2020/4/9

いのちの優先順位が秘(ひそ)かに囁(ささや)かれている  ]平和
 ◆ 緊急事態宣言の朝 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 今日、緊急事態宣言の朝を迎える。東京、大阪など七都府県に限定されたのがせめてもの救いか。
 「伝家の宝刀」などと意気がる自民党議員もいたが、戒厳令など強権拡大、私権制限の暗い歴史に無知な能天気。関東大震災での大量虐殺の横行や既に改憲草案に挿入されている緊急事態条項を思えば支持しがたい。

 「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして…必ずや成功させたい」。相変わらずの空疎な大言壮語。現在只今(ただいま)の疫病対策よりも、オリンピック開会式での自分の晴れ姿を夢想しているような、ジコ中の首相
 今やるべきことは、


 かのトランプ大統領に押し込まれた一機百二十億円以上もするステルスF35の爆買いを撤回して、その資金でこれからまちがいなく路頭に迷う、コロナの犠牲者の生活を救うことであろう。
 人民を疲弊させて超高価な武器をなんのために買うのか。

 いのちの優先順位が秘(ひそ)かに囁(ささや)かれている。
 一方では買い占めの列。
 生存と生活が極端な条件下まで押し詰められている。

 この状況のなかで、あらたなモラルもではじめている。自分の存在を被害者としてばかりではなく、加害者としても認識する。
 もしも自分が他人に感染させる存在となってしまうなら、それは堪(たま)らないことだ、と自分と見えない他人との関係について考える。それが相互扶助の考え方に繋(つな)がると思う。

『東京新聞』(2020年4月7日【本音のコラム】)



※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