2020/6/7

三つの訃報・・  
6月に入りました。
半分通常、半分自粛の延長、のような生活がほぼ習慣になりつつあります。

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本当は、別の投稿を念頭に置いていたところですが
この数週間のうちに、身近な、そして他人事とは思えない訃報があり
書かずにはいられない心境です・・。

年明けからのコロナ禍が、このような展開になるとは夢にも思わなかった昨年11月、
ほぼ5年かけて計画したプロジェクト《音楽狂言ヨーロッパツアー》、
ふり返れば本当に、よく2019年のうちに実現にこぎつけたものだと思います。
準備は本当に厳しい状況で、挫折しかけたこともありましたが
昨年のあのタイミングを逃せば、この先実現はおぼつかなかったかもしれません。

そして、たくさんの協力者の方たちと仲間たちのチームワークに助けられて
プロジェクトを成功裡に終えられたことには感謝の気持ちしかありません。
その、ツアーの2週間で6回の公演を重ねる中でチームの大切な仲間との
連帯感、親近感も一層深まったわけなのですが、
狂言の善竹十郎さんのご長男、そして大二郎さんのお兄さんである善竹富太郎さんが
4月30日に新型コロナ感染がもとの敗血症で急逝されてしまいました。

4月初めに、2020年に再び予定されている音楽狂言の公演について
大二郎さんとオンラインで約束していたミーティングが
富太郎さんの急な入院でキャンセルになった後、
快復を祈るご家族の願いも空しく亡くなられてしまったのでした。

伝統芸能の未来を担って行かれるはずの40歳という若さは、
我が家の長男と同世代です。
すべてはこれから、だったはず・・。

チームとして、2週間のツアーの間に親しい時間を共有させていただいた善竹ご夫妻と大二郎さん。
親子3人での共演も今後叶わなくなってしまった、その喪失感、
残されたご家族の悲しみ、無念を思うと、本当に言葉が見つかりません。
心からご冥福をお祈りするばかりです。

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6月4日読売新聞の記事。



今年9月12日、計画通りであれば例年のように
富士宮で富士山ピース&アートフェスティバルが行われるはずでした。
が、世の中のすべてのイベントが中止、延期を余儀なくされる中、
9月にどのような状況になっているか予測がつかない、ということで
私たち実行委員会も、来年に仕切り直し、を決めたのでした。

この、ピース&アートフェスティバルで、毎年のように
共演してくださっていたピアノの細川恵美子さんの訃報を
私が受け取ったのは、恵美子さんが亡くなってから半年後の5月半ばでした。
数年前に罹った病気は、ご自身曰く、克服されていたはずだったのに・・。
そして、同じ年に御父上が亡くなられたことを聞いていたけれど
まさか、私よりはるかに若い恵美子さんが後を追うように逝ってしまうとは
夢にも思いませんでした。
まだまだ、一緒に演奏する機会がある、と思っていたのに。
悲しいです・・。

ヴァイオリンとピアノ、重なるのは音だけではありません。
音が重なる、ということは魂のやり取りなのだなあ、と思うことは
長い、様々な共演者との演奏経験で幾度もありました。

《重なり合う音を介しての記憶は人生の中でも特別なもの》、との思いを
突然の恵美子さんの訃報に接して、あらためて強く抱きました。
これから先もそう思うことは、人生の中、多々あるのかもしれません・・。

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昨日、6月5日、横田めぐみさんのお父様、横田滋さんがお亡くなりになったというニュースが入ってきました。
めぐみさんが拉致された1977年、今から43年前ですが、私と夫が
当時の西ドイツに旅立ったのが1976年です。

また、西も東もわからない若い私たち夫婦が
見知らぬ国に旅立ったのと時を同じくして
ヨーロッパから北朝鮮に拉致された方も何人かいらっしゃるので
拉致被害者の方たちの運命を思う時、自分が過ごしてきた
人生の時を刻んだ長い年月とどうしても重なり合うのです。

新しい土地で学業に励み、就職をし、子供が生まれ育児と仕事をこなし、
自分の仕事の方向性を模索し、やがて子供たちが独り立ちしていく・・、
という自分なりの歴史を刻んできたこの長い、と言えば長い年月は、
このご夫妻にとって、時が止まってしまった終わりの見えない時間だった、
と思うと、本当に本当に、心が痛む、というか、
勝手気ままに生きてきたこの私でさえ、やり場のない憤りに駆られます。

そして、そのやり場のない怒りを鎮めることが出来ないまま
横田さんは逝ってしまわれた・・・。
鎮魂、という言葉しか浮かんできません。

めぐみさん、早紀江さんに、少しでも心の平安を取り戻すことが出来る日が
来ますように、とお祈りするばかりです。





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