2020/1/31

懐かしい写真  
今年のチューリッヒは、零下になることはほとんどなくて
穏やかな冬です。
今日など、多分日中は10度以上、夜になっても気温はあまり下がらず
週末ということもあって、レストランやバーのテラスに
人が大勢集まっているところが結構ありました。
果たしてこの後、もう少しは寒くなるのかなあ・・・。

さて、私の、いつも投稿もままならないフェイスブックに最近、
《パフォーマー、アーティストとして心に残る出来事のあった日の写真を
1日1枚10日分、何の説明もなくシェアして、
芸術のもたらす感動、生きる喜びを共有して、芸術の素晴らしさを広めよう!そして、その思いを同じように芸術活動を続ける仲間に繋げよう》
というバトンが回ってきました。

これまでの音楽活動の中の心に残る場面を
何のコメントもつけずに10枚選んでシェアするとしたら、
どんな写真を選ぶのだろう・・・?

オーケストリオ、創作者たちとの関わり合い、
若者たちに託す思い、そして、ヴァイオリンひとりの孤独な行脚・・・。

写真を選んでいると、本当に様々な出逢いと思いとがよみがえります。

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オーケストリオ20周年記念コンサート。

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詩人と作曲家の出遭い。

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「ヴェトナムが好きになりました!」

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2011年10月、福島県郡山にて。
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2020/1/3

謹賀新年2020  
あけましておめでとうございます。
新しい年もどうぞよろしくお願いいたします。

2020年も皆様のご健康と幸せに満ちた素敵な年になりますよう
お祈りいたします。

この数年来恒例になった、アッぺンツェルの友人を訪ねての
大晦日のカウントダウンと元旦の山歩き。

今年は雪はありませんでした。
霧を抜け出たら、こんな景色が待っていました。
2020年も良いことがだくさんありますように!
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1150メートルから霧に包まれた下界を見下ろす!

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ねずみの年の折り紙。
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2019/12/30

過ぎゆく年に  
2019年、
年の初頭から頭も身体も
常に何かを追いかけ追いかけられ、の一年でした。
11月のツアーを終えて一か月、ようやく日常のテンポ感が
自分の本来の歩調に戻って来た感じです。

クリスマス休暇は、ほんとうに自分へのねぎらいの時間でした。
12月20日に、娘の店は仕事納め。
21日に彼女は日本へ発ち、私も24日に息子の家族とカナリア諸島の島
ランツァロテに休暇に出かけました。

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時間の流れるままに、孫娘と仲良しになる良い機会だと思って
ひたすらのんびりと過ごしました。

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モロッコ沖の大西洋に浮かぶ火山の島です。
風が強く奇怪な景色でもありますが、妙に魅力的。
観光地化が進んでいる傍ら、ものすごく自然がそのままに保たれ
とにかく驚くほどゴミが少ないです。

孫のYuiは1歳8か月、意思表示もなかなかはっきりとしてきました。
危なっかしいようでいて案外転ぶこともなく駆けずり回り
なんだかわけのわからいおしゃべりも可愛らしくて、
目が離せないのは結構疲れもしましたが、
おばあさんとして、だいぶ認知度が上がりました。
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一体どんな子になるのでしょうか?
そしてこの子が大人になっていくときに
世界はどのようになっているのでしょう?

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帰路、チューリヒに向かう上空。
冬に戻ります。
眼下にはアルプスの雪山が連なっていました。


さて、この1年を振り返ると、
私の今年の言葉は《忍耐》だったと思います。
思い通りに行かないことや、事件や、難問・難題・・・。
想像していた以上に大変なことを始めてしまったなあ、
と思うこと幾度もありました。

しかし、山登りと同じで、途中でやめるわけには行きません。
引き返して出直す、ということも状況としてそう簡単ではなかったし・・・。
何より、仕切り直し、への自分のエネルギーは
来年には多分枯渇してしまうだろう、という思いが強かったです。

