2018/10/2

アベを倒そう!(432)<『崩壊するアメリカの公教育ー日本への警告』(7)>  X日の丸・君が代関連ニュース
<転送歓迎>(重複ご容赦)・「都教委包囲首都圏ネットワーク」、・「新芽ML」、・「ひのきみ全国ネット」、・「戦争をさせない杉並1000人委員会」の渡部です。

 今回は、▲ <第6章 アメリカのゼロ・トレランスと教育の特権化>です。
 ここでは「ゼロ・トレランス」が如何にひどい結果を招くかが詳しく展開されている。
 筆者はまずその歴史的経過について述べる。
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・・脈々と流れてきたアメリカの人種差別の歴史は、いつしか新自由主義と合流し、さらに激しい流れとなり、有色人種だけでなく、低所得者、ホームレスの人々、高齢者、障がい者など、社会的弱者の切り捨てを加速させた。
・・1980年代の「薬物との戦争」に始まった「ゼロ・トレランス」政策は公教育にも進出し、凄まじい勢いで黒人やヒスパニック系の子どもたちに犯罪者のレッテルを貼り、障がいを持つ子や学力の低い子を積極的に排除し、これらのこどもたちの教育を受ける権利と選挙権を剥奪することで社会から抹殺してきた。
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 そして次のように述べる。
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・・「ゼロ・トレランス政策に教育的な効果はあるか否か」という教育学の中だけの狭い議論に執着することは、より根源的な問題や問いを隠してしまう危険がある。・・
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 その上で、「ゼロ・トレランスとは」という項目では、次のようなことが述べられている。
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・・「トレランス」は許容や寛容を意味する。よって、そこには「絶対に(問題とされる行為を)許さない」という行動のメッセージだけがあり、主体や理由等の大事な問いを考える余地は残されていない。・・
ゼロ・トレランスの政策の由来は、レーガン政権による「薬物との戦争」に遡る。・・・社会的弱者を守るのではなく犯罪者扱いすることで、社会福祉事業の削減を正当化した。・・
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 次に「『割れ窓』理論」という項目がある。
 これについては、「簡単に言えば、割れた窓のようにどんな些細なものでも、秩序の乱れを放置しておくと、さらなる無秩序と、より深刻な犯罪にエスカレートするという理論だ。」と述べてある。
 次の「ゼロ・トレランスの拡大」という項目では、以下のようなことが述べてある。
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レーガン政権が「薬物との戦争」を初めて間もなく、ゼロ・トレランスは家庭内暴力、環境汚染、無賃乗車、公衆衛生に関わること(公共の場におけるゴミ捨てやツバ吐き)、そして学校教育などの分野での取り締まりにも積極的に適用され、さらなる秩序の乱れを防ぐという名目で「犯罪」の定義を拡大していった
・・・・・・ゼロ・トレランスによる犯罪定義の拡大は、基本的人権の縮小と表裏一体の現象と言えるだろう。
路上生活者弾圧の例を見れば明らかだが、ゼロ・トレランスの目的は、薬物問題や貧困等の抜本的改善なのではなく、それらの社会問題に蝕まれている人々の切り捨てである。・・
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 そうして、次のように続ける。
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公的資金は、社会福祉の拡充や雇用を増やすことよりも、警察官の増強や刑務所の増加に当てられた。
全国的に警察官は激増し、全国の刑務所の予算は1980年から2000年までの間、70億ドルから400億ドルへと飛躍的に増えた。
・・・・・・ゼロ・トレランス政策拡大の結果、アメリカの囚人は1980年から30年間で約50万人から230万人に膨れ上がり、そのうちの100万人近くがアフリカ系アメリカ人だという。・・
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 そして次の「教育におけるゼロ・トレランス」では、以下のような実態が紹介されている。
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・・シカゴやニューヨークを筆頭に、多くの都市で公立学校における生徒指導が警察に委託され、教育予算がカットされる反面、学校警備に莫大な予算が配分された。
2011年、シカゴ学校区の進学・就職カウンセラー予算の350万ドルに比べ、警備費予算は実に5140万ドルだった。そして、幼稚園児までもが学校の中で手錠をかけられるようになった。・・

