2019/10/15

地理・現代社会の授業「災害論」の経験から  ]平和
 ◆ <洪水対策に一言> 堤防外にあふれた水は下流の平野に流れて浸水地域を広げます
   皆さま     高嶋伸欣です


 19号台風で被害を受けた皆様にお見舞いを申しあげます。
 多数の河川での洪水・氾濫や救助の様子をTVがしきりに伝えていますが、堤防の外にあふれ出した大量の水は、そこにそのまま留まるとはかぎりません。
 多くの場合、川の水位が下がっても決壊口から川に戻るのではなく、氾濫した平野部の住宅地や農地などの海抜高度の低い地域に向けてじわじわじわと流れ下り氾濫地域を広める、新たな床上浸水などの被害をしょうじさせます。

 それなのに、TVでは堤防が決壊した地域の下流の平野部の人々注意や家財の移動の必要性などについてほとんど触れていません。関係閣僚会議で読み上げた安倍首相のスピーチにもありません。


 2015年9月10日の茨城県常総常総市の水害では、鬼怒川小貝川の決壊箇所から下流にあった常総市役所が、10日夜の内に上流の決壊箇所からの泥水で1階が浸水し、対策本部や住民の避難所をあわてて2階に移したものの、11日の朝になってみたら市役所前に駐車していた災害出動をしていた自衛隊車両などが水没するという、”大まぬけ”の事態を生じさせた実例があります。

 この時も、TVは決壊箇所での取材で「大変です!大変です!」とばかり騒ぎたて、翌日に下流の平地に冠水が移動したために、記者が避難所の取材から帰れなくなったという醜態まで報道しながら、そうした事態を予想して、注意・警告をしなかった防災関係者、報道関係者の責任を指摘した例はほとんどありませんでした。

 今回の決壊箇所のすべてでこうなると限りませんが、かなりの場所で起きうる事態だと思えます。
 今現在は水がきてなくてもこれから、川から出でなく、上流部の氾濫地域の水が押し寄せて来る可能性があることを常総市の洪水が教えてくれています。

 皆さんの知人などで、今回の決壊箇所よりも下流の平野部に住んでいる方がおられたら、念のための警戒を呼び掛けてはいかがでしょうか。

 以上 高校の地理・現代社会で災害論の授業に2〜3か月を当ててきた経験からの私見です
    ご参考までに

 cf 拙稿「『大変、大変』と叫ぶマヌケな限りの常総市水害の報道」『週刊金曜日』(2015.10.15)


※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