それならそれで、良かったのかもしれないけれど、

何はともあれ、色々な方々のお力を戴いて
良き縁(えにし)に恵まれて、忍の一文字で、

一人ではできないこと、を痛感しどおしの一年でした。

過ぎ去ってみれば、本当にあっという間でしたけど
いやあ、結構しんどかったかも・・・。
きつかった時期に体力も維持出来て、
健康に安堵の年末を迎えられて、

感謝、の言葉以外に見つかりません。

2019年よ、ありがとう、さようなら。

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2019/12/23

春の室内楽ワークショップ in 軽井沢2020  室内楽ワークショップ

チューリッヒ中央駅構内のクリスマスマーケットの賑わい。
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この賑わいも24日午後にはぱったりと途絶えます。
みな、それぞれのクリスマスを祝いに家路につき
町には人影がなくなります。

さて、私にとっては2つの大プロジェクトを抱えて
この1年間お休みをしてしまった軽井沢の室内楽ワークショップを
来年春に再び行いたいと思っています。

一人ではできないこと、必要な技術を磨くこと、自分の課題を見つめなおすこと・・。
人それぞれに室内楽を目指す理由があることでしょう。
言葉にできない合奏の楽しさを共有できたら、と思います。

グループでも、お一人でも、どうぞ日ごとに春めく軽井沢にお出かけください。

お申し込みは1月末までにお願いいたします。
皆様の音楽仲間で室内楽に興味のあるお知り合いもどうぞ気兼ねなくお声がけください!

オフィスN 河村典子

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◆日時      2020年3月26日(木)〜29日(日)

◆場所      軽井沢友愛山荘

◆参加費用    35,000円 (全日程参加の場合) 30,000円(学生)

◆宿泊      軽井沢友愛山荘 (一泊 9,000円 学生 7,000円 2食付き)

◆最終日演奏会  友愛山荘ホール

◆講師      白土文雄、河村典子、小野崎純

◆定員      25名 (個人 または グループでお申し込みいただけます)
お申し込みが13人に満たない場合は誠に残念ですがキャンセルさせていただきます。

◆お申し込み   on_workshop@yahoo.co.jp
お名前、ご住所、年齢、楽器&音楽歴、現在取り組んでおられる曲をお知らせください。
その他ご質問は on_workshop@yahoo.co.jp までお寄せください。

◆選曲      お申込み後、こちらで選曲をし、2月中旬までにお知らせいたします。
可能な場合は楽譜を送付いたします。
また、選曲に関しては、自己申告でご相談に応じます。
室内楽で演奏したい、ご希望の曲があればお知らせください。
可能な限りご希望に沿い、あるいは選曲の参考にさせていただきます。

◆掲示板     https://9229.teacup.com/norikokawamura/bbs?

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2019/12/22

ヨーロッパツアー道中記H 〜記録〜  
本当に今年もあと10日を残すのみとなりました。
信じられないほどの時間の流れの速さです。

なんとか、今年中に終わらせたいことのひとつに、
音楽狂言ヨーロッパツアー2019の記録を残しておきたい、というのがありました。
そして、来年の話をすると、鬼に笑われるそうですけど
鬼にも笑ってもらって、次への福来る門、としたいと思います。

善竹大二郎さんが、ツアーから帰国早々連絡を下さって
来年のご自分の、5年目となる狂言の会《善の会》に、
古典との組み合わせで《寿来爺》の上演を提案して来てくださいました。

なんと、嬉しいこと!
12月25日(金)銀座シックス観世能楽堂、です。
みなさま、どうぞお楽しみに‼

今回、オーストリアとスイス、そしてイギリスで三つの記事がありました。
ヨーロッパの観衆に捉えてもらった音楽狂言への興味と関心。

見えないものを見る・・。生き生きとした想像力を駆使して
この舞台を受け止めて頂けた気がします。
そこには、言葉の壁を越えた好奇心と共感が生まれたと確信しております。

