2018/4/12

「働き方改革法案」労政審の学識者はなぜ「答申」の撤回を求めないのか  ]U格差社会
 ◆ データはウソで情けもない (労働情報 VOICE)
   東海林 智(ジヤーナリスト)


 首相が『今国会の目玉』と標榜した「働き方改革推進一括法案」が、ボロボロになってきた。裁量労働制の対象拡大は撤回したが、高度プロフエッショナル制度(残業代ゼロ制度)はまだ未練がましく抱えているので安心はできないが、“目玉”は国会の序盤で、その腐った正体をさらしている。
 法政大の上西充子教授を中心にした、裁量制は一般労働者より労働時間が短くなるという厚労省の“偽造”データの追及は、法改正の根拠を鋭く突いた。労働時間が短くなる根拠はないのだから、やる必要はないわけだ。

 その後、さらに決定的なことがあった。野村不動産で裁量労働制を違法に適用された男性社員が、過労自殺して労災認定されていた。


 東京労働局はこの企業を裁量制で特別指導したと発表し、首相・安倍、厚労相・加藤は共に裁量制の適正な運用を担保する好例として特別指導を紹介、胸を張った
 しかし、指導のきっかけが過労死であったことは、朝日新聞が暴くまで隠された

 指導で労働者の命を守ったのでなく、犠牲の上でやった指導。卑劣にもそれで安全性を誇った。根拠(データ)はウソで情(政策に向かう誠実さ)もない。誰が見てもおかしい。

 だが、このことに怒からなければならない者たちはひたすら沈黙しているように見える。
 労働政策審議会の学識者たちだ。偽のデータで議論させられて、結論を出させられて…。
 学識者は、なぜ結論(答申)の撤回を求めないのか。あるいは委員を辞さないのか
 自分たちがなぜ労政審で審議に参加しているのか、何を期待されているのか、真剣に考えて欲しい。

『労働情報』(2018年4月)


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