2017/1/5

沖縄戦の記憶生々しい南西諸島への自衛隊配備計画  ]平和
 ◆ マンゴーとミサイル (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(ルポライター)

 沖縄本島から台湾にむかって南下する宮古、石垣、与那国島などの南西諸島は、防衛省からみて「空白地帯」なのだ。なんの?自衛隊基地の!
 軍事基地があったからこそ戦場にされ、県民十五万人が犠牲になった。その沖縄戦の記憶がまだ生々しい辺野古や高江地区に、米軍新基地が押しつけられ、いま住民は激しい抵抗を続けている。

 日本最西端の与那国にはすでに陸上自衛隊基地を建設、沿岸監視部隊百六十人が配置された。
 石垣島宮古島にも自衛隊基地を建設、防空、対艦ミサイルなどを配備する計画がある。それぞれ六百人から八百人の自衛隊員が駐留、平和の島が要塞の島にさせられる


 島嶼防衛作戦は火遊びだ。
 去年の暮れ。石垣市の中山義隆市長は、いきなり自衛隊配備の受け入れを表明した。予定地周辺四地区代表との約束を裏切った、と猛然たる批判を受けている。
 辺野古基地建設容認に寝返った仲井真前知事の心変わりがどれほど沖縄のひとたちを苦しめていることか。

 大みそか。マンゴー農家の川上博久さん(68)の案内で、バンナ森林公園の展望台から予定地を眺めた。
 島の中央部、なだらかな緑の平原が美しく広がっている。異形のミサイルが虚空を睨む恐怖の光景は想像できない。
 「この辺りはマンゴー農家が多く、それぞれ後継者がいるのです」。川上さんは不敵な表情を見せた。

『東京新聞』(2017/1/3【本音のコラム】)


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