来年は再び日本の能舞台で上演できることを本当に楽しみにしています。

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生け花インターナショナル・ウィーンのドゥングル会長が、
ウィーン公演の紹介とともに狂言の面と装束への思索を
墺日協会のBrücke誌に記事としてご寄稿くださいました。
日本文化への深い理解と関心に基づく記事に心から感謝いたします。

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中央スイスの、Bote紙にシュヴィーツ公演への記事が載りました。
さすが、150年の歴史を誇る《日本人劇》の町、
演劇への関心高く、記者の方の鑑賞後の熱が伝わってきます。

オクスフォード・ジャパンソサエティのホームページに載せて下さった、
公演へのレビューもありました。
この試みを大変細やかに、そして深く捉えて下さっていて感動しました。

そして、主催して下さったオクスフォードチームの穴井すず子さまが
さっそくに日本語訳をつけてくださいました。
是非、読んでいただけましたら嬉しいです。
こちらです。→ musickyogenscroogereviewa.docx


仲間たち。
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左から
野島信仁さん 4回の装束の早替わりがある舞台裏で公演を力強く支えてくださいました。

《寿来爺》とその奥様、善竹十郎さんご夫妻です。皆に愛される強欲爺さん、すべての人を魅了してくださいました。

私、河村典子の道楽に付き合って、皆さまとにかく本気で一緒に遊んでくださいました。ありがとうございました!

白土文雄さん コントラバス運搬、運転手役の重責、お疲れさまでした。「こういうツアーはもう二度とやらない」・・・・って、ほんとに?

チームの良きムードメーカー 大田智美さん。アコーディオンの存在が半端ない曲、とにかくめっちゃ難しそうでした。

善竹大二郎さん、一人五役+4回のワークショップ。こき使われてしまいましたね、本当にお疲れさまでした!

ガビー・メルツ 今回のツアーの発案当時からパートナーとして忍耐強くかかわってくれました。感謝しかありません!

梅若幸子さん。裏方、連絡係、雑用、とにかくすべて一手に引き受けてくださいました。《寿来爺》の名付け親。そうです、始まりは彼女のつぶやきから、だったのです。

ワルター・ギーガー、字幕係、本番も大変だったと思います。が、彼の作品がなければ、すべて幻影でしたから・・。どこでも音楽がとても評判良くて、本当に嬉しかった!

長屋晃一さん そしてこの方がいなければ、この作品を狂言にすることは不可能でした。つくづく、稀有な出逢いだったのです。この先もきっとその思いは一層深まることでしょう!

みなさま、来年も引き続き、どうぞよろしくお願いいたします!

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2019/12/15

ヨーロッパツアー道中記G 〜狂言ワークショップ〜  
今回のツアーでは、
特に善竹大二郎さんとアシスタントの野島信仁さんには
大変なご活躍を戴きました。

チューリッヒの日本人学校
オクスフォード大学オリエンタル研究所
ウィーンの日本人国際学校
ウィーン大学東アジア研究所

全部で4回の狂言ワークショップ、
二週間ほとんど休日なしで働いていただきました。

子ども対象の二か所、大人対象の二か所。

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どちらも、参加者の皆さんに大変評判良く楽しんでいただけたようです。
オクスフォードでは、私は少し休養が欲しくて、
失礼してしまったのですが、付き添いで同行した先々で
皆さんの様子と、分かりやすくて楽しい大二郎さんの導入や、
野島さんとの息の合った古典の紹介を一緒に体験させていただきました。

歴史紹介、狂言入門、解説つきの上演、体験・・・
面のこちら側から見える舞台や、上演して下さった作品の導入や
色々なアプローチから、狂言の面白さを上手に解説されていて
きっと子供も大人も歴史ある狂言を身近に感じていただけたのではないか、と思います。

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私に、とくに印象深かったのは
大二郎さんが、まず最初に子供たちに語った、
「狂言は、見えないものを見る、想像力を最大限に駆使して楽しむ舞台芸術です」ということ。

