2016/7/24
教育に介入する自衛隊 ]Vこども危機
◆ 戦争教育から子どもを守る市民・労働者の運動を (週刊新社会)
◆ 15年度、駐屯地の高校生訓陳は阻止
東京都教育委員会(以下「都教委」)が自衛隊駐屯地で高校生を訓練させたことは既に広く知られている。
2013年7月、都立田無工業高校生(男子生徒34名)を自衛隊の朝霞駐屯地で訓練を実施した。また、翌14年には都立大島高校生を神奈川県の武山駐屯地で訓練を実施させた。
名目は、2泊3日の宿泊防災訓練であった。2011年の東日本大震災という大きな災害を自衛隊訓練に利用したのである。
何も、「防災訓練」は、自衛隊である必然性はない。むしろ、消防署や日本赤十字社などが適当であると言うべきである。それをあえて自衛隊訓練させたのには、集団訓練によって生徒を意識改革しようとする為政者の意図が見える。
◆ 18歳選挙権は自衛隊員の戦場への派遣に道を
もともと、この宿泊防災訓練は、石原都政末期の2012年に「教育再生・東京円卓会議」の場で、韓国の徴兵制等をモデルに「体育館で宿泊させよう」という趣旨から始まっている。
そして、2013年より全都立高校で体育館などを使って実査が義務づけされた。その中で、前記田無工業高校生と大島高校生が、自衛隊駐屯地で訓練させたのである。
この駐屯地での訓練を市民の運動で2015年度は阻止したのである。
都教委では「宿泊防災訓練」であると生徒・保護者に文書を出していたが、防衛省へは「隊内生活体験」として申請をしていたのである。そもそも、自衛隊には「防災訓練」にっいてのプログラムは存在しない、というのが防衛省の公式な答弁であった。
この矛盾を執拗に指摘され、都教委は駐屯地での訓練を中止せざるをえなかったのである。運動の大きな成果だった。
安倍政権は菓団的自衛権行使の法案を強行へ採決していわゆる「安保体制」を政権として方針化した。この方針を支えるためには、「適質適齢」の自衛隊員の確保が至王命令となっている。
ところが、募集対象の若年齢層は年々減少し、また民間の求人倍率も上がってきており、自衛隊員への応募者は年々減少してきているのである。
防衛省の「自衛隊候補生の学歴別状況」資料によると、自衛隊員の70%以上が高校卒なのである。
このために、如何にして高校教育の中に介入し、「適質適齢」の隊員を確保して
いくかが課題となっている。
また、自衛隊員を戦場に送り込む場合、成年者であることが求められる。18歳選挙権は今次参議院選より始められたが、憲法15条は「成年者による普通選挙」を規定している。
つまり18歳選挙権は、18歳成年とする法案整備を予定している。自衛隊員として戦場に派遣する場合、成年であることが必要条件となるのである。
すなわち18歳選挙権は、高卒青年(18歳以上)を自衛隊員として海外派遣するための要件を満たすためであることが背後に隠されている。
◆ 学校教育で浸透する自衛隊での職場体験
18歳高校新卒者を自衛隊へ勧誘する手法は多岐にわたる。
内部資料からは、映画会や音楽会、さらにはちびっ子大会、そして女性との交流会なども行っている。
とくに小中学生の段階から自衛隊への親近感を持たせる手法が重視されている。また、高校などの進路指導部の開拓は最大の標的とされている。民間求人と同じように進路説明会に参加する等の学校開拓を強化している。
しかし、高校生だけでなく小学生や中学生へ親近感を持たせる取り組みも進んでいる。
とくに「職場体験」(インターンシップ)という名目で中高生などを駐屯地へ連れてきている。
統計によれば、2013年度に全国で職場体験への参加総数(小中高)は、5万9705人であったが、2014年度では6万7292人となっており、1年間で7587人も増大している。
命を賭す自衛隊員の職場体験を近所の商店街への体験ど同等に扱い、無警戒のまま送り出す学校教育の問題点は大きい。
こうした自衛隊の側の取り組みは一定の成果を上げており、内部資料では志望動機の1位が「国のため」となってきており、愛国心教育や道徳教育などの国家の教育の方向と一体になって進められている。
