2021/10/12

世界第2の経済大国だった日本も、今や「個人当たりGDP」でも「労働者の平均賃金」でも韓国の下位。  ]U格差社会
  《日本外交と政治の正体:孫崎 享 外交評論家》
 ◆ 日本の「没落」を国民は気付いているか
   …平均賃金、個人当たりGDPともに韓国を下回る
(日刊ゲンダイ)


 自民党の岸田新総裁は「幅広い国民の所得を引き上げる」ことを提言している。

 日本は今、経済的に没落の道を歩んでおり、経済誌「エコノミスト」(10月5日号)は<OECDによると、20年に日本の平均賃金は3万8514ドルでOECD加盟35カ国中22位であり、同4万1960ドルで19位の韓国を下回った>と報じている。

 この種のデータは、これに限らない。世界有数の情報機関であるCIA(米中央情報局)のサイトである<WORLD FACTBOOK>は、各国の「個人当たりGDP」を掲載している。

 香港、マカオなどの地域も一単位として扱っているが、日本は世界の中で第45位。GDPは4万1429ドル。これに対し、韓国は41位(4万2765ドル)である。


 日本国民は、「平均賃金」「個人当たりGDP」で日本が韓国の下位にあることを、どれだけの人が知っているのだろうか。

 「労働者」ではなく、「企業」はどうか。

 「トヨタ自動車」は世界に冠たる企業であり、アジア諸国のほぼトップに位置すると思うだろう。ところが、日経の東アジア企業の時価総額のランキングによると、
   1位は「テンセント」(中国)、
   2位は「TSMC」(台湾)、
   3位は「アリババ集団」(中国)、
   4位は「サムスン電子」(韓国)、
   5位は「貴州茅台酒」(中国)。
   そして6位が「トヨタ自動車」で、
   7位は「中国工商銀行」、
   8位は「招商銀行」、
   9位は「CATL」、
   10位が「美団」で、いずれも中国企業である。

 テレビなどで「日本は最高」という番組がしばしばあるが、日本は没落の中にいるのが実態だ。なぜ、こうした状況に陥ったのか。

 日本は一時、世界第2の経済大国だった。
 この時、世界各国は「日本の驚異」が生じた理由を調査し、
   @教育水準
   A軍備に金を使わずに経済投資
   B官庁の国益的政策提言に加え、
   政・経・官が一体となった行動――と分析した。

 だが、これらの状況は今や一変した。
 教育への公的資金投入を見ると、OECD加盟国など42カ国中、日本は39番目であり、
 対GDP比で教育投資額は英仏米はもちろん、韓国よりも低い。
 日本は教育を軽視する国となっているのである。

 このままだと日本の将来は悲惨だ。

 ※ 孫崎享 外交評論家
1943年、旧満州生まれ。東大法学部在学中に外務公務員上級職甲種試験(外交官採用試験)に合格。66年外務省入省。英国や米国、ソ連、イラク勤務などを経て、国際情報局長、駐イラン大使、防衛大教授を歴任。93年、「日本外交 現場からの証言――握手と微笑とイエスでいいか」で山本七平賞を受賞。「日米同盟の正体」「戦後史の正体」「小説外務省―尖閣問題の正体」など著書多数。

 『日刊ゲンダイ』(2021/10/08) ※後段文字起こし
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/295722




※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