2016/11/28

大阪の再雇用拒否撤回裁判の証人尋問報告  X日の丸・君が代関連ニュース
 ◆ 「君が代」不起立解雇撤回訴訟原告団報告!

 みなさまへ
 大変遅くなりましたが、24日に行われた「君が代」不起立解雇撤回訴訟の本人尋問について、報告します。
 当日は、10時30分から昼食休憩を挟んで4時5分まで大阪地方裁判所810号法廷で原告側の弁護士の先生方による主尋問と、被告大阪府教委側の代理人である筒井弁護士や高槻市教委の代理人である白石弁護士による反対尋問が行われました。
 双方がそれぞれの尋問時間いっぱいを使って、様々な分野にわたって、いろいろな主張や質問が飛び交いました。

 このため、原告団の一人が報告を書くのは難しいであろうということになり、各自が自分の尋問についての報告をするという形をとりました。
 このためみなさまに、お礼と報告をすることが遅れてしまったことを、お詫びいたします。
 また当日法廷に駆けつけ、私達を励まし応援してくださった方々に、お礼申し上げます。


 尋問の時間は、午前中に山田肇、午後の最初に菅平和、最後に野村尚の順番で、原告一人につき主尋問50分、反対尋問大阪府教委20分、高槻市教委10分と割り当てられていました。
 さて、尋問順の報告で、山田肇からの報告です。

 10時30分、トップバッターの私の尋問が始まりました。
 前日から緊張感が高まっていましたが、永嶋弁護士の質問が始まると、心は落ちつきました。私が考える教育の根本と教師の立場についての陳述から始まり、日々の授業や取り組みの中で大切にしてきたこと、希望の杜・施設内学級での“学校をつくる”取り組み、そして、「日の丸」「君が代」に反対する理由について、永嶋弁護士の質問に答えて、自分が考えてきたこと、やってきたことについて主張しました。

 最後にこの裁判について言いたいことは・・・という質問に答えて、私の処分はすでに取り消されています。しかし、処分は取り消されても「処分事由」は残ると言って、再任用取消は撤回されていません。37年間の勤務実績を何ら考慮せずに、「君が代」で立つか座るかで「勤務実績」を判断し、「君が代」不起立のみで「勤務実績が良好でない」として、再任用を取り消されるなどということが許されていいはずがありません。再任用取消の撤回を強く求めます・・・と主張しました。

 府教委側弁護士の筒井氏、高槻市の弁護士の白石氏は、「職務命令は合憲であるという最高裁の判決を知っているか」と言って、職務命令に違反したのだから、あるいは、二度と「君が代」不起立しないと誓約しないのだから、再任用取消は当然だという枠組みにもっていこうとしましたが、私は「君が代」不起立は教師としての良心にもとづく行為だ、過去の歴史を反省しないと子どもたちの教育も未来もないと主張しました。

 続いて、菅平和からの報告です。
 午後1時過ぎに法廷にはいる。普段の思いを話せばよいと思うが、緊張している自分が居た。尋問が始まる。いつものようにゆっくりとした口調で三輪弁護士が質問をしてくれるが、私の方は、少し言葉が上擦っていた。
 出だし部分のメインの質問である竹本源治の詩に対する思いを問われる。しっかり話さねばと思ったと同時に、詩の「君を縊った・・・」が出てこずに焦ってしまいしどろもどろの主張になる。逆にこの後から少しずつ落ち着く。私の態度を確認しながら、じっくりと私の思いを引き出してくれた三輪弁護士に感謝。

 被告府教委側の弁護士からは、職務命令が菅に出されていることを確認する質問がほとんどであった。
 私の方は、府教委が出しているQ&Aでも「勤務を要しない再任用教職員に対しては、職務命令を発することはできない。」(A8)と書いてあると主張し、休業日の職員に職務命令は出せないと反論。
 意向確認についても聞かれる。「起立斉唱する思いだったのか。」との問いに、「はい。そこに書いてあるとおりです。」と返答。すると「有休を取っての参加では」と筒井弁護士が小声で言ったので、私の方が、ビックリする。
 最後に、内藤裁判長から「校長から懲戒や指導が出ます。と言われ、何で反論しなかったのか。」と数回聞かれる。質問の意図がよくわからず、特に理由がないといった返答ですっきりしないまま尋問は終了。
 この後の報告会で、Mさんよりこのことに関する質問が有り、三輪弁護士より「戒告処分との関係から出したと思われる。」との説明があり、内藤裁判長の質問目的が少し理解でき、やっと尋問を終えた思いになる。

