2021/6/18

中国広東省台山(タイシャン)原発で放射能漏れ  ]Xフクシマ原発震災
  たんぽぽ舎です。【TMM:No4223】
 ▼ 最新鋭のEPR(欧州加圧水型軽水炉)=電気出力166万kW
   故意に放出か?制御放出との報道も

山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

◎ AFP、BBC、ロイターなどが一斉に「中国原発で放射性ガス放出」「放射能が漏れている」などと報じている。
 問題になっている原発は中国広東省台山(タイシャン)にある中国広核集団・CGNの建設したEPR原発で、放射能が漏れているとの報告を米政府が過去1週間にわたって調べているという。

◎ この原発はフランスのフラマトムが設計した最新鋭の原発。
 EPRとは「European Pressurized Water Reactor・欧州加圧水型軽水炉」第三世代プラスまたは3.5世代原発と呼ばれるもの。
 全世界で2基が運転中、4基が建設中であり、フィンランドのオルキルオト3号機とフランスのフラマンヴィル3号機。そして台山原発で2基が運転中、2基が建設中だ。1号機と2号機は2018年と19年にそれぞれ運転を開始している。


◎ 台山原発の出資割合は中国7割、仏電力公社(EDF)が3割であり、一部を所有するEDFの子会社フラマトム米国政府に対して「差し迫った放射能の脅威」を警告したことから、報道が始まった。
 フラマトムの警告には、中国当局が原発閉鎖を回避するため台山発電所周辺の放射線検出許容限度を引き上げている、との訴えも含まれているという。
 原発は現在も稼働中で、放射性物質の拡散は続いている可能性がある。
 なお、放出された放射性物質は希ガスのキセノン、クリプトンとされており、これらは一般に原発や再処理工場などからも放出されるもので、事故であるかどうかまでは、これだけでは判断できない

◎ 原因としては、原子炉圧力容器の中または燃料プールで燃料棒に破損が生じ、希ガスが一次冷却材に漏えい、一次冷却材中の希ガスが浄化系で遊離するなどして原子炉建屋(格納容器内か補助建屋内)に蓄積したため、排気系統から放出されたと考えられる。

 EPRはアレバ社が開発し、安全性を強化した原発とされ、航空機の衝突と炉心溶融に対処した二重の格納容器、コア・キャッチャー、安全系建屋の独立などが特徴。
 日本の特定重大事故対処等施設に相当する設備も有している。4ループ炉で160万kWの発電設備を有する大型原発。
 中国の台山原発はEPR−1750型。電気出力は166万kWとされる。

 ▼ 運転を止めないのは…極めて危険

◎立地地点は香港島の北側
 コア・キャッチャーなどの設備があっても、放射性物質の拡散事故を無くすことは出来ない。
 炉心損傷以前の段階の燃料棒の損傷をゼロにする方法は技術的には無い。設計や製造工程の欠陥やミスは常にあり得る。運転中の異常な減肉もある。
 また、キセノンなどの希ガスについて放出をゼロにすることは不可能で、一定の割合で生ずる燃料損傷により常に原発からは放出される。
 EPR原発と言っても燃料損傷をゼロにする設計ではない。
 つまり通常運転中の放射性物質の放出については従来のものと比べて格段に高い安全性があるとはとは言えない。

 なお、再処理工場は、そもそも燃料棒を切り刻むところから作業が始まるので、希ガスは全部大気に放出してしまう。環境や人体への影響はないなどと国や電力は主張するが放射性物質である以上、一定の割合で影響はあることも指摘する。
 台山原発は香港の南に位置し、深センなどにも電力を供給している。運転を止めないのは、これらへの電力供給を最優先しているからであろう。極めて危険なことだ。

◎ 中国には現在50基の原発が稼働中で、約4800万kWの電力生産をしている。これは日本で福島第一原発事故が起きた頃に匹敵している。(当時は54基4884.7万kW)
 事故が確率的に発生するのであれば、中国にも危険が迫っていると言えるだろう。
 原発事故は、核にまつわる情報を秘密にし、原子力ムラと政府だけで決定を繰り返す毎にリスクが増大する。

◎ 最初に重大事故を起こした米国、2番目はソ連、そして日本
 米国は核について様々な不当な圧力が市民社会を圧迫し、挙げ句にTMI事故を起こした。
 ソ連は冷戦下に軍民一体の核開発をした挙げ句にチェルノブイリ原発事故を起こした。
 日本は原子力ムラによる安全神話を正すことが出来ないままに福島第一原発事故を引き起こした。
 中国には現在、人権問題と拡張主義的な軍事膨張路線があるから、リスクは先の三国と同様に高まっていると思われる。

 ≪事故情報編集部≫より、
 この投稿は、6月15日17時に受信したものです。


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