2022/5/14

都教委の再任用採用選考の手続きに不備、不公正な採用拒否が明るみに  Y暴走する都教委
  《予防訴訟をひきつぐ会通信「いまこそ」から》
 ◆ 再任用を打ち切られました
   川村佐和


 私が初めて「懲戒処分がある職員に対する事前告知」を受けたのは、2019年1月のことでした。
 私は2019年3月で定年を迎え、再任用として5年間働き、その後は非常勤教員としても働こうと思っていました。
 再任用の採用が決定したのは1月24日。その日の夜10時に校長あてに人事部職員課長から「事前告知」の文書が添付されたメールが送られ、私には25日に口頭で伝えられました

 この文書の内容は、年金支給開始年齢に達するまでは都労連との合意があるので採用するけれど、その後は平成28年3月に処分されているから任期を更新しないし、非常勤教員にも採用しないというものです。
 この後私は毎年、再任用の任用決定と同時に校長からこの告知を受けています。


 私は「事前告知」を受けた後、なんとしても任用打ち切りを差し止めなければと思って、様々な取り組みを行いましたが、解決の糸口は何も見いだすことができませんでした。
 そして、とうとう今年の1月19日に校長から「(再任用は)不合格でした。」と告げられました。
 今まではしつこいくらいに毎年「事前告知」を校長にさせていたくせに、「不合格」の一言だけというのは、あまりにもあっけなく驚きました。
 校長に確認したら、何の説明もなかったということだったので、「納得できません。不合格の理由をちゃんと説明してもらいたいので、問い合わせてください。」と頼みました。

 校長は人事部選考課再任用選考担当に問い合わせてくれました。
 「判定基準を満たさなかったから。基準は公にするものではないので、どなたにも申し上げられない。」という回答でした。
 「事前告知」には「懲戒処分歴があるため任期を更新しない」とはっきりあるのに、なぜ、今回はそのことを言わないのでしょうか。
 校長が出した推薦書の内容を知りたいと校長に頼みましたが、推薦書のようなものは何もないということでした。私が書いた「申込書」と、「欠勤はなかった」などという服務状況を提出しただけだということでした。

 不審に思い、都高教執行部に確認したところ、「令和3年度東京都公立学校再任用職員(教育職員)採用選考の実施について(通知)」を入手することができました。
 その文書には「校長等は申込書の記載内容を確認し、申込者と面談を行った上で、推薦書を作成してください。」とあります。
 この通知を校長に突きつけて問いただしたところ、「欠勤について書いたと前に申し上げましたが、それが推薦書です。」と言い出すのです。
 「欠勤等」について書くのは「有資格者リスト」というもので、「推薦書」とは別です。
 そのことをいくら指摘しても、校長は「いいえ、推薦書です」と言いはります。
 「学校における面接」も行われていないのですが、校長は、「申込書」もまだ書いていない時点での校長との話を「面接だ」と言ってききません。
 明らかに手続きに不備があり、到底公平公正な選考とは言えません。

 3月25日、修了式の後、離任式が行われました。
 「どんなに時間がかかってもいいから、お世話になった先生方のお話を、生徒たちに直接聞かせたい」との強い要望が学年団から出たにもかかわらず(昨年度は学年ごとに体育館で行っていました)、校長はオンラインでの離任式を強行しました。
 私はパソコンの画面の向こうの生徒の顔を思い浮かべながら挨拶をしました。話しているうちに寂しさと悲しさがこみ上げて、涙が出てしまいました。

 離任式の後、廊下に生徒会の生徒9人が集まっていました(私は生徒会担当で、もう一人の担当も異動するのです)。
 それぞれペットボトルを2本ずつ持っています。「知らなかったから、こんなものしか用意できなかったんです。好きな飲み物を選んでください。」生徒からもらった9本の飲み物は私の宝物です。
 「来年は生徒会に立候補しようと思っていましたが、先生がいないなら立候補しません。」
 「先生がいないなら来年は文化祭実行委員(私は文化祭実行委員会も担当していました)はやりません。」
 などと言いに来た生徒もいました。

 担当の部活の生徒から、「どうして学校辞めるんですか。」と聞かれたので、最後の練習後のミーティングで、不起立のこと、「日の丸・君が代」の強制に従えない理由などを詳しく説明しました。
 生徒たちは真剣に私の話に耳を傾け、「私たちが生まれる前にそんな命令が出されていたんですね。全然知らなかったから、何も考えずに歌っていました。」「先生には深い考えがあったんですね。」などと言っていました。

 私は今でも、解雇されたことを実感できずにいます。
 毎日のように夜、学校のことを夢に見ます。
 私は授業だけでなく、委員会や生徒会、部活動などでの生徒とのふれあいを大切にしてきました。それが永遠に奪われ、もう取り戻すことはできないのです。
 けれど、この不当性は今後もしっかりと訴え続けていきたいと思っています。

『いまこそ no.25』(2022年4月27日)


※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。

コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