空間も時間も、情景も心情も、すべて演者の所作を通して、
演者と一緒にその指し示された向こうに、何を見るか、
ということにかかっている。
受け取り手の自由で豊かな想像力を要求される舞台芸術なのである、
ということでした。そして、子供たちの驚くべき感性。

難しい古い日本の言葉も彼らはなんとか捉えるし、
演者の指し示す向こう側に様々なイメージを受け取るし、
演者と一緒に同じ時空を遊ぶ、ということに本当に長けていました。

そして、言葉の壁があるヨーロッパの人々も同じように
想像力を駆使し、その遊びを一緒に楽しんでいました。

言葉の壁を超える、人間の愚かさを包む暖かくて品の良い笑い、
を狂言と音楽を通して共有できるだろう、というのが
私の、ヨーロッパにこのプロジェクトを持って行きたい、という
第一の理由だった気がしますが、

実際には、その笑いも中に含めて、人々の、子供たちの
想像力が豊かに刺激され共有される時間と空間、というのを
目の当たりにした気がしました。

私が、この《寿来爺》ヨーロッパ公演で、なにかを
証明したかったのだとすれば、まさにそのことだったのではないか、
と遅まきながら気が付いたことでした。

私たちは、色々な効能書きやら解説やらを必要とする今という時代であると
思い込んでいますが、実は人々が共鳴するのは
こういう、直截的な想像力への刺激、というようなことなのかもしれない、
と思ったのでした。

狂言、音楽、言葉・・・。
すべてが一つになる・・・。
想像力が羽ばたく・・。
笑い、涙、そして少しばかりのやるせなさ・・。

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そんなことを思いながら、すべての行程を終え、
みなさんの出発を見送って
ひとり、チューリッヒに帰ってきたのでした。

そうしたら、空港に思いがけなくも、
花束を持ってガビーが出迎えに来てくれていました。
彼女は今回のツアーの準備過程の最初から一緒に動いてくれていました。

花束で、誰かに空港に出迎えてもらうなんてこと、
これまでにありませんから本当に嬉しかった!

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2019/12/15

ヨーロッパツアー道中記F 〜原作の生まれた国で・オクスフォード公演〜  
2019年11月27日 オクスフォード公演

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会場は、大学の由緒あるホリーウェル・ミュージックルーム。
17世紀の、ヨーロッパで初めてのコンサート専用のホール、だそうです。
歴史的建造物で、ダンスや演劇はご法度の会場でしたが、
これまでの公演のヴィデオを確認していただいて、
許可が下りたという経緯がありました。

2015年12月に、ワルター・ギーガーの作品《クリスマスキャロル》を
音楽狂言《寿来爺》として初めて梅若能楽堂で公演したときから
この作品をヨーロッパに持って行きたいと考えていました。

19世紀イギリスの文学に素材を得たスイスの現代音楽を
狂言ヴァージョンで、という着想から舞台実現とその蓄積、
足掛け5年の時間をかけて、今年11月後半にその計画を実現に移すことが出来ました。

狂言の新作として、日本の観客に3年に渡ってご覧いただきました。
おおむね、音楽とのマッチングが違和感なくて面白い、という感想をいただき、
意を強くして、音楽が生まれた国スイスと、原作が生まれた国イギリスで
是非、公演してみたいと、計画の構想が具体的になって行きました。

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考えてみたら、この時期の、イギリスでの公演は
かなり大胆な試みだったかもしれません。
ディケンズの《クリスマスキャロル》といえばだれ一人知らない人はいない、
という名作であるだけでなく、演劇はもとより映画やミュージカル、で
今なお、クリスマス前のこの時期に、欠かせない作品であるからです。

色々なご縁を得て、オクスフォード大学で研鑽を積まれる林萌子さんが
この公演計画の中心になって動いてくださることになりました。

そして彼女を支える、ヨーロッパにおける日本語教育の重鎮、穴井すず子先生、オリエンタル研究所の鍛冶ひろえ先生のお三人でオクスフォードチームを
結成して下さいました。

忍耐強く、細やかに事を運んでくださったお三人には本当にお礼の言葉もありません。
そして、オクスフォードの観客は本当に暖かく、本番を心から楽しんでもらえたようでした。

