2019/2/9
学力テストの結果を給与に反映させる大阪市の教員人事評価制度案 ]Vこども危機
子どもをテストで追いつめるな!市民の会の伊賀です。 転載・転送大歓迎です。
◆ 吉村市長、子どもをテストで追いつめるな!
〜2.15大阪市役所ヒューマンチェーンに参加してください!
1月29日、大阪市教委は、大阪市総合教育会議の中でテスト結果を校長評価に反映する人事評価制度案を提案しました。新制度案の内容は、
@大阪府・市の独自テストの結果を校長評価と給与反映する、
A教員については市教委事務局が、各教員の「テスト結果の向上度」を校長に提供し、「校長のマネージメントを通じて」教員評価に活用し給与反映する、
B各学校には各テストの向上度(前年度より〇〇ポイント向上)で学校目標を設定させ、その達成度に応じて学校予算を増配する、
C「顕著な功績」のあった教員・校長に新たな表彰制度を設け昇級にも反映する、
と言うものでした。
これら全ては、全国的に例がないテスト結果に特化した特異な制度であるにも関わらず、たった半年の検討で教育委員から大きな異論もなく、吉村市長も「100%ではないが、大きな前進である」と支持を表明するまでに至っています。これらは市長による政治介入なくしては、一歩も進むことができない代物です。
大阪市教委は、テスト結果の教員への機械的な反映には、批判の声の高まりや評価の公正性を定めた地方公務員法に抵触する可能性があることから断念せざるをえませんでした。しかし、今回の新制度案は、市教委が教員評価へのテスト結果の反映を直接行うのではなく、校長が行う教員の人事評価を通じて反映させようとするものです。巧妙化しただけで教員をテスト結果で評価し、学校と子どもをテストで追いつめるものであることに変わりありません。
2月15日の大阪市教委交渉&大阪市役所ヒューマンチェーンで「反対」の声を強めたいと思います。
大阪市役所ヒューマンチェーンに多くの皆さん、参加してください。
□日時 2月15日(金) 集合18:00(19:00ごろ終了)
□場所 大阪市役所前 西南角 (地下鉄・京阪「淀屋橋」)
□内容 リレートークや歌など
□主催 子どもをテストで追いつめるな!市民の会
□問い合わせ TEL 09036515876
保護者のみなさん、生徒のみなさん、市民のみなさん、教職員のみなさん、
一緒につながり、「吉村市長、子どもをテストで追いつめるな!」の声を上げていきませんか。
2月15日に大阪市役所前でリレートークとヒューマンチェーンを行います。
ぜひ、吉村市長へのメッセージを書いたパネルやライト、楽器などを持ち寄って、ヒューマンチェーンに参加してください。
たくさんの人数で、大阪市役所を包囲しましょう。
■ 大阪市教委交渉
学テ・給与問題で大阪市教委との交渉日程が決まりました。
1月29日の総合教育会議で市教委が提案した内容について追及したいと思っています。
午後の時間になりますので、参加できる方はよろしくお願いします。
□日時 2月15日(金)15:30〜17:30
□場所 大阪市役所地下1階 第一共通会議室
□集合 大阪市役所1階ロビー 15:15
□市教委からの参加予定者
総務課、教育政策課、教職員人事担当、教職員給与・厚生担当教育活動支援担当(業務調整)、教育活動支援担当(学力向上)初等教育担当、中学校教育担当
(1) 教職員の人事評価の根本的な転換!「学力向上」のウェートを40%に!
