2016年度「森の風の生活」年主題「平和を共に」(キリスト教保育連盟)
12月の聖書の言葉 「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」
ルカによる福音書1章28節
この言葉は天使がマリアに現れて、
イエスを身ごもることを伝えるときの言葉です。
世界に救いをもたらすイエスの誕生を知らせる言葉です。
この解説が「キリスト教保育」という冊子に載っています。
子や孫に恵まれたおばあさんにお寺のご住職が
「幸せですか?」と聞くとおばあさんは「四分六ですかね」と
応えた・・「幸せです」という答えを受けて法話を始めようと
思っていた若いご住職は話のきっかけを失って・・・
という話を導入にしながら、マリアとヨセフは「幸せです」と
応えただろうか・・・と解説が始まります。
実際、占星術の学者達の祝福の訪問を受けた後、
ヘロデ王の手を逃れてエジプトに逃避行しなければなりませんでした。
ヘロデ王が死んだ後、イスラエルに戻ってきますが、
イエスを連れてお宮参りに行ったマリアとヨセフに語られた、
「・・これは万人のために整えてくださった救いで、
異邦人を照らす啓示の光、イスラエルの誉れです」
という感謝と祝福に満ちた言葉の後にマリアには
「あなた自身も剣で心を刺し貫かれます」と語られました。
この世的には恵まれた幸せな生活だったとはいえないマリア、そしてヨセフ。
十字架にかけられたイエスの足元でイエスから目を離さないマリアの姿も書き残されています。私達にもマリアほどではないですが、子どもを育てながら、心を刺し貫かれるような出来事も起きてくることがあります。冒頭のおばあさんが答えたようにみんな四分六の幸せを感じながら生きているのではないでしょうか。
キリスト教保育誌の解説は「マリアは天使の言葉を聞いて、静かに答えました。『私は神さまのものですから、お言葉通りになりますように』と。マリアが持っていた人並みの『弱さ』は天使の言葉を信じて任せることによって、重大な『事実』を受け入れる『強さ』に変えられました。困難な現実から逃げないで、自分の人生をしっかり歩んだ『一人の人間』として、マリアを尊敬し、彼女の信仰に倣う者となりたいと思うのです。」と括られています。私はさらに加えたいと思います。
大切なのは「主があなたと共におられる」という事実。この確かさと祝福にこそ安心と私達が生きていく揺るがない土台があります。おめでとう!クリスマスです。
今月のテーマ「喜び」
昨日、11月生まれの誕生会がありました。
いぶきちゃん一人。うらやましい誕生会でした。
プレゼントはきれいな木の実などで飾られ、とても素敵でした。
なかやさんは「もりやま公園」でプレゼント作りをしましたから
少し歩けば足元にワクワクするような物が落ちています。
やすはるさんはこれまで溜め込んでいた物を使って
大きなケーキをみんなで作りました。
どんぐりやエビフライが乗っていました。
11月は本当に良く歩きました。あちらこちらに探検に出かけました。なかやのおひさまさんが「しぜん学校まで歩ける」と自信を持って小さい子たちを連れて歩き、やすはるさんは先生の体調不良で予定変更になりましたが、きっといい日に連れて行ってくれるでしょう。おひさまさんが自分達だけでしぜん学校まで歩いたのは少し冒険でしたけれど、みんなで一緒に困って、一緒に考えて、力を合わせました。その次のおひさまさんの日は落ち葉の森でしたが、「お〜い、男の子全員集まれ〜」と声が響いてきました。これは初めてのことでした。みんなで一つの秘密基地を作ろうとしているのです。女の子達はお気に入りのおうちを二つ作っていました。おうち、基地の材料は落ちてきた木の枝や枯れた木が骨組みになります。あちらこちらに落ちていますが、集めてくると、「これいる?」と女の子達が男の子に渡していたり、お互いに関わりあって、全体がひとつになってきていることを感じました。でも、まだまだもう少し。一人ひとりが自分の居場所に安心して、自分ひとりで自信を持ってすっくと立って、しかもみんなでいることを喜んでいる姿を思い浮かべています。
「わいわい市」、みんなで考えました。みんなで決めました。
みんなで力を合わせました。楽しかったですね。
そして、クリスマスがやってきます。
クリスマスの合言葉は「誰かの為に」です。
楽しいことを存分に積み重ねてきて、「
楽しい」が「喜び」に変わっていくときになるといいな〜と思うのです。
「楽しい」は私が中心です。「喜び」を使うときは「はい、喜んで致しましょう」と誰かが中心になります。でも、子どもたちは喜びと楽しみをひとつに出来るのです。誰かの為に楽しみながら、プレゼントを用意したり、献金をしたり、歌を歌ったり、ページェントをしたり。世界に平和が訪れる為に祈りながら、静かな喜びを感じつつ過ごしてまいりましょう。主の平和が皆さんと共に。