2022/1/6

「クリーン」を喧伝していた原発を今度は「グリーン・エネルギー」?安易な再評価は地球環境への犯罪行為  ]Xフクシマ原発震災
 ◆ 原発に救いはない (東京新聞【本音のコラム】)
鎌田 慧(かまたさとし・ルポライター)

 年が変わって三月で「原子力緊急事態宣言」の発出から十一年を迎える。それでも、放射能に追われて故郷へ帰れない避難者が、まだ三万五千人もいるというのに「喉元過ぎれば熱さ忘れる」なのか。
 新年早々、欧州委員会は原発を脱炭素のための「グリーン・エネルギー」として、活用させる方針をだした。

 福島やチェルノブイリの沃野(よくや)を一瞬にして回収不能の荒野にしてしまったのが「クリーン」を喧伝(けんでん)していた原発だった。が、今度はグリーンか
 脱原発をいち早く決断したドイツの賢明さに比べればまだ「ベースロード電源」などと吹聴している日本政府は愚鈍というべきか危険極まりない


 ほかの国はいざ知らず太平洋プレートなどに囲まれたこの弧状列島の地底は活断層が縦横無尽。古来、各地で大地震津波の大災害を繰り返してきた。にもかかわらず、五十数基の原発や核施設を建造したのは無知というか無謀というべきか。
 建設地と周辺住民以外はまったく無関心だった。

 福島第一原発敷地内には千六十一基のタンクが立ち並び、たまった汚染水百三十万トンが海洋へ放出されようとしている。
 汚染残土、残留放射能ばかりか、原子炉直下の核燃料デブリも処置なしの状態。
 絶望的な核再処理工場、行き場のない高レベル廃棄物を考えれば、安易な原発再評価と再稼働は、地球環境への犯罪行為だ。

『東京新聞』(2022年1月4日【本音のコラム】)



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