大阪市教委は、「学力向上に重きを置いた評価制度」として、校長や教員の人事評価に占める学力向上のウエートを高める方針を示しました。現在、校長20%、教員35%であるものをそれぞれ40%まで引き上げます。これは昨年9月14日の大森提案の33.3%からさらにウェートを高めることになります。校長・教員の人事評価は、大森提案以上に学力中心にしようとするものであり、現制度からの根本的な変更です。
(2) テストの点数で校長評価・給与反映
このようにウェートを高められた学力向上に関する評価をどうするのか。
大阪市教委は、経年テスト(大阪市独自テスト:小3〜小6)とチャレンジテスト(大阪府独自テスト:中1・2・3)結果の前年度からの向上度を各学校の目標に設定させます。
校長評価は、その学校目標の達成度に応じて行い、昇級・勤勉手当に反映させるというものです。
テスト結果を校長評価に反映させることは、校長の評価・給与に関わる問題にとどまりません。校長の定める学校目標と教員への「指導・評価」を通じて学校教育全体のテスト重視、授業のテスト対策化へ加速させることは間違いありません。
(3) 校長の人事評価を通じて教員もテスト点数で評価
教員については、校長のようにテスト結果を機械的に評価に活用するのではなく、一旦そのデータを校長に提供して、校長による人事評価を通じて貫徹させる。そのシステムはこうです。
教員は、まず市教委の設定した学校目標を自分の目標と連動させられる。
教員は経年テスト・チャレンジテストの結果向上のために邁進させられる。
市教委には、各種テストの結果が毎年子ども一人一人、クラス・学年単位、学校単位で集約されていく。
市教委は、校長に対して教員が担当する学級や教科のテスト結果がどのように変化したのかというデータを提供する。他方で市教委は、教員評価における学力向上のウェートを全体の40%まで高めている。
校長は、市教委データを重視し、教員評価を行い給与にも反映していく。
大阪市教委は、校長による教員評価を通じて、事実上テスト結果を教員評価・給与に反映させるものです。
(4) テストで教員を評価する不当な仕組みと相対評価化
吉村市長が提案した教員へのテスト点数の評価への反映には、いくつかの課題がありました。
一つ目は、テスト担当教員とそうでない教員との間で評価の「公平性」が担保できないことです。
大阪市教委は、人事評価制度に組み込むことが難しいため、これを棚上げし校長による人事評価の裁量権の枠内で処理させようとしているのです。
提案では「テスト担当教員・担当外教員にかかわらず」適用するとしており、「テスト担当外教員」にとっては、いじめアンケートや授業アンケートなど、すでに洪水のようにあふれている学校生活に関する様々なアンケートで数値化され、校長による評価の対象とされるのではないでしょうか。より巧妙化した方法で、全ての教員をテストで評価しようとしているのです。
二つ目は、子どもの学力に影響を与える様々な環境要因をどう考えるかという問題です。大阪市教委は、様々な環境要因を無視し、事実上子どものテスト点数の向上度を教員の「授業力」「やる気」の問題に特化するとしました。そもそも子どもの学力要因には、教員の授業力だけでなく家庭の経済状況など様々な環境要因が考えられています。これらは吉村市長の提案以降、多くの教育学者から指摘されているだけでなく、今回の市教委提案の中でも「課題」としてあげられています。それにもにも関わらず、結論において何の根拠も示さず「環境要因について考慮しない」としました。今年の4月から試行実施を始めたい吉村市長と市教委がスケジュールありきで重要な課題を無視したのです。
さらに大阪市教委は、「授業手法と学力との関係分析を進め、適正な評価の根拠となる個々の教員のデータ集積を進め『教員カルテ』を構築し、完成した段階で改めて人事評価制度を設計」するとし、将来的にはテスト結果を直接教員評価に反映させることに執着しています。今後、各テストの点数が大阪市教委にビッグデータとして蓄積され、それに基づいた細かな「教員カルテ」が作成される危険性は極めて高い。すでに今回の提案においても、「人事評価シート」では上位2区分が相対評価であるうえに、下位2区分も具体的に規定しており、教員の5段階相対評価に突き進もうとしていることは間違いありません。
(5) テスト結果で学校予算の差別化
