2020/8/11

『私は真実が知りたい』夫が遺書で告発「森友」改ざんはなぜ?  ]平和
 ◆ 森友問題損害賠償請求で訴訟
   「よう頑張ったなあ つらかったなあ」
(週刊新社会)
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(赤木雅子十相澤冬樹 文芸春秋刊 本体1500円+税)

 ◆ 誰れもいわない
 森友問題
 佐川理財局長(パワハラ官僚)の強硬な国会対応がこれほど社会問題を招き、
 それにNOを誰れもいわない
 これが財務官僚王国
 最後は下部がしっぽを切られる。
 なんて世の中だ、
 手がふるえる、恐い
 命 大切な命 終止府(ママ)
 これは自死に追い込まれた元近畿財務局職員の赤木俊夫さんがノートに走り書きしたメモの一部である。森友学園問題とはいったい何だったのだろうか。
 森友学園への国有地売却をめぐって公文書改ざんを強いられ、公務員として良心の呵責に耐え切れず赤木俊夫さんは2018年3月7日に自死した。享年54歳。


 それから2年、2020年7月15日、妻の雅子さんは佐川宣寿氏と国を相手に損害賠償請求訴訟を起こし、その第1回口頭弁論が大阪地裁で開かれた。

 雅子さんの意見陳述には裁判に臨み、どうしても夫の死の原因と真実を知りたいという願いがあふれている。
 再調査を求める電子署名は35万人を超えている。それは6月15日に提出されたが、安倍首相や麻生財務相は検察の捜査も済んでいるので調査しないと切り捨てた。
 意見陳述では、「一番重視しているのは一つ目の夫が自ら命を絶った原因と経緯を明らかにすることです」と思いのたけを雅子さんはぶつけている。

 ◆ 人生が消された

 本の「序章 トッちゃんの本を出すわけ」に雅子さんが、愛しい慟哭がひしひしと体の細胞一つ一つに伝わってくる。
 −私の目の前に二本のコードがある。オーディオセットをつなぐためのコード。一本は真ん中あたりで切れている。私が切った。トッちゃんの首に巻き付いていたのを外すため。
 二〇一八年(平成三十年)三月七日、私の夫、トッちゃんはコードの一本を首に巻き付け、もう一本を居間の窓の手すりに結びつけていた。
 帰宅してその姿を見た私はトッちゃんに駆け寄って体を抱き上げた。何とか助けたいと思って。すると首に締まっていたコードがゆるんで、のどの気道に空気が入り、「ゴボゴボっ」という音がした。私は一瞬、「まだ生きてるl」と思った。
 でも、コードが首に食い込むほどきつく巻き付いていて、なかなかはずれない。はさみを取りにいくためトッちゃんの体を離したら、またコードがぎゅっと締まった。急いではさみを取ってきて、切れるかどうかと思いながらコードを挟んだら、意外にあっさりパチンと切れた。すると、宙に浮いていた体がドサッと床に落ちた。
 トッちゃんの体はまだ温かかった。ちょうど前の日にテレビで見たばかりの心臓マッサージをした。胸の中央を押さえて「大丈夫よ、よう頑張ったなあ、つらかったなあ」と話しかけながら。けど、じきに、だめなんだと気づいた。
 無限の空間に吸い込まれるような、また時間が流れていくような感覚に体と心が浮遊して何度も、何度もこの前書きを目で追った。
 国家の権力に一人の命が、夫婦の人生が消されていく恐怖感と憤りがじわっと体の中に湧き上がってきた。(大崎)

『週刊新社会』(2020年8月11日)


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