2018/1/29

処分撤回を求めて(472)  X日の丸・君が代関連ニュース
東京・全国の仲間の皆さんへ。
(転送・転載・拡散歓迎。重複はご容赦を。一部報道関係者にも送信)
被処分者の会・東京「君が代」裁判原告団の近藤です。

 ◆ 職務命令を出すな・卒業式処分をするな!〜都教委要請

 ◆ 卒入学式を前に都教委に要請
 「命懸けで憲法を破る」と公言した石原都知事(当時)の下、東京都教委が発出した「10・23通達」(2003年)が生徒が主人公であるべき卒業式を「『日の丸・君が代』が主人公」の卒業式に変質させ、命令と処分の教育行政がはびこり、東京の学校教育が破壊されてきました。
 10・23通達から15回目の卒入学式を前にした1月26日、被処分者の会は「職務命令を出すな・卒業式処分をするな!都教委要請行動」を行いましたので、概要を報告します。長くなりますが、最後までお読みください。


 ◆ 話し合い、教育委員会への報告を拒否する教育庁を鋭く追求
 要請行動には、被処分者の会の呼びかけに応えて原告・支援者・弁護士ら25名が参加しました。都教委は、矢野克典教育庁総務部教育情報課長らが対応しました。
 まず、被処分者の会が要請書と質問書、五者卒・入学式対策本部が要請書を手交し、要請の趣旨の補足説明、弁護団澤藤弁護士の発言がありました。

 ●被処分者の会・近藤の補足説明要旨
@10・23通達に基づく処分者数が延べ480名に達している。
A最高裁、高裁、地裁で確定した処分取消の総数(都教委敗訴)が73件・63名という膨大な数に上る。
B東京地裁判決で処分減給・停職処分が取り消され、都教委が控訴を断念し勝訴が確定した5名の内、現職の都立高校教員2名に再処分をするな。再処分に向けた事情聴取の中で都教委管理主事が当該教員がメモを取るのを拒否する理由として「警察でも取り調べの時にメモは拒否しない」という犯罪者扱いの不適切な発言をしたことを謝罪し、撤回せよ。
C原告団・弁護団との話し合いの場の設定、教育委員会への本要請の報告・検討・回答などの要求を拒否してきたこれまでの都教委の対応を変え、誠実な対応を求める。
D国連自由権規約委員会が日本政府に対して10・23通達を名指しして質問、回答を求めており、10・23通達を巡る問題が国際問題となっていることを重く受け止めよ。
E人事部職員課が被処分者1538件の個人情報を漏えいした事件(1月11日付都教委発表)は人権侵害、信用失墜の重大事件だ。どのように責任を取るのか。
 ●澤藤弁護士 東京地裁で勝訴した原告5名のの要請に「個別の職員に関する事項はお答えできません」とか「係争中の訴訟事案に関することは、お答えすることができません」など回答を拒否するのはもってのほかである。そもそも都教育委員に要請しているのに、事務局たる教育情報課が不誠実な回答をするなど都民の請願権を無視するものだ。

 ●従来の不誠実な答弁を繰り返す都教委課長〜怒り爆発
 これらの発言に対し、矢野課長は、「要請、ご意見を所管に伝える」と従来の答弁を繰り返すだけで、「教育委員には報告しない」という対応に固執しました。

 参加者からは、再処分の事情聴取での都教委管理主事の「警察でも・・・」発言の謝罪、「話し合いの場を設定しない」「教育委員会に報告しない」、教育委員会への要請書なのに事前に教育委員に報告をせず教育庁所管課が回答する常識では考えられない不誠実な対応、国際自由権規約委員会の日本政府への質問、都教委による個人情報漏えい事件などについて厳しい追及があり、熱気あふれる要請となりました。

 ◆ 要請書、質問書全文を掲載しますので長くなりますがお読みください。
   被処分者の会HPに掲載済み→http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/

・・・・要請書・・・・
要 請 書

2018年1月26日
「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「君が代」裁判原告団 共同代表 岩木 俊一  星野直之

 東京都教育委員会教育長 中井 敬三 殿


 <要請の趣旨>
 1.卒業式・入学式等で「日の丸・君が代」を強制する東京都教育委員会(以下都教委という)の10・23通達(2003年)とそれに基づく校長の職務命令により、2017年4月までに懲戒処分を受けた教職員は延べ480名にのぼります。この通達発出以降、東京の学校現場では命令と服従が横行し、自由で創造的な教育が失われています。