 最後に、野村尚からの報告です。
 主尋問を担当してくださった渋谷弁護士からのアドバイスもあり、
  @生徒への影響を中心に自分の教育実践について証言しました。
  A処分手続きでは、府教委が証拠として提出した事情聴取の調書などを利用し、
  B再任用手続きでは、校長との面談の記録(テープ起こし)を使用しながら、意向確認が思想調査にあたることを証言。
  C再任用選考のあり方についても、証拠として提出した再任用教職員採用審査会の議事録で体罰事案で停職6月の処分を受けた人が再任用されている事実と、戒告処分で再任用不合格とされているのは「不起立」者だけであることを証言。

 さて、筒井弁護士による反対尋問です。その主眼は、
 @職務命令違反を承知で不起立であったのだから、最初から職務命令に従う意志がなかったのだということを明らかにするためのもので、「最高裁で起立斉唱の職務命令は、合憲と判断されていることを知っていたでしょう」と既に2人に聞いていました。
 そこで、3人目の私回答は、「最高裁判決は知っていました。」「最高裁判決は、東京都教委の10・23通達に対して判断されたものであり、大阪府の教育長通達は「大阪府国旗国歌条例」に基づいて出されたものであるから、直ちに最高裁の判断が適用される例にはあたらないと思う」と条例の目的を例に引いてその違いを強調しました。
 A再任用での意向確認に対して、今後の起立斉唱の誓約が、思想調査ではないことを立証しようとして、様々な質問を仕掛けてきました。
 私は、「最高裁は「起立斉唱」が「価値中立」の行為であると認定して、不起立者に対する処分を是認したことから考えると、まだやってもいないことを勝手に類推して処罰するのは、最高裁判決をも逸脱しているのではないか」と主張しました。

 B再任用の選考について、意向確認が府教委に指示された校長によって行われていることについて、意向確認が、踏み絵でも思想調査でもなく、救済措置なのだということを私に証言させようとしたものです。
 これについては、意外な結末です。
 よく分からない質問なので、押し問答状態になると、突然、内藤裁判長が発言し、「私も野村さんと同じで、一体いつのことを言っているのかさっぱり分からない。それを分かるようにするか、質問をかえるかしてください。」と筒井弁護士に注意してくれました。
 その後になりますが、筒井弁護士が、再度同じ質問を繰り返しはじめたら、今度は、我が渋谷弁護士が、法廷を制圧するような迫力で、「異議あり!先ほどの再質問です。」と一喝され、筒井弁護士も矛を納めざるを得なくなってしまいました。

 C最後は、私より1年前に元同僚が受けた校長による意向確認で、起立斉唱の職務命令に従うといったのではないかということについての私の見解や、私の意向確認の結果を、校長が府教委に報告した際に、校長が私に嘘をついて正確に報告しなかったのではないかと言わんばかりに、府教委が作成した私の合格取消の原案資料中の説明文を示して、私に見解を求めてきました。
 そんなこと、当事者でもなく、またその場にもいなかった私に、分かるわけがないと一蹴しました。

 Dおまけの尋問が、何と私とは縁もゆかりもない、高槻市教委代理人の白石弁護士からありました。
 貴重なことなので、報告します。難しい質問なので、理解できた範囲でいうと、質問の意図は、「(私が地公法32条に従うといっているが、)それはあなたの判断に合致しない場合は除外するのでしょう」ということのようでした。
 私は、合法的な職務命令に反すれば地公法32条違反に問われ、人権侵害や憲法違反の職務命令は、違反しても32条違反になるとは思わないと一般論として答えておきました。

 主尋問を担当してくださった永嶋先生、三輪先生、渋谷先生、法廷で待機してくださった弁護団の先生方、また傍聴席で最後まで、長時間付き合って応援してくださったみなさま、本当にありがとうございました、あらためて感謝しております。

2016年11月25日 
「君が代」不起立解雇撤回訴訟原告団
(山田肇、菅平和、野村尚)

『グループZAZA』(2016-11-25)
http://blog.goo.ne.jp/zaza0924/e/d1b94ce2fe110486db8d44d56485b0b8


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