2019/11/15

大阪市の人事考課結果について大阪弁護士会に人権侵害救済を申し立てました  ]Vこども危機
 大阪弁護士会 御中
◎ 人権侵害申立書
申立年月日 2019年11月11日
 申立人名 松田幹雄(フリガナ)マツダ ミキオ
 相手方氏名 大阪市教育委員会


 ◎ 申立の趣旨(貴殿がいつ、誰から何をされたことが人権侵害と考え、どうされたいのかその趣旨と理由をご記載ください)

 私は、大阪市立●●中学校に勤務する再任用教員です。大阪市立学校の教職員には、2018年度から大阪市独自の人事評価制度が導入されました。それまでの人事評価制度は、大阪府内共通の「評価・育成システム」でした。

 「評価・育成システム」は、3分野の自己目標を設定し、その達成度によって評価する業績評価(50%)と職務遂行上発揮された能力を評価する能力評価(50%)からなり、それを合計した総合評価が給与に反映される仕組みでした。


 自己目標を設定する業績評価には、被評価者の自己評価がありましたが、同じく3分野の能力評価には、被評価者の自己評価はなく、評価者だけの評価でした。

 2018年度から開始された大阪市独自の人事考課制度は、自己目標を設定する目標管理の評価反映割合は10%(業績評価全体の評価割合は25%)、評価割合75%の能力評価6項目にも自己評価があります。
 評価項目は、「評価・育成システム」にもあった、「学ぶ力の育成」「自立・自己実現の支援」「学校運営」に加えて、「指導育成力」「公共性」「規律性」の項目があり、それぞれに、「着眼点」として評価の視点が市教委によって示されています。その視点にそって、1〜5の数値で自分能力発揮の状況を自己評価せよというのです。

 たとえば、「規律性」の項目の「着眼点」の1つは、「教職員としての自覚と認識を持ち、服務規律を遵守するとともに、管理職の指示・命令に従い誠実に業務を遂行していたか」です。
 教育公務員として何を大切にし、どう仕事に向き合うべきか、自分の考えを深め、学校運営の中でも意見を述べていくべきと思っている私の感覚からすると、この評価項目と着眼点は、教育公務員として大切にすべき自主性を押しつぶす項目に見えます

 このように、押し付けられた評価項目と着眼点による自己評価には抵抗感があり、また、実際数値で評価を記入しようとすると何ら根拠が見いだせず、その数値が、評価者である管理職にどう思われるかしかないという現実につきあたります。
 「能力評価の数値記入はできない。それは苦痛でしかない。」というのが実感でした。
 そのため、2018年度の業績評価には自己評価数値を記入しましたが、能力評価6項目には自己評価数値を記入せずに人事考課シートを提出しました。

 それに対して、校長は、能力評価項目に自己評価の数値を記入しないことは、規定に反しているので、規律性の項目を「2.0」(真ん中は3.0)と低評価しました。
 私は、苦情を申し出ましたが、教育委員会幹部で構成されている苦情審査会は、その判断基準が大阪市教育委員会の評価基準でもあると、苦情を却下しました

 確信をもって数値を書き込むことができないという者に対して、「どんな数値でもいいからとにかく書き込んでおけ」というに等しい判断を是認できません。
 今年度も、能力評価の自己評価は記入せず、人事考課シートを提出する以外に私にとっては選択肢がないと思っています。それは再び、規律性が低い行為と評価されることを意味します。
 この理不尽を訴えるべき制度が、大阪市にはありませんので、大阪弁護士会に人権侵害救済を申し立てるものです。

 大阪市教育委員会が一方的に決めた能力評価の項目と着眼点に沿って自己評価を強制し、数値記入をしないことを理由として、評価を下げるというのは、憲法第13条「個人の尊重と公共の福祉」、第18条「奴隷的拘束及び苦役の禁止」、第19条「思想及び良心の自由」、第23条「学問の自由」等にかかわる人権侵害ではないかと思います。
 そして、この問題は、私個人の問題にとどまらず、大阪市教育員会の制度の問題であり、全教職員にかかわる問題です。
 「とにかく市教委が規則として定めたのだから、納得できなくても、基準がはっきりしなくても、とにかく何か数字を記しろ」という理不尽がまかり通れば、教育現場は腐敗し、教育にとって最も大切な部分が失われることになります。

 ご審議、よろしくお願いします。
 なお、2006年7月25日付で貴弁護士会から府教委教育長に対して、「教職員評価・育成システム」について要望書が出されていることを付記しておきます。
 今申立書に以下の資料を添付します。
 【苦情申し出結果報告、苦情相談申込書(2019.3.25)と添付資料、苦情相談追加申出書(2019.4.17)、結果通知書についての質問、審査結果通知書(2019.9.4)、個人情報開示文書(2019.10.8受取)、ひげ裁判資料、運用の手引き】



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