2006/10/10

不思議なえにし  舞台裏のひとりごと
富田林での石上露子(いそのかみつゆこ)プロジェクト初演が終わりました。

明星派の女流歌人として、与謝野晶子と並び称されながら
実家の造り酒屋を継いだ夫から創作活動を禁止され、中央歌壇から忽然と姿を消して、
(20数年の後復帰して歌人としての輝きを取り戻すのですが)
夫はその後自殺、また2人の子もひとりは病死、一人は自殺で先立たれ、
時代の波に翻弄された薄幸の歌人といわれています。

このプロジェクトは、数年来の友人である、富田林在住の吉年夫妻と
アイデアを温めてきたもので、人生の悲劇性と時代の呪縛を超越した、
石上露子の深い感受性を形にしたい、との思いがありました。

脚本と舞台の構成を担当した大久保昌一良さんも、地元に足を運び
推敲を重ねて、時間のプレッシャーの中で作曲家との連携で仕上げたわけです。

時間のプレッシャーといえば、女優の佐藤志穂さんも、また
急病の植田克己さんに代わって、急遽ピンチヒッターを引き受けてくださった
ピアノの山崎早登美さんも、私たちも、いつもの事ながら、
最後の最後、本番直前まで気の抜けないリハーサルでした。
なんといったって、楽譜の決定稿、最後のページを
受け取ったのは初演前日なのですから。

今回も、また作曲家(仲丘零さん)の生みの苦しみに立ち会った感がありますが
音楽は、ドラマティックで悲劇的なものを孕みながらも、熱く明るく、
石上露子賛歌、というにふさわしいものでした。

それはそうと、今回もまた不思議な縁がありました。

いつも、八王子のコンサートを一緒にやっているピアノの森田夏子さん、
脚本家の大久保さんは、そもそも彼女のお引き合わせで知り合ったのですが、
その大久保さんと、昨年夏前に、このプロジェクトを一緒にやることを
決めた直後、夏子さんご夫妻がチューリッヒに遊びに来たときに
何気なくこのプロジェクトのことを話したら、「露子さんの次男のお嫁さんは
私の叔母さん、富田林の杉山邸にも遊びに行ったことがあるのよ」とのこと。

なんと、世間は狭いことでしょう・・。

不思議なことはもうひとつあって、

今年の春、このプロジェクトすべての参加者のスケジュールを調整して、
公演の日程を決めた時、リハーサルに必要な2日続きでホールが空いているのは
これっきゃない、ということで今回の10月8日、と相成ったのです。

ずっと後になって、(私など公演直前になって)なんと、この10月8日が
露子さんの命日(昭和34年)と判明したのでした・・・。

当日のお客様は、当然、初めからそのようなわけで、この日の初演となった、
と思われたことでしょうが。


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2006/10/13  23:44

投稿者:noriko
考えてみれば、没後47年、露子さんを直接知っていた方たちもまだたくさんいらっしゃるのですから、結構敏感なテーマではありますよね・・。
yoshioさま、ほんとにお疲れ様でした、ありがとうございました。これも、わたしたちとのくされ「縁」ですねえ。

2006/10/13  17:30

投稿者:yoshio
 疲れました。今までに「縁」など、多くのプロジェクトをご一緒にさせてもらってきましたが、研究者のいっぱいいらっしゃる地元で地元の素材を、取り上げることの難しさ、しんどさが、終わってからの数日間、私をしてぼぉーとさせました。こんなこと、今までにはありませんでした。
 今月中にまだ何度かご一緒の企画があるので、早く切り替えないと・・・と思いながら、挨拶やら、なにやらと後始末に追われています。しばらくは、ま、いいか!

2006/10/12  11:38

投稿者:noriko
立案から1年半ぐらいでしょうか、準備・制作・公演・・、実現に至るまで、今回も色々と苦労がありました。

終わってみれば、詰めの甘さも多々残り、反省もありますが、色々な方々の協力でひとまず無事に形になりました。一般のお客様、石上露子研究の関係者、など、評判は上々でしたし。

近いうちに再演できる機会があるといいんだけどな〜。
露子さん、力貸してくれないかしら?

2006/10/12  4:59

投稿者:のーこ
命日に「偶然」に公演日が重なったのは、本当に不思議な縁ですね。それは、石上露子さんの霊の力かもしれませんよ(笑)。「力」なくしては、そういう「偶然」は起こらないでしょうから。

「縁」というのも、糸偏が示しているように、手繰り寄せられる、繋がりのあるものです。たぐり寄せられて、出会いに至ったわけですね。

思い返せば、ノリコさんと八王子との縁も、どこかで、こうなるべく、プログラミングされていたのかもしれませんよ。私との繋がりも、仕事仲間とも、さらには、家族との繋がりまで、、、、、、。出会いが一つ増えるたびに、点が、線になり、三角形になり、四角になり、六角形になり、八角形になり、やがては、円になり、それは縁で埋められる。そうして、曼荼羅が完成し、なにやら宗教色を帯びてくる。。。。

なんて事無い、太陽にも象徴される、自然の姿形なのでしょうけれど。いびつな円(縁)にならないよう、気をつけたいものですね。

2006/10/11  11:00

投稿者:羅刹龍
縁とはほんとに奇遇なものですよね。
八王子で、マイミクさんは英会話の講師をされていらっしゃり、朗読のお仕事をされたりしていますし、中学のクラスメートがいたり。。
パートナーが急遽変わっても、素敵な演奏になる、、、またそこで1つの出会いがあったり、、出会いって面白いですね

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