教育におけるゼロ・トレランス政策は、1994年、メディアが描く黒人などの青少年の暴力的なイメージに便乗して、クリントン政権が学校への銃器持ち込みの取り締まりに適用して以来、瞬く間に対象範囲・年齢を拡大していった。・・・
1994年にゼロ・トレランスを一斉に取り入れたシカゴでは、以後四年間で退学処分は実に30倍以上に飛躍した。
・・・・・・・・・エスニック・マイノリティが多く住む貧困地区では、家庭でさまざまな困難を抱える生徒のニーズに応えるのではなく、些細な校則違反や逸脱行為を理由に犯罪者扱いし、学校システムから積極的に排除することが優先されている。
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 次に「新自由主義教育改革との合流」という項目がある。
 そこでは、2002年に「落ちこぼれ防止法」が施行され、チャータースクールなどに学力基準に到達しない学校への制裁を義務づけた結果、次のようなことが起きてきたことが述べられている。(ある報告書より)
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「生徒の点数を上げろという指令の下、学区、学校、管理職や教員らは結果をだすための重圧を受けている。このプレッシャーは、実際には、点数の低い生徒の自主退学や排除を奨励・促進するという歪んだ動機を学校に与えている」
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 そして、筆者は次のように述べる。
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このような学校による生徒の排除が最も顕著に見られるのは、学校間の競争に拍車をかけ、公教育市場化の原動力となったチャータースクールだ。
高校・大学への進学率100%を売りにする人気チャータースクールは多いが、それら高進学率は、実際にはゼロ・トレランスの鉄蹄による極端に高い生徒の退学率に支えられている場合が多い。
校則違反の生徒、低学力の生徒、学習障がいを抱える生徒は、次々に排除または自主退学を促され、一握りの精鋭だけが最後に残るのだ。
・・・
 新自由主義との合流により、市場原理の名の下に社会的弱者を排除するテクノロジーとなったゼロ・トレランスは、教育を受ける権利さえも弱者から奪い、強者の特権と変えてしまった。
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 最後にある「特権化する教育」という項目では、まず、イタリアの哲学者の第二次大戦下のユダヤ人強制収容所の分析と、アメリカの教育学者がアメリカの都市部貧困地域における学校を重ね合わせていることを紹介し、次のように述べている。
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全米で展開されたゼロ・トレランス政策は、特定の地域と人口を対象にし、社会の中に法律の届かない「例外の空間」をつくった。
そこでは、犯罪の定義が拡大されると同時に、人々は基本的人権を奪われた。
当然、ゼロ・トレランスは、原則的に発言力もなく最も脆い社会的弱者の弾圧から始められる。
ただ、もっと需要なのは、例外の空間が社会全体にもたらす影響だ。
社会的弱者の基本的人権剥奪の真の意味は、それまで人として当然のものと保障されていた権利を不安定にし、それを一部の人間の特権に変えてしまう。・・
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 そして次のように述べる。
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 日本でも、ゼロ・トレランスという概念は確実に広まっている。
 千葉に住む私の姪の中学校では、盗難防止のために一時期警察が常駐していたという話を聞くと、教育とは何なのかと考えさせられる。・・
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 結局、ゼロ・トレランスは、社会から「寛容」という言葉を失わせ、観念的(頭でっかち)でファシズム的な社会を生み出すということであろう。

 次回は、<第7章 アカウンタビリティという新自由主義的な「責任」の形>です。

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 都教委包囲首都圏ネットワークでは、今年も「都教委包囲要請行動」を以下の要領で行います。
 ★ 「10・22都教委包囲要請行動」
   <目的・概要>都教委のこの間の教育行政に関する抗議・要請。

  この中には、「日の丸・君が代」強制反対をはじめ、
  裁判で都教委作成のウソの陳述書へ、校長に署名・捺印させ提出させていること、
  性教育では現場の実態とかけ離れた指導をしていること、
  五輪教育が国威発揚・ボランティア奨励の場になっていること、
  学校での条件整備をせずに始めた「英語村」(有料)の問題点、
  などもあります。
  その他、都教委に物を言いたい団体・個人の方の参加を歓迎します。
  要請文・抗議文が有っても無くても、どうぞおいでください。
 <日時・場所など>
  10月22日(月)

   15:30 都庁第一調査前集合
      (シュプレヒコールと簡単な打ち合わせ)
   16:00〜17:00 都教委要請行動
    終了後、都庁前での簡単な報告会


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  【僕、国歌歌わないもん】(石原慎太郎)
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  東京五輪に 【国旗も国歌も必要ない】(ビートたけし)
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  対米従属で「世界征服」を夢想するデマゴギー政治家安倍首相を倒そう!
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「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス
 http://houinet.blogspot.jp/
「千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ
 http://hinokimitcb.web.fc2.com/
「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト
 http://hinokimi.web.fc2.com/


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