの働きによって成り立ち、支えられていることを子ども達と感じていきたいと思っています。
そして、「ありがとう」がたくさん言えるといいですね。