2021/6/28

先進諸国の半分以下の男性の育児参加に、男性の主体的な運動も広がっている  ]U格差社会
夫と妻の家事・育児関連時間

 内閣府の男女共同参画白書2018年版のデータです。
 日本の数値は「2016年社会生活基本調査」、アメリカは2016年ですが、ヨーロッパは2004年の報告書で、タイムラグがあります。
 それでも、日本の夫の家事・育児時間は各国の半分以下です。

  《#フェミとーく(週刊新社会)》
 ◆ 男性の育児参加
参加型学習・会議ファシリテーター 福田紀子

 若い世代にも関心の高い「男性の育休取得問題」ですが、その権利を定めた育児休業法に関してジェンダー視点に基づく男性の主体的な運動もありました。


 1970年代のウーマンリブ時代に、男性自身が“男らしさ”を問い直すメンズリブが日本でも紹介され、個人的な実践や思考のレベルから少しずつ広がっていきました。
 そして、77年に「男の子育てを考える会」が設立され、それが母体となって80年に「男も女も育児時間を!連絡会」(育児連)が生まれます。
 メンバーの中心は外資系や大手企業の人々だったと言われていますが、この時代から企業組織の中で男女ともに意識的に育休取得にチャレンジしていたカップルがいました。

 経済成長を支える男性の働き方が当たり前の真っ只中で、家庭科男女共修以前の教育を受けた父親たちが家事育児を担おうと現実を切り拓いてきたことは、「育児休業法」(91年成立)が30年を経た今も、リアルに育休取得の有無や期間で逡巡する人たちに伝えたいことです。

 育休法制化にもかかわらず、合計特殊出生率が最低の1・26となった05年、次世代育成法が施行されます。
 行政の包括的な子育て支援の取組みや、民間・公共セクターを問わず職場としての子育て支援を行動計画として策定推進することで“地域と企業の取組みを強化”しようとするものです。
 翌06年、「笑っている父親を増やす」を設立ミッションにグループ「ファザーリング・ジャパン」が誕生します。

 少子化対策にとにかく取り組まねばならない政府が「ワークライフバランス憲章」(07年)を設け、男性の育児参加を少子化対策の一環と位置付けた方針やキャンペーンも追い風にして発展しました。

 現在も多様なキャリァの男性たちが、子育てを楽しみ、パートナー女性の産後うつを受け止め、女性のキャリアを支援し、企業の組織風土を変えようと、多様なメンバーを通した地域の取組みを広げています。
 市民運動と言うよりは、社会起業家的な発信表現が“時代”を感じさせますが、子育てが契機になった男性の”生活改善運動”の意味はその前の時代からつながるものと思います。

『週刊新社会』(2021年6月15日)



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