2020/1/23

ゴーンの海外逃亡費用の原資は、労働者を大量に犠牲にした代償で得られた巨額の報酬  ]平和
 ◆ 逃げるが勝ち? (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 「不正義からの逃亡」などと、日本の司法を批判するカルロス・ゴーン日産前会長は、側近グレッグ・ケリー元代表取締役を置き去りにしての、自分だけの大逃走だった。保釈保証金十五億円、脱出費用十数億円と言われている。
 彼が眼を剥(む)くほどの大金をもっていたのは、労働者を大量に犠牲にした代償だった。
 彼の手柄といわれている日産再建とは、名門プリンス自動車の主力だった村山工場や京都工場、マリン部門など容赦ない切り捨ての結果だった。

 「コストカッター・ゴーン」の年収は日産で十億円といわれていた。が、二〇一八年には、ルノー、三菱自動車との三社から、合わせて十九億円
 日本の経営者の年俸を極端に押し上げたのは、彼が日産の社長になってからだった。


 日本の年収中央値は三百六十万円、その五百人分である。
 それも創業者ではない、雇われ社長の報酬である。格差は巨大だ。

 ゴーン氏が日本に帰ってきて、被告席に座ることはないのだろうか。「日本の司法は不正義」と彼は断定している。
 とすると裁判所が今のように政府や大企業に忖度(そんたく)することなく「疑わしきは罰せず」の法の精神に徹底すれば、ゴーン氏も安心して裁判を受けられる。

 「不当に長く抑留若(も)しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない」と日本国憲法に定められてあるのだ。

『東京新聞』(2020年1月21日【本音のコラム】)


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