大阪市教委は、校長経営戦略予算の中で、これまで「特色ある学校づくり」に充てられていた「加配配付」(約1.6億円)を全てテスト結果を向上させた学校に重点的に配分するとしました。それとは別に「特に学力向上の成果がみられる学校」に対して、「学校の研究活動費」を支給することも提案しました。これらは全て8月2日の吉村発言をそのまま具体化したのです。テスト結果と子どもの家庭の経済状況に相関関係が見られることは各種の調査でも明らかです。テスト結果での学校予算の格差付けは、経済的に厳しい地域と学校をさらに追いつめ、学校格差を拡大していくものです。
(6) 教職員には昇級を組み込んだ新表彰制度の創設
大森特別顧問は、「学力にとどまらないより幅広い観点から様々な功績に報いるため、人事評価にとどまらないインセンティブ制度」として新たな表彰制度を提案しました。表彰者のうち「功績が特に顕著な者」には昇級を行うとしました。テスト結果で機械的に教員評価を行う制度を断念させられたために、急遽提案したものと思われます。どうしても教員を学力向上で競わせたいのです。
吉村市長は、新表彰制度について「学力に絞ればいい」と何度も主張し、学力に絞ることで法的な問題が生じないかどうか、検討するように発言しました。山本教育長は、「表彰制度は個人を表彰するものなので、人事制度とは切り離して考える」としましたが、市長発言に反対するわけではなく今年度中に新表彰制度の内容を整理し、2019年度の実績を見て2020年度から実施すると約束させられる始末でした。議論を聞いていると、結局は市長に押し切られ、事実上学力向上実績をメーンとした表彰制度になるのではないかと危惧されます。
(7) 子どもの視点、学校現場の意見を無視した制度
大阪市教委は、昨年8月2日の吉村市長提案以降、今回まで教育委員会議で7回審議してきました。しかし、その全てが非公開でした。教員や保護者、子ども、市民には、審議過程を完全に閉ざしています。
しかも今回の総合教育会議では、このような施策で学校や子どもはどうなるのかということがまったく議論になっていませんでした。もっぱら出ていたのは教員間の公平性とか、法的な整合性のことばかりでした。もともと吉村市長の狙いは教員に競争させ、成果を出した教員だけを厚遇することにあり、子どものことなど最初から考えていないのです。
特に大阪市では子どもの貧困が深刻です。大阪市の子どもの貧困調査でも、支援の必要な家庭に生活保護費、就学援助費、児童手当、児童扶養手当などが届いていないことが明らかになっています。まずは、行政として貧困な家庭に対する支援を行うべきです。
◆ 吉村市長、子どもをテストで追いつめるな!
〜2.15大阪市役所ヒューマンチェーンに参加してください!
1月29日、大阪市教委は、大阪市総合教育会議の中でテスト結果を校長評価に反映する人事評価制度案を提案しました。新制度案の内容は、
@大阪府・市の独自テストの結果を校長評価と給与反映する、
A教員については市教委事務局が、各教員の「テスト結果の向上度」を校長に提供し、「校長のマネージメントを通じて」教員評価に活用し給与反映する、
B各学校には各テストの向上度(前年度より〇〇ポイント向上)で学校目標を設定させ、その達成度に応じて学校予算を増配する、
C「顕著な功績」のあった教員・校長に新たな表彰制度を設け昇級にも反映する、
と言うものでした。
これら全ては、全国的に例がないテスト結果に特化した特異な制度であるにも関わらず、たった半年の検討で教育委員から大きな異論もなく、吉村市長も「100%ではないが、大きな前進である」と支持を表明するまでに至っています。これらは市長による政治介入なくしては、一歩も進むことができない代物です。
大阪市教委は、テスト結果の教員への機械的な反映には、批判の声の高まりや評価の公正性を定めた地方公務員法に抵触する可能性があることから断念せざるをえませんでした。しかし、今回の新制度案は、市教委が教員評価へのテスト結果の反映を直接行うのではなく、校長が行う教員の人事評価を通じて反映させようとするものです。巧妙化しただけで教員をテスト結果で評価し、学校と子どもをテストで追いつめるものであることに変わりありません。
2月15日の大阪市教委交渉&大阪市役所ヒューマンチェーンで「反対」の声を強めたいと思います。
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■□■ 2.15 吉村市長、子どもをテストで追いつめるな!