 2.一連の最高裁判決(2011年5月〜7月)は、起立斉唱を命じる校長の職務命令が、「思想及び良心の自由」の「間接的制約」であることを認め、処分取消訴訟の最高裁判決(2012年1月、2013年9月)は、「間接的制約」に加え、「戒告を超えてより重い減給以上の処分を選択することについては,本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要」「処分の選択が重きに失するものとして、社会観念上著しく妥当を欠き、…懲戒権者としての裁量権の範囲を超えるものとして違法」として減給処分・停職処分を取り消しました。最高裁が、都教委による累積加重処分に歯止めをかけたのです。
 これらの最高裁判決には、都教委通達・職務命令を違憲として、戒告を含むすべての処分を取り消すべきとの反対意見(2012年1月宮川裁判官)を始め、都教委に対し「謙抑的な対応」を求めるなどの補足意見(2012年1月櫻井裁判官、2013年9月鬼丸裁判官)があり、教育行政による硬直的な処分に対して反省と改善を求めています。
 また、東京「君が代」裁判第三次訴訟では、東京高裁判決(2015年12月)が確定し、31件・26名の減給・停職処分が取り消されています。同四次訴訟東京地裁判決では、7件・6名の減給・停職処分が取り消され、そのうち5件・5名については都教委が控訴を断念し、処分取消が確定しています。

 3.最高裁、東京高裁、東京地裁で確定した処分取消の総数は、73件・63名に上ります(別紙参照)。都教委が、最高裁・東京高裁・東京地裁で「違法」とされた処分を行ったことは、教育行政として重大な責任が問われる行為です。今すぐ原告らに謝罪し、その責任の所在を都民に明らかにし、再発防止策を講じるべきです。その上で、10・23通達などの「日の丸・君が代」強制に係わる従来の都教委の施策を抜本的に見直すべきです。

 4.しかるに、都教委は、2012年1月の最高裁判決の直後に「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱について」(平成24年1月24日)を議決しました。その内容は一連の最高裁判決で校長の職務命令が、思想・良心の自由の「間接的制約」であること、「減給以上の処分を選択することについては,本件事案の性質等を踏まえた慎重な考慮が必要」だとして減給・停職処分が取り消されたこと、反対意見、補足意見が多数出されていること等をことさら無視して、都教委に都合の良い部分だけを取り出して「日の丸・君が代」強制を合理化するものです。そして、その「議決」を根拠に、従来の姿勢を改めることなく最高裁判決にも反した減給を含む懲戒処分を出し続け、更には「服務事故再発防止研修」を質量共に強化しています。現在の研修は、明らかに内心の自由に踏み込み、著しい精神的苦痛を与えるものであり、東京地裁決定(2004年 民事19部、須藤典明裁判長)に反しています。
 また、違法な処分を行ったことを原告らに謝罪することなく、2013年12月及び2015年3月〜4月、最高裁判決・東京地裁判決で減給処分が取り消された現職の都立高校教員計16名に新たに戒告処分を科し再処分をするという暴挙を行いました。
 更に、四次訴訟東京地裁判決(2017年9月15日)で減給処分を取り消された現職の都立高校教員2名にも再処分の準備とも思える「事情聴取」を強行(同年11月〜12月)しました。
 これらは最高裁などの判決の趣旨をねじ曲げないがしろにするもので断じて許すことはできません。猛省を迫るものです。

 5.10・23通達発出から14年3ヶ月余が経ちました。長期にわたり学校現場に異常な混乱をもたらした10・23通達を撤回し、卒業式・入学式が各学校の創意工夫を尊重し、自由で創造的で真に子どもたちの卒業・入学を祝福するための式になるよう強く求めます。

 6.貴教育委員会が、一連の司法の判断を重く受け止め、責任ある教育行政としての立場を自覚するとともに、問題解決のため下記申し入れを誠実に検討し、回答することを強く要求します。

 <要請事項>
1 東京都教育委員会が2003年10月23日に発出したいわゆる「10・23通達」を撤回すること。
2 同通達に基づく一切の懲戒処分・厳重注意等を取り消すこと。
3 最高裁判決(2012年1月、2013年9月)、東京高裁判決(2015年12月4日)、東京地裁判決(2017年9月15日)に従い、10・23通達に基づく全ての減給・停職処分を即時取り消すこと。
4 2013年12月及び2015年3月〜4月の現職教職員16名に対する戒告という再処分を撤回し、該当者に謝罪すること。
5 東京地裁判決(2017年9月15日)で都教委が控訴せず、処分取消が確定した5名の原告に謝罪すると共に、現職の都立高校教員2名の再処分を行わないこと。
6 2017年11月30日、人事部職員課管理主事が上記の現職教員の事情聴取を行った際、当該教員がメモを取ることを拒否する理由として「警察でも取り調べの時にメモは許可しない」との犯罪者扱いの驚くべき不適切な発言をした。同管理主事及び人事部職員課の謝罪と同発言の撤回を求める。
7 10・23通達に基づく校長の職務命令を発出しないこと。
8 卒業式、入学式で同通達に基づく新たな懲戒処分を行わないこと。
9 同通達に係わり懲戒処分を受けた教職員に対する「服務事故再発防止研修」を行わないこと。
10 卒・入学式等での「君が代」斉唱時に生徒の起立を強制し、内心の自由を侵害する「3・13通達」(2006年)を撤回すること。卒業式、入学式で生徒に内心の自由を告知するなどの各学校の創意工夫に介入しないこと。
11 「入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱について」(平成24年1月24日)の都教委の「議決」を撤回すること。
12 最高裁判決に従い、「紛争を解決する」ための具体的改善策を策定すること。
13 都教育庁関係部署(人事部職員課、指導部指導企画課、教職員研修センター研修部教育経営課など)の責任ある職員と被処分者の会・同弁護団との話し合いの場を早期に設定すること。
14 本要請書を教育委員会で配付し、慎重に検討し、議論し、回答すること。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ・・・・質問書 日付、提出者、宛先などは上記に同じ・・・・
質 問 書

