2021/4/14

汚染水の海洋放出の閣議決定は、責任放棄の国際的な犯罪行為  ]Xフクシマ原発震災
 ◆ 処理水と風評被害 (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 福島第一原発構内、千基におよぶタンクに溜(た)まった「高濃度核汚染水」はすでに百二十五万トン。
 それを「処理水」と改名、「浄化水」のようなイメージに変異させ、太平洋に放出する方針が、今日の閣議で決定される。

 多核種除去設備で処理しても処理しきれないのが「トリチウム」(三重水素)。
 が、「外部被ばくはほとんど発生しません」(資源エネルギー庁ホームページ)と強弁する。
 「トリチウムが染色体異常を起こすことや、母乳を通して子どもに残留することが動物実験で報告されている」(西尾正道『被曝インフォデミック』)。世界約にも原発周辺で小児がん小児白血病発生の報道がある。


 原発廃棄物を考えただけでも、巨大な環境破壊である。
 トリチウムの海洋投棄を前提に建設された六ケ所村の核燃料再処理工場は、一日で原発一基の一年分を排出する。希釈すれば無毒化できるとは、巨大な欺瞞(ぎまん)だ。
 菅政権のトリチウムの放流決定は、目下、行方不明の燃料デブリとともに原発推進のデッドロックである。

 この放流によってまたも魚が売れなくなる風評被害が強まる、と漁民は憤激している。
 風評とはあらぬ噂(うわさ)のことだが、トリチウム厳然と存在する猛毒物質
 発生源の東電がタンクを増設・保管するのが自己責任。閣議決定は国際的な犯罪行為だ。本日十二時、首相官邸前で抗議集会。

『東京新聞』(2021年4月13日【本音のコラム】)



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