2021/6/22

日本学術会議の学者パージ(学問の不自由)と「土地利用規制法案」(居住の不自由)は、軍事国家の復活  ]平和
 ◆ 戦争政策の挑発 (週刊新社会【沈思実行】)
鎌田 慧

 学術会議六人の学者をパージした、菅政権初発の弾圧にいまだ反撃できないうちに、こんどは悪法「土地利用規制法案」がもちだされた。
 米軍基地や自衛隊基地周辺に「注視区域」や「特別注視区域」を設定、建物の所有者や賃貸人の調査、監視、さらには利用を規制する、治安立法である。

 もう政権に屈服しない。まして軍事研究は行わない、という学者の痛恨の反省が、学術会議の基本理念だ。
 が、菅首相は、公然とこの理念を足蹴にして恥じることはない。無知ほど怖いものはない。

 軍事施設周辺住民を強権的に規制する新法案の狙いと合わせると、この二つの新たな挑発をみるだけでも、菅内閣のファッショ体制の露骨さがわかる。
 前者は思想、言論の自由への弾圧であり、後者は居住の自由の制限と公安警察に新たな活動の場をひらく、基本的人権の抑圧。


 舞鶴市対馬・厳原など、戦時中に「要塞」があった地方都市へ取材にいったとき、わたしは「要塞地帯法」「建設物制限規則」などで、いかに生活が不自由だったかを住民から聞かされてきた。
 建物の新増設は制約され、写真撮影や地図作成なども軍の検閲を受けた。

 さらに「軍機保護法」が制定され、撮影ばかりか写生もスパイ扱いされていた。
 外国人が土地を買うのをチェックする、との理由づけで、いま、新法をつくろうとしているのだが、個人調査を強化する法律の制定を策動する政権は恐ろしい。

 デジタル庁創立で個人情報に網をかけ、「国民背番号制度」の完成を目指す菅首相は、どんな日本の将来像を描いているのか。首相の椅子にかじりつくだけの権力志向は、迷惑なだけだ。

 軍事基地や空港、兵器工場、核施設、駅、港湾重要施設は無数にある。
 これらの建設への反対運動が長い間つづいてきたし、今もつづいている。
 原発反対、空港反対。それらの周辺地域には、団結小屋がつくられ、多くの人たちが常駐して運動してきた。
 成田空港反対運動には無数の団結小屋があった。原発反対もそうだ。それらのひとびとが、これから犯罪者にされる

『週刊新社会』(2021年6月22日)


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