2019/8/9

自民党と癒着する平河クラブ(自民党記者クラブ)の犯罪  ]平和
  たんぽぽ舎です。【TMM:No3716】「メディア改革」連載第11回
 ◆ キシャクラブは「情報カルテル」で国連やEUから廃止を勧告されている
   「れいわ新選組」をテレビに出演させていないNHK、TBS、日本テレビ

浅野健一(アカデミックジャーナリスト)

 7月21日投開票で「れいわ新選組」が比例で4.6%を得票し2議席を獲得、政党要件もクリアしたのは大きな前進だった。
 原発禁止、消費税廃止、奨学金徳政令などは、ぜひ実現してほしい。
 山本太郎代表は次期衆院選で、テレビが報道する注目区に立候補すると表明している。安倍晋三首相は「れいわ」の行方を気に掛けながら解散時期を探ることになった。

 選挙期間中に「れいわ新選組」・山本太郎氏を報道しなかったテレビ各局のうち、テレビ朝日の「羽鳥慎一モーニングショー」が7月25日に山本太郎氏を生出演させ、


 7月30日にはフジテレビ「とくダネ」が当選した船後靖彦、木村英子両氏と山本氏を出演(船後氏は中継)させた。
 船後、木村両氏は、障害を持つ者が国会議員になった意義を訴え、山本氏は自分が持ち込んだフリップを示して、れいわの政策をPRした。

 コメンテーターの小倉智昭氏は「消費税をゼロにするなどの、こういう議論を選挙中に取り上げるべきだった」と発言。
 7月23日に安倍晋三首相と新聞各社の編集委員と一緒にイタリアンで会食した元時事通信記者の田鎧墨沙瓩�貍个い靴討い拭」
 フジテレビで長く仕事をしてきた人間が、他人事のように言うのに呆れた。
 次の衆議院選では政党になった「れいわ」を無視できない。選挙後も山本氏らを出演させていないNHK、TBS、日本テレビはどうするのだろうか。

 日本に国際標準のジャーナリズムがないのは、1930年代の治安維持法、国家総動員体制下で設置された記者クラブ(日本新聞協会はkisha clubと英訳)制度が今も存続されているからだ。
 キシャクラブは海外にあるpress club、press room、press center、media centerなどと全く違う。

 キシャクラブは、官庁の「記者室」を新聞協会加盟の新聞・通信社、放送局の常駐できる記者、またはそれに準ずるとキシャクラブが認める記者で構成する取材拠点である。
 法的根拠は1958年の大蔵省(現在の財務省)の「国の庁舎等の使用又は収益を許可する場合の基準について」と題した通達の中で、「新聞記者室」が「公有財産の目的外使用」に該当しないと規定している。
 京都の市民が起こした裁判では、京都府と京都市の記者クラブは府と市の広報機能を果たしているとして、記者クラブとの懇談会への公費の支出を合法化している。

 『記者クラブ解体新書』(現代人文社、2011年)に詳しく書いているが、日本にしかない「情報カルテル」(ローリー・アン・フリーマン米カリフォルニア大学教授)で、国連やEUから廃止を勧告されている。
 ところが、記者クラブの開放を求める声は多いが、廃止を求めているジャーナリスト、学者はほとんどいない。
 『記者クラブ解体新書』はこちらを参照して下さい。
https://www.amazon.co.jp/記者クラブ解体新書-浅野-健一/dp/4877984844

 7月21日夜、私は韓国MBC放送のスタッフと一緒に東京・永田町にある自民党本部4階にある平河クラブ(自民党記者クラブ)の会見場で、安倍晋三総裁、二階俊博幹事長らの党役員の参院選の開票時の会見を取材した。
 MBCプロデューサーのキム・インスー氏とカメラパーソンは午後5時ごろから待機した。キム氏が会場に着いた時には、自民党本部と平河クラブが定めた「カメラエリア」が既に一杯で、MBCはエリアの右端のところにカメラを置いた。これを見たクラブのメンバーが「ここはエリア外だから出てほしい」と何度も言ってきたという。

 私は午後7時ごろ、会見場に入ったが、前列にいたカメラパーソンがこちらを何度か睨みつけている。小太りの男性は後で、文藝春秋の腕章を巻いていたことが分かった。クラブメンバーではないのに、クラブと自民党の談合に加わっているのだ。情けない。

 会見をセットしていた自民党の生稲誠・党機関紙誌副編集長が「韓国から来ておられるのは分かっている。記者クラブの人たちがうるさく言ってきているので、幹事長が入ったら、ここからどいてほしい。それまではいいですから」と言ってきた。
 生稲氏がテレビ局の記者らしい女性に「モチヅキからさっき電話があったよ。ここに来たいというんだ。断れないから、OKしたよ」と言っていた。女性記者は「モチヅキが来るんですか…」と応じた。
 菅義偉官房長官と内閣官房報道室から嫌がらせを受けている仲間の記者を呼び捨てにしている。自民党もキシャクラブも終わっている。

 月刊「紙の爆弾」9月号に記事を書くために、7月25日に自民党へ電話して平河クラブの加盟社数を聞いた。
 自民党幹事長室の男性は名前を名乗らず、「記者クラブのことはよく分からないが、約(およそ)100社だ」と答えた。
 普通、官庁のクラブの加盟社数は15〜20社なので、「そんなに多いのか」と聞くと、「各県にある地方紙の東京支社の記者がみんな入っているので多い」と回答した。

 その後のやりとりはこんな感じだった。
 「約(およそ)ではなく、クラブに入っている社の数はわかるのではないか。都道府県の警察本部の場合、記者クラブの加盟社の数など教えてくれるのだが」。
 「こちらでは数えていない」。
 「それでは記者クラブに聞くので、現在の幹事社を教えてほしい」。
 「時事通信だ」。
 「普通のクラブでは、3社ぐらい幹事社があるが」。
 「ちょっと待って。日テレと西日本新聞と時事だ」。
 「3社ということか」。
 「そうだ」。
 「幹事は3カ月のローテで代わるのか」。
 「知らない。クラブに聞いてくれ」。
 終始、面倒くさそうだった。

 平河クラブの電話番号は開示されていないので、自民党の代表電話に掛け直した。
 代表電話の交換士は「記者クラブへはつながらない」「幹事社などの電話番号もここでは分からない」ということだった。

 西日本新聞には知り合いが多いので、同紙東京支社へ電話したところ、平河クラブ担当の記者から電話があり、「記者クラブはどこも同じだが、事務局がない。平河クラブの加盟社数などは、クラブの面倒を見てくれている自民党幹事長室しか把握していない。幹事社は3カ月で交代している」と話した。
 西日本新聞の記者は26日、「自民党幹事長室に確認したところ、平河クラブの加盟社は常勤16社、非常勤55社の計71社と分かった」と電話で教えてくれた。

 キシャクラブ存置派の御用学者や北村肇・前金曜日社長、高田昌幸氏らは「会見の開催権を持つ記者クラブがなくなると取材が難しくなる」などと言っているが、記者クラブの実態は、平河クラブのように、権力の側が99%統制している
 日本にしかない制度は、文化、伝統ではなく、民主主義に反する差別制度であることが多い。
 天皇制とキシャクラブは全廃するしかない。


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