大阪市教委交渉&大阪市役所ヒューマンチェーン
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大阪市教委交渉&大阪市役所ヒューマンチェーン
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大阪市役所ヒューマンチェーンに多くの皆さん、参加してください。
□日時 2月15日(金) 集合18:00(19:00ごろ終了)
□場所 大阪市役所前 西南角 (地下鉄・京阪「淀屋橋」)
□内容 リレートークや歌など
□主催 子どもをテストで追いつめるな!市民の会
□問い合わせ TEL 09036515876
保護者のみなさん、生徒のみなさん、市民のみなさん、教職員のみなさん、
一緒につながり、「吉村市長、子どもをテストで追いつめるな!」の声を上げていきませんか。
2月15日に大阪市役所前でリレートークとヒューマンチェーンを行います。
ぜひ、吉村市長へのメッセージを書いたパネルやライト、楽器などを持ち寄って、ヒューマンチェーンに参加してください。
たくさんの人数で、大阪市役所を包囲しましょう。
■ 大阪市教委交渉
学テ・給与問題で大阪市教委との交渉日程が決まりました。
1月29日の総合教育会議で市教委が提案した内容について追及したいと思っています。
午後の時間になりますので、参加できる方はよろしくお願いします。
□日時 2月15日(金)15:30〜17:30
□場所 大阪市役所地下1階 第一共通会議室
□集合 大阪市役所1階ロビー 15:15
□市教委からの参加予定者
総務課、教育政策課、教職員人事担当、教職員給与・厚生担当教育活動支援担当(業務調整)、教育活動支援担当(学力向上)初等教育担当、中学校教育担当
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■□■ 1.29総合教育会議での大阪市教委提案の問題点
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■□■ 1.29総合教育会議での大阪市教委提案の問題点
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(1) 教職員の人事評価の根本的な転換!「学力向上」のウェートを40%に!
大阪市教委は、「学力向上に重きを置いた評価制度」として、校長や教員の人事評価に占める学力向上のウエートを高める方針を示しました。現在、校長20%、教員35%であるものをそれぞれ40%まで引き上げます。これは昨年9月14日の大森提案の33.3%からさらにウェートを高めることになります。校長・教員の人事評価は、大森提案以上に学力中心にしようとするものであり、現制度からの根本的な変更です。
(2) テストの点数で校長評価・給与反映
このようにウェートを高められた学力向上に関する評価をどうするのか。
大阪市教委は、経年テスト(大阪市独自テスト:小3〜小6)とチャレンジテスト(大阪府独自テスト:中1・2・3)結果の前年度からの向上度を各学校の目標に設定させます。
校長評価は、その学校目標の達成度に応じて行い、昇級・勤勉手当に反映させるというものです。
テスト結果を校長評価に反映させることは、校長の評価・給与に関わる問題にとどまりません。校長の定める学校目標と教員への「指導・評価」を通じて学校教育全体のテスト重視、授業のテスト対策化へ加速させることは間違いありません。
(3) 校長の人事評価を通じて教員もテスト点数で評価
教員については、校長のようにテスト結果を機械的に評価に活用するのではなく、一旦そのデータを校長に提供して、校長による人事評価を通じて貫徹させる。そのシステムはこうです。
教員は、まず市教委の設定した学校目標を自分の目標と連動させられる。
教員は経年テスト・チャレンジテストの結果向上のために邁進させられる。
市教委には、各種テストの結果が毎年子ども一人一人、クラス・学年単位、学校単位で集約されていく。
市教委は、校長に対して教員が担当する学級や教科のテスト結果がどのように変化したのかというデータを提供する。他方で市教委は、教員評価における学力向上のウェートを全体の40%まで高めている。
校長は、市教委データを重視し、教員評価を行い給与にも反映していく。
大阪市教委は、校長による教員評価を通じて、事実上テスト結果を教員評価・給与に反映させるものです。
(4) テストで教員を評価する不当な仕組みと相対評価化
吉村市長が提案した教員へのテスト点数の評価への反映には、いくつかの課題がありました。
