2021/10/20

コロナ禍で子どもの学ぶ権利があぶない  ]Vこども危機
  =「日の丸・君が代」強制に反対!板橋のつどい'21講演=
 ◆ 画一授業で差別教育がすすむ (週刊新社会)
   多摩教職員組合執行委員長 宮澤弘道さん


 東京・板橋で9月20日に開かれた、「日の丸・君が代」強制反対集会で多摩島嶼地区教職員組合執行委員長の宮澤弘道さんが「コロナ禍と子どもの学ぶ権利」について講演した(本紙10月6日号既報)。教員の働き方や東京のオリ・パラ教育、リモート教育による教育格差、新しい教科書の問題点やGlGAスクール構想と新学習指導要領、コロナ禍の「君が代」の強勧なとについてわかりやすく語った。ここでは、コロナ禍で加速している選別教育の実際を紹介する。

 ◆ あぶり出される特性ある子ども

 コロナ禍で選別教育が加速しています。これは人権侵害です。特性のある子どもたちの学校へ登校するハードルが今本当にあがっています。


 マスクしなくちゃいけない、黙食、そういう子たちにとって給食の時間がホッとできる場となっていたはずなのに。
 それから授業も、飽きさせないように、話だけでなくグループワークしたり、交流をいれながら授業を組み立ててきたが、この状況なので一斉に画一的な授業をするしかないのです。
 教科書を進めるしかないのです。そうなると、45分間座っていられない子はすぐにあぶり出されてしまいます。即、別室送りになってしまう。公教育はそれをやったらおしまいです。
 今まではそんなに目立たなかった子たちも、1日6時間、45分間座りっぱなしの授業を受けさせられるとだめになる子は大分増えてきました。
 本来、公教育というのは障がいの有無に関わらず、どんな子であってもその地域に生まれた子は、その地域の学校に通う権利があります。選択するのは本人の自由だけれど、その権利は等しくみんなにあるのです。
 そして学校側は、地域には様々なでこぼこがあることを想定した上で教育計画を組まないといけないんです。そして、最大限どんな教育ができるかというのを考えて、教育をやることが、われわれの公教育の役割なんです。


 ◆ 医療モデルと社会モデル

 今、言い方は悪いですが普通学級にいるのは定型発達の子だけです。そして、それぞれちょっと特徴がある子たちは同質のコミュニティに追いやられています。そして、その後社会に出た時に憐みの目で見られるのです。
 だから私は相模原の事件というのは、まさにその結果だろうと思っています。

 世の中を、社会モデルと医療モデル、どちらで社会を捉えていくかということです。残念ながら今の日本は医療モデルで障がいを捉えています。
 例えば、車いすの人がいます。目の前に階殼があり、この人は2階に上がりたい、でもそこにはエレベーターもない、周りで積極的に声をかけて持ち上げてくれるような人たちもいない、そういう時に、この人は2階に自由に上がる事ができない足の障がい者になるんです。
 でも、もしそこにエレベーターがあったり、「どうしました?」って声をかけてくれるような人がいれば、この人は2階に上がることができる。そうしたらその時点でその人は足の障がい者ではなくなるのです。
 要は障がい者というのは社会が作り出していて、社会が成熟すれば、障がい者どいう概念はなくなるというのが、世界の社会モデルの考え方なのです。


 ◆ 子どもの権利を守る

 子どもの権利条約というのがあります。
 国連は、オギャーと生まれた赤ちゃんが泣いているのも、意見表明権を使っている、その意見を、どういうことを訴えたいのかを汲み取るのがあなたたちの仕事だといいます。
 だから、学校教育で、あの子が騒ぐから他の子の迷惑になっている、だからあの子は追い出さなくちゃいけない、それはだめだよ、と言っているのです。
 その子の権利はまず守りなさい。その上で手だてを打ちなさいと言うのです。

 学校って、子どもにとっては社会なんです。われわれは社会に出ていろいろな人と出合います。優しい人や不寛容な人など、いろんな人がいて社会はなりたっています。色んな人の背中を見ることが子どもにとって大切な学びだから、先生は誰でもできていい仕事と思います。
 それから教員は、理想を語れる仕事。教員は、子どもたちにちゃんと理想を語って、と僕は言っています。
 戦争だめだよとか、原発いらないよとか、死刑制度なしだとか、僕は理想を語っています。
 ただし、それを受けて子どもたちがどう反応するかで、評価は絶対にしません。あくまでも僕の思う理想を子どもたちに見せる。少なくとも小学校の段階、中学校の段階でそういう理想をきちんと見せられる教員でありたいと思っています。

『週刊新社会』(2021年10月13日)


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