 1.国連自由権規約委員会は2017年11月14日、日本政府に対して第7回日本審査に向けて30項目の「リスト・オブ・イシュー」(“List of Issues 略:LOI)を発表し、その中の2項目(パラグラフ23、26)で東京都の「日の丸・君が代」問題を採り上げ、日本政府の回答を求めました(以下参照)。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 パラ23 前回の総括所見(パラグラフ22)に関し、「公共の福祉」の曖昧として制限のない概念を明確にするための措置について報告してください。そして、この概念が、自由権規約第18条と19条の3項で許されている僅かな制限以外に、思想・良心および信教の自由あるいは表現の自由の権利を制限しないよう保証するための措置について報告してください。

 パラ26 2003年、教師や生徒に対して東京都教育委員会から出された10.23通達を実施するために講じられた取組みと、この中には式典の間、生徒を起立させるために強制されているとの疑惑や教師に対する金銭的な制裁措置を含め、自由権規約との適合性を説明してください。
 (訳:国際人権活動日本委員会) *注:前回の総括所見 2014年8月20日
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 上記LOIは、「10・23通達」と明記して日本政府に回答を求めており、東京都教育委員会の10・23通達が思想・良心・信教・表現の自由を制限しないよう具体的な措置を求めているのみならず、生徒への起立の強制、処分された教職員の経済的制裁にも直接言及しています。まさに10・23通達が国際的に問題になっていることを示しています。

 以下の質問にお答えください。
 @10・23通達が国際問題化していることを東京都教育委員会としてどのように受け止めているか。
 A上記LOI・パラ23、26について日本政府・所管官庁から問い合わせがあったか。あったとしたらどの官庁か。
 B上記LOIについてご存じか。また教育委員会・教育庁として内容の検討を行ったか。

 2.都教委(教育庁人事部職員課)が2017年11月29日から2018年1月10日までの間、2010〜17年度に懲戒処分を受けた教職員1538件の所属、氏名、性別、年齢、処分・措置・指導の程度、事故の概要等を区市町村教委、都立学校長宛て314箇所に電子メールで誤送信していた事実が明らかになり、1月11日都教委HPで発表されました。
 これは教職員の個人情報に係わる人権侵害の重大事件です。

 以下の質問にお答えください。
 @ a HP文言中の「被処分者等」の「等」の内容を明らかにされたい。
   b 「…314箇所に対して送信した」情報が公立小校長1名及び教委担当者1名の計2名のみに「漏えい」したとの根拠を明らかにされたい。
   c 2次的な漏えいの有無について調査したか、否かについても明らかにされたい。
 A 漏えいされた個人情報の中には「日の丸・君が代」強制に係わる処分事件も含まれていると思われるが、明らかにされたい。
 B 2010〜17年の間には、延べ57名が不起立などで処分されており、そのうち2010〜17年の被処分者5件・5名の処分取消が確定している。処分取消の事実が記載されているか。
 C 都教委は、@同資料がすべて削除されたことを確認した、A人事部職員課職員に注意を「周知・徹底」した、B教育庁全職員に注意喚起し再発防止に向けた研修を行う等としているが、この事件が「服務事故の被処分者等の個人情報の閲覧が可能となる」という「重大なる人権侵害」であり、信用失墜行為であると認識しているか。
 D 都教委は、一般の教職員がこの種の「事故」を起こすと厳しい処分を科していますが、どのように責任を取るのか。具体的に回答されたい。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 ◆ 東京「君が代」裁判第四次訴訟 いよいよ高裁・控訴審始まる!〜傍聴・支援を!
 東京地裁判決(2017年9月15日)で一部勝訴(減給・停職6名・7件取消)。戒告を含む全ての処分取り消しを求めて控訴。都側は不起立4回目以上の減給処分取消(1名)を不服として控訴(5名・5件の減給・停職処分取消は確定)。東京高裁第12民事部に係属。
 2月7日(水)高裁控訴審第1回弁論
  9時30分集合(裁判所前で案内あり) 10時開廷
  東京高裁824号法廷
  報告集会:千代田区立日比谷図書文化館4F小ホール



■森友学園・加計学園疑惑徹底糾明!
 安倍9条改憲NO!共謀罪廃止・安倍内閣退陣!
************
「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会
東京「君が代」裁判原告団
事務局長 近藤 徹
携帯:090−5327−8318
e-mail:qq947sh9@vanilla.ocn.ne.jp
事務所:飯田橋共同事務所(新事務所)
    〒102−0071 千代田区富士見1−7−8 第5日東ビル501号
被処分者の会HP↓(1月27日更新。下の青のアドレスをクリック・アクセス可)
http://www7a.biglobe.ne.jp/~hishobunshanokai/
10・23通達・実施指針、都教委要請文・質問文、各裁判判決文・声明文、各種資料等入手可能。
************


※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