2年近くに渡る準備期間の中で大陸とは明らかに違う、イギリスの風土を感じ、
人々の原作に対する思い入れや、誇りを想像するとき、
なんという冒険に足を突っ込んでしまった、と思わないではなかったですが、
楽観主義は私の強み、でもあります、
果たして人々にどんな反応を見せてもらえるのか、
一番楽しみにしていた公演でもありました。

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ツアーの千秋楽としても特別な思いのあったオクスフォード公演、
満場のお客様からの暖かい拍手とカーテンコールを
チーム全員が嬉しく受け止めたことでした。

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本番後の打ち上げ。作曲家のワルターと、
ツアーの成立に最初から関わってくれたガビーも一緒に、チーム全員で祝杯をあげました。

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ワルターと、オクスフォードチームの皆さん。
ありがとうございました。心から感謝、です!

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オクスフォードでは、少し時間の余裕があり、
さすがにそれまで、自分で意識するよりも気を張り詰めていたのでしょう、
歴史的な時空での散策や、本番前にボーっと過ごす時間は
かけがえのない貴重な有難いものでした。

これで、公演のすべては終わったのですが、
大二郎さん、野島さんには、ウィーン日本人学校とウィーン大学東アジア研究所でのワークショップ、という任務があります。
私も付き添いで、翌日ロンドンで一泊の後、再びウィーンに向かいます。

他の方たち、本当にお疲れさまでした!
有難うございました、
どうぞ最後までお気をつけて日本までお帰り下さい!!
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2019/12/14

ヨーロッパツアー道中記E 〜スイス最後の公演地・クール〜  
2019年11月24日 クール公演

シュヴィーツを後にして、
善竹大二郎さん、野島信仁さん、私の三人は
チューリッヒ日本人学校で行われる狂言ワークショップのために
チューリッヒへ、他の人たちは南下しクールへと向かい
夜には合流して、久しぶりの自由な夜の時間、
本場のチーズフォンデュを楽しみました。

グラウビュンデン州はスイス最大の州で、
近年国際金融会議で有名なダヴォスや、ヨーロッパの王族が
スキー休暇を楽しむクロスタ―、007のロケ地で有名になった
保養地サンモーリッツなどを擁するスイス東南に位置する州です。

クールはその州都で、山間にひっそりとたたずむ綺麗な町です。

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この小都市と音楽狂言のつながりは、と言いますと・・・。

日本文化の催しと言えば、ベルンかチューリッヒに出向くしか
ないと、というこの山間の町でも、是非本物の日本文化を
紹介したい、というこの地に住まわれる、
チューリッヒ日本人学校補習校の長森校長先生のひたむきな思いが
その実現に繋がりました。

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日曜日、お店は閉まっていますが、貴重な自由時間
ウィンドーショッピングを楽しみます・・・。

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・・と、音楽狂言のポスターが!

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なんと、お知り合いを通じて、
街中に80枚もポスターを貼ってくださったのです!


長森先生とは、3月にいしがき少年少女合唱団がスイスを訪れた際
補習校の生徒さんたち、先生たちが共演して下さって以来、
いえ、その2年前に日本人学校設立30周年記念で、ワルターの
《空はつながっている》を歌っていただいて以来のご縁です。

ここまでご縁が繋がり、本当に音楽狂言の公演を実現に至らしめた
長森先生の熱意には本当に敬意と感謝をささげるしかありません。

そして、公演2週間前には前売りが完売!
当日も、ご家族総出でお手伝い下さり、本番を大いに盛り立ててくださいました。

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会場は、旧郵便局のポストレミーゼ。
少しアングラ劇場的な雰囲気で、これもまた簡素な《寿来爺》の舞台に
ぴったりだったのです。

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二日前のシュヴィーツといい、ここクールといい
スイスの小さな町で、それぞれにこれだけ興味と関心を持っていただけたのは
ひとえに現地の方々のご協力のおかげでした。