一つ目は、テスト担当教員とそうでない教員との間で評価の「公平性」が担保できないことです。
大阪市教委は、人事評価制度に組み込むことが難しいため、これを棚上げし校長による人事評価の裁量権の枠内で処理させようとしているのです。
提案では「テスト担当教員・担当外教員にかかわらず」適用するとしており、「テスト担当外教員」にとっては、いじめアンケートや授業アンケートなど、すでに洪水のようにあふれている学校生活に関する様々なアンケートで数値化され、校長による評価の対象とされるのではないでしょうか。より巧妙化した方法で、全ての教員をテストで評価しようとしているのです。
二つ目は、子どもの学力に影響を与える様々な環境要因をどう考えるかという問題です。大阪市教委は、様々な環境要因を無視し、事実上子どものテスト点数の向上度を教員の「授業力」「やる気」の問題に特化するとしました。そもそも子どもの学力要因には、教員の授業力だけでなく家庭の経済状況など様々な環境要因が考えられています。これらは吉村市長の提案以降、多くの教育学者から指摘されているだけでなく、今回の市教委提案の中でも「課題」としてあげられています。それにもにも関わらず、結論において何の根拠も示さず「環境要因について考慮しない」としました。今年の4月から試行実施を始めたい吉村市長と市教委がスケジュールありきで重要な課題を無視したのです。
さらに大阪市教委は、「授業手法と学力との関係分析を進め、適正な評価の根拠となる個々の教員のデータ集積を進め『教員カルテ』を構築し、完成した段階で改めて人事評価制度を設計」するとし、将来的にはテスト結果を直接教員評価に反映させることに執着しています。今後、各テストの点数が大阪市教委にビッグデータとして蓄積され、それに基づいた細かな「教員カルテ」が作成される危険性は極めて高い。すでに今回の提案においても、「人事評価シート」では上位2区分が相対評価であるうえに、下位2区分も具体的に規定しており、教員の5段階相対評価に突き進もうとしていることは間違いありません。
(5) テスト結果で学校予算の差別化
大阪市教委は、校長経営戦略予算の中で、これまで「特色ある学校づくり」に充てられていた「加配配付」(約1.6億円)を全てテスト結果を向上させた学校に重点的に配分するとしました。それとは別に「特に学力向上の成果がみられる学校」に対して、「学校の研究活動費」を支給することも提案しました。これらは全て8月2日の吉村発言をそのまま具体化したのです。テスト結果と子どもの家庭の経済状況に相関関係が見られることは各種の調査でも明らかです。テスト結果での学校予算の格差付けは、経済的に厳しい地域と学校をさらに追いつめ、学校格差を拡大していくものです。
(6) 教職員には昇級を組み込んだ新表彰制度の創設
大森特別顧問は、「学力にとどまらないより幅広い観点から様々な功績に報いるため、人事評価にとどまらないインセンティブ制度」として新たな表彰制度を提案しました。表彰者のうち「功績が特に顕著な者」には昇級を行うとしました。テスト結果で機械的に教員評価を行う制度を断念させられたために、急遽提案したものと思われます。どうしても教員を学力向上で競わせたいのです。
吉村市長は、新表彰制度について「学力に絞ればいい」と何度も主張し、学力に絞ることで法的な問題が生じないかどうか、検討するように発言しました。山本教育長は、「表彰制度は個人を表彰するものなので、人事制度とは切り離して考える」としましたが、市長発言に反対するわけではなく今年度中に新表彰制度の内容を整理し、2019年度の実績を見て2020年度から実施すると約束させられる始末でした。議論を聞いていると、結局は市長に押し切られ、事実上学力向上実績をメーンとした表彰制度になるのではないかと危惧されます。
(7) 子どもの視点、学校現場の意見を無視した制度
大阪市教委は、昨年8月2日の吉村市長提案以降、今回まで教育委員会議で7回審議してきました。しかし、その全てが非公開でした。教員や保護者、子ども、市民には、審議過程を完全に閉ざしています。
しかも今回の総合教育会議では、このような施策で学校や子どもはどうなるのかということがまったく議論になっていませんでした。もっぱら出ていたのは教員間の公平性とか、法的な整合性のことばかりでした。もともと吉村市長の狙いは教員に競争させ、成果を出した教員だけを厚遇することにあり、子どものことなど最初から考えていないのです。
特に大阪市では子どもの貧困が深刻です。大阪市の子どもの貧困調査でも、支援の必要な家庭に生活保護費、就学援助費、児童手当、児童扶養手当などが届いていないことが明らかになっています。まずは、行政として貧困な家庭に対する支援を行うべきです。






