2020/10/21

学術会議の弱体化が、菅内閣の隠さざるねらい「学術会議パージ事件」  ]平和
 ◆ それでも想いは捨てない (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 年間十億円も支給しているのだから政府を批判するな。菅義偉首相の分かりやすい「学術会議パージ事件」
 抵抗組織は「行政改革」するぞ。その前に、批判学者六人の首級(しるし)を掲げての、血なまぐさい出陣となった。
 ときあたかも「行政改革、民営化」の大先輩、中曽根康弘氏の内閣・自民党の合同葬を迎えた。
 加藤官房長官は、文部科学省に対して、葬儀に合わせて、全国の国立大学などに、弔旗の掲揚や黙祷(もくとう)を捧(ささ)げるよう周知させよ、との文書をだした。
 萩生田文科相は待っていたとばかりに従った。

 学者を支配して学問と言論を制約し、学生や生徒を内閣の行事に動員する。軍事教育と言論・思想弾圧が、日本の戦争を支えていた。


 その深い反省が、学術会議の基本理念であり、その弱体化が、安倍継承・菅内閣の隠さざる狙いである。

 わたしの世代は戦前の空気を辛うじて知っている。わがままを言って泣き叫んでいると、母親が声を潜めて言った。「憲兵がくるよ」。それでピタリと静かになったかどうかは覚えていない。
 憲兵隊とは軍事警察、思想取り締まり警察のことだ。

 今回の学者パージ事件について「菅内閣ごとき非科学的、非学問的政権から任命を拒まれたとしても、それは研究者の名誉であり、学者冥利(みょうり)につきる“勲章”ではないか」というような意見もあるが、そんな甘いもんじゃない。(ルポライター)

『東京新聞』(2020年10月20日【本音のコラム】)



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