2019/5/19

なぜ日本は死ぬまで働かなければいけないのか  ]U格差社会
  《『週刊新社会』本の紹介》
 ◆ 藤田孝典著『続・下流老人』(朝日新書760円+税)

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 私たちはこれから、今までに経験したことのない『超高齢化社会』を迎えようとしています。各年代において様々な生活への不安が今の日本社会に広がっているなかで、この書は”私たちのこれからを考える”一つの参考になるのではないでしょうか。
 この書は、2015年に出版された藤田孝典さんの『下流老人』の続編です。

 前著の『下流老人』では現状報告と問題点に重点が置かれていたのに対し、『続・下流老人』では、前著の発刊後に藤田さんが多くの人に尋ねられた疑問“どうすれば下流老人にならずにすむのか?”に答えながら、本書は進んでいきます。
 高齢期の労働と貧困をテーマとし、第一章では現在の貧困大国の日本の現状を表を交えての説明があり、次の章では下流老人に陥った人たちのリアルな事例を紹介します。
 ここからどんどん自分の身にも起こり得ると実感がわいてきます。


 そして死ぬまで働かなければいけない日本の問題点にふれ、具体的にどのようにその問題を解決していけるのかを提案しています。
 最終章では、孤独な社会ではなく、誰もが安心して暮らせる社会になることを信じて声を上げ続け、世代などを超えて手を取り合う大切さを藤田さんが切に訴えています。

 この著書は、今の社会の現状や仕組みをわかりやすく解説しています。
 なぜしっかりした貯えがあった人でも、いくつかの出来事が重なり、簡単に下流老人に陥ってしまうのか、なぜそんな社会がつくり出されてしまっているのかということや、私たちが自分や他人に無意識に感じてしまう「自己責任」という感情もまた、そんな社会を作りだしているということに気づかせてくれます。

 今から老後を迎える方だけでなく、親が老後を迎える若い世代にとっても、他人事ではないのです。今の現実を知るよい機会になり、私たちにできる事は何か、どうすればみんなが安心して幸せに暮らせるかを考えるきっかけになります。
 (眞野)

『週刊新社会』(2019年5月7日)


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