2018/11/19

真実を提供するため身を危険にさらす安田純平さんに対して抱くべきは、尊敬と感謝の念  ]平和
 ◆ 真実と平和 (東京新聞【本音のコラム】)
師岡カリーマ(文筆家・もろおかかりーま)

 「一般市民は戦争を好まない。だからウソをついて彼らを戦争に導くしかない。ならば我々(われわれ)は、真実によって平和に導かれることができるはずなのだ。これは大きな希望の源である」
 内部告発された機密情報を公開するサイト「ウィキリークス」の創設者ジュリアン・アサンジ氏のものとして伝えられる言葉。
 「戦争入念なウソの積み重ねで始まる。平和真実で達成できる」という彼の発言は、私も映像で聞いた。

 真実が私たちの命と生活と財産を守るのであれば、その真実を提供するために身を危険にさらす人々に対して抱くべきは、尊敬と感謝の念ではないか。


 それとも、自己責任と批判されて謝罪までした安田純平さんが伝えようとした戦場の真実は、日本人の平和とは無関係で、不要だというのか。
 日本は、世界の末端で自給自足に勤(いそ)しむ孤島なのか。そうではあるまい。

 たとえ断片でも、欠ければ欠けるほど真実は不完全だ。私たちの平和も不完全だ。このパズルははじっこのピースがいくつか欠けていますが良品ですと言われて納得する人はあるまい。
 私は怖いから、自ら戦場には行かない。マスメディアも大抵危険地帯は避ける。安田さんは行った。
 拘束や虐待を生き抜いたその姿を見て、世界の多くの人は「日本人もなかなかやるじゃないか」と感心したはずだ。

『東京新聞』(2018年11月17日【本音のコラム】)


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