実際の準備は2年前から始めたけれど、ここに至るまでのそれなりの
人との関り、小さな歴史があって、この実現につながったのだなあ、
と思うと本当に感慨深いものがあります。

途中、挫折しそうな時期もありましたけれど、本当に貫くことが出来て
良かったです。

そして、最後のオクスフォード公演へ。

旅はまだまだ続きます。
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2019/12/14

ヨーロッパツアー道中記D 〜シュヴィーツ・《日本人劇》の町〜  
2019年11月22日 シュヴィーツ公演

ジュネーヴ公演を終え、ツアーは折り返し。
残すところあと3公演となりました。

ジュネーヴを後にし、2台の車に分乗して再びドイツ語圏へ。

シュヴィーツの会場は、ここでも県立高校付随の劇場でした。

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高校と言っても、その建物はかつての修道院、
町を見下ろす高台にある威風堂々とした素晴らしい建物です。

折しも、移動中それまで曇っていた空が突然晴れて
隠れていた雄大な山々が忽然と姿を現し、
仲間たちに、これぞ、というスイスの山の景色を楽しんでもらうことが出来ました。
素晴らしかった!

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町の守り神?大ミーテンと小ミーテン。

シュヴィーツ(Schwyz)はその名が示す通り
今のスイスの独立が勝ち取られた地方の中心地でした。
が、本当に小さな山間の、人口15,000人、
小都市とまでも言えないくらいの小さな町です。

この小さな町で、いったいどうして音楽狂言の公演を
実現できるに至ったのか・・・。

日本とスイスの国交は2014年に150周年を迎えた歴史があります。
アメリカに後れをとること僅か10年、
オーストリア・日本が今年2019年に150周年を祝っていますが
小さな山国スイスがそれに5年先駆けていることを思うと大した歴史です。

そしてシュヴィーツでは、この地方から東洋の未知の国へ
特使が送られ、土産話を持って帰って来た時に、
長年続いた内乱に疲れ果てていたこの土地の人々が、

世界へ目を向け、権力に批判の目を向けて自主独立の機運を高めるために
《日本人劇》というという野外劇を始めたのでした。
その時々の権力に対する揶揄や批判を面白おかしく脚色した、
この市民全員参加の《日本人劇 Japanesenspiel》はその後
毎年、後には隔年に受け継がれられて150余年、今に至っているのです。

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1891年当時のシュヴィーツにおける《日本人劇》。


この土地に住む私の友人、押川恵美さんが現地の仲間たちと
今回のシュヴィーツ公演を本当に全面的に協力してくれたのですが、

この公演に先立つこと5年、2014年の日瑞150周年の年に
私の長年の音楽仲間、尺八(田嶋直士)、琵琶(半田淳子)をはじめ
筝、三味線の若手の方々の邦楽コンサートがシュヴィーツで開かれましたが
その開催に尽力してくれた《日本人協会 Japanesen Gesellschaft》の存在が
あったのでした。

その布石があって、今回の音楽狂言の公演に繋がった、というわけです。

小さな町なのに、たくさんの人が集まってくださいました。

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第4回目の公演、疲れもたまっていたはずですが、
集中力を切らさず、良い公演となりました。
お客様も大変喜んでくださって、本当に良かったです。

写真を取り忘れてしまいましたが、公演後恵美さんが自宅で
打ち上げにおでんと餃子で本番の疲れをねぎらってくれました。
感謝!