今、平和のための教育が根本から崩壊されようとしているのである。
永井栄俊(大学非常勤講師・元都立高校教員)
◆ 15年度、駐屯地の高校生訓陳は阻止
東京都教育委員会(以下「都教委」)が自衛隊駐屯地で高校生を訓練させたことは既に広く知られている。
2013年7月、都立田無工業高校生(男子生徒34名)を自衛隊の朝霞駐屯地で訓練を実施した。また、翌14年には都立大島高校生を神奈川県の武山駐屯地で訓練を実施させた。
名目は、2泊3日の宿泊防災訓練であった。2011年の東日本大震災という大きな災害を自衛隊訓練に利用したのである。
何も、「防災訓練」は、自衛隊である必然性はない。むしろ、消防署や日本赤十字社などが適当であると言うべきである。それをあえて自衛隊訓練させたのには、集団訓練によって生徒を意識改革しようとする為政者の意図が見える。
◆ 18歳選挙権は自衛隊員の戦場への派遣に道を
もともと、この宿泊防災訓練は、石原都政末期の2012年に「教育再生・東京円卓会議」の場で、韓国の徴兵制等をモデルに「体育館で宿泊させよう」という趣旨から始まっている。
そして、2013年より全都立高校で体育館などを使って実査が義務づけされた。その中で、前記田無工業高校生と大島高校生が、自衛隊駐屯地で訓練させたのである。
この駐屯地での訓練を市民の運動で2015年度は阻止したのである。
都教委では「宿泊防災訓練」であると生徒・保護者に文書を出していたが、防衛省へは「隊内生活体験」として申請をしていたのである。そもそも、自衛隊には「防災訓練」にっいてのプログラムは存在しない、というのが防衛省の公式な答弁であった。
この矛盾を執拗に指摘され、都教委は駐屯地での訓練を中止せざるをえなかったのである。運動の大きな成果だった。
安倍政権は菓団的自衛権行使の法案を強行へ採決していわゆる「安保体制」を政権として方針化した。この方針を支えるためには、「適質適齢」の自衛隊員の確保が至王命令となっている。
ところが、募集対象の若年齢層は年々減少し、また民間の求人倍率も上がってきており、自衛隊員への応募者は年々減少してきているのである。
防衛省の「自衛隊候補生の学歴別状況」資料によると、自衛隊員の70%以上が高校卒なのである。
このために、如何にして高校教育の中に介入し、「適質適齢」の隊員を確保して
いくかが課題となっている。
また、自衛隊員を戦場に送り込む場合、成年者であることが求められる。18歳選挙権は今次参議院選より始められたが、憲法15条は「成年者による普通選挙」を規定している。
つまり18歳選挙権は、18歳成年とする法案整備を予定している。自衛隊員として戦場に派遣する場合、成年であることが必要条件となるのである。
すなわち18歳選挙権は、高卒青年(18歳以上)を自衛隊員として海外派遣するための要件を満たすためであることが背後に隠されている。
◆ 学校教育で浸透する自衛隊での職場体験
18歳高校新卒者を自衛隊へ勧誘する手法は多岐にわたる。
内部資料からは、映画会や音楽会、さらにはちびっ子大会、そして女性との交流会なども行っている。
とくに小中学生の段階から自衛隊への親近感を持たせる手法が重視されている。また、高校などの進路指導部の開拓は最大の標的とされている。民間求人と同じように進路説明会に参加する等の学校開拓を強化している。
しかし、高校生だけでなく小学生や中学生へ親近感を持たせる取り組みも進んでいる。
とくに「職場体験」(インターンシップ)という名目で中高生などを駐屯地へ連れてきている。
統計によれば、2013年度に全国で職場体験への参加総数(小中高)は、5万9705人であったが、2014年度では6万7292人となっており、1年間で7587人も増大している。
命を賭す自衛隊員の職場体験を近所の商店街への体験ど同等に扱い、無警戒のまま送り出す学校教育の問題点は大きい。
こうした自衛隊の側の取り組みは一定の成果を上げており、内部資料では志望動機の1位が「国のため」となってきており、愛国心教育や道徳教育などの国家の教育の方向と一体になって進められている。
今、平和のための教育が根本から崩壊されようとしているのである。