さて、次はスイスにおける最後の公演地、クールを目指します。

旅は続きます。
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2019/12/13

ヨーロッパツアー道中記C 〜チューリッヒ・ジュネーヴ〜  
2019年11月20日 チューリッヒ公演

ウィーン公演の翌朝、チューリッヒに移動。
いよいよスイスツアーが始まりました。
移動・本番・移動・本番・・・・、三日間連続で
チューリッヒ、ジュネーヴ、シュヴィーツ公演、
一日置いてクールへ。

よくまあ、こんなにきついスケジュールを組んだものだ、と
そして、チームの皆さんに拒まれることなく
そのスケジュールをこなすことができた、と
ふり返れば感謝しかありません。


それぞれに、個性的な会場の第2弾は
チューリッヒの聖ヤコブ教会でした。

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本番会場 聖ヤコブ教会。
日常的に、いつもその前を通っているお馴染みの場所です。


自分の地元であるがゆえ、勝手もわかっている反面
ついつい色々な用事を本番前日・当日まで抱え込み
本番前の内心の余裕のないことであったのは反省点でした。

本番は、思い描いていた以上にたくさんのお客様が
来てくださいました。本当に嬉しいことでした。
そして舞台は集中力が途切れることなく、皆勢いがあったと思います。

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公演第2回目、終了。ほっと一息。

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公演後TZテーブルウェアさんが協賛して下さったアペロを
皆さんと楽しむ間もそこそこに、

舞台監督の長屋晃一さんと梅若幸子さん、
私の3人はコントラバスを積んで
夜中のアウトバーンをジュネーヴに向かったのでした。


2019年11月21日 ジュネーヴ公演

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ジュネーヴ旧市街にある、カルヴァンの高校に属する
フランク・マルタン・ホールがジュネーヴの会場です。

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3回目にして、ようやく舞台のある会場となりました。
ここは、もう20年ほど前に、乙女文楽「鷺娘」を上演した懐かしい会場でした。


スイスは国土が四国くらいの小さな国ですが
3つの言語(ドイツ語、フランス語、イタリア語)の地域にまたがり
同じ国内でも、他所の国か、というほど
チューリッヒとジュネーヴでは気質が違います。

フランス語、ということもあったのですが、ドイツ語圏の気質と違い
ジュネーヴでは、字幕なしの公演となりました。
字幕の難しさは、最初から予想できたことではありました。

普通の演劇であるならば、字幕は当然言葉に呼応するべきものですが、
音楽狂言の場合は、演者と音楽が厳密であるようでいて、
緩やかに絡みあう余地があるように構成されているので
多少のずれは(多少、以上の場合もあったりしたのですが)
織り込み済みでありました。

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当日のプログラムです。
オリジナルの日本語の台本から、ドイツ語、フランス語、英語へ。
その時間とエネルギー・・、
どれだけの協力者の手に依ったものであったことでしょう・・・。


分析とか理解、とかが重んじられるドイツ語圏気質と
直感的、直截的なフランス語圏気質の違い、ということなのでしょう、

主催を担って下さったスイス日本協会ロマンド支部の皆さんの
要望で、字幕は要らない、ということになりました。

開演前、フランス語訳の台本を観客に読んでもらう時間をとり
あらすじを理解してもらったうえで、あとは直感的に想像力を巡らせて
舞台を楽しんでもらう・・・。

色々な経験を積ませていただきました!
お客さまの、積極的な楽しみ方、というものがどういうものか
考えさせられました。
皆様、本当に、大変に、喜んで、楽しんで下さっていました。

はたして、同じやり方でそのまま、ドイツ語圏で同じ反応に通じたかどうか、
はわかりません・・・。

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なんと、日本語の台本から直接!フランス語への翻訳を
担ってくださったネーゼル氏と《寿来爺》善竹十郎氏。
ネーゼルさんには、2005年愛地球博でスイス・パヴィリオン館長さんで
いらしたときにお近づきになり、その節、大変お世話になりました。


さて、ツアーも折り返しの3回の公演が終わりました。
3日連続の移動と本番。
そろそろ疲れもピークに達する頃です・・。

公演ごとに出来が良くなるのは当然、ということでは当然なくて
一回一回、本番は生ものです、各人の集中力と気力と覚悟と余裕と・・・
が混ざり合って一期一会の本番となるわけです。

今回の2週間で6回もの本番を質を保ってやりとげられたのは、
本当に仲間たちのプロ根性のおかげです。
舞台上+舞台裏、のよきチームワークの賜物でした。

旅は続きます。
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