2022/5/26

文科省に検定意見撤回を求める東京要請行動を15年間継続してきた最新の“成果”「強制」の2文字復活  ]Vこども危機
  <惜しまれる『東京』の連載>
 ◆ 「集団自決」の「強制」記述を復活させ、検定意見の事実上撤回を達成しています

   皆さま     高嶋伸欣です
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「日本軍によって『集団死』も強制された」との記述が記述がそのまま認められた第一学習社「文学国語」教科書

 すでに何日も前になった『東京新聞』の記事の話題です。
 5月15日の沖縄「復帰」50年に合せた連載企画「沖縄は復帰したのか・50年目の現在」(全10回)の第8回(5月6日)のことです(添付資料参照)。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/175647
 同記事は全体として、07年の沖縄中を憤慨させた、第1次安倍政権による教科書記述への介入事件の経過を分かりやすくまとめています。

 けれども、文科省外からの政治的介入で起こされたこの事件が、結果的に「オール沖縄」態勢及び翁長県政誕生の下地を創り出した点には全く触れていません。


 それに、沖縄の世論によるしぶとい反撃を受け、07年の段階「強制性の記述が復活した」状態に文科省を追い込んだだけでなく、その後も「検定意見は撤回しない」でいたのを、2021年度検定事実上の検定意見撤回にも追い込んだ最新の”成果”が説明されていません。

 最新の”成果”を明らかにしているのは、今年3月30日の『沖縄タイムス』の記事です(添付資料参照)。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/934201
 2021年度検定に合格した第一学習社の科目「文学国語」用教科書2冊で、「日本軍によって『集団死』も強制された」との記述が記述がそのまま認められたとあります(上記資料参照)。

 この「強制」の2文字こそ、文科省が意固地になって07年以後の検定でも認めない姿勢を示し、教科書会社側もこの2文字の使用を控える状況が続いていたことで、焦点となっていたものです。

 そうした状況に対して、「9・29県民大会」の実行委員会内の最初の呼びかけ団体による「県民大会決議を実現させる会」が、08年以後毎年、検定意見の撤回と「強制」2文字の復活などに向けて、文科省と教科書会社等に求める東京要請行動を継続してきました

 沖縄県民世論と沖縄のメディアによって支えられ、東京要請行動を15年間継続し、粘り強く声を上げてきた結果として、今回の「強制」2文字の復活があります。

 加えて、このことに気付いた『沖縄タイムス』は教科書課に取材して、「検定意見に反するとの認識はなく、問題はない。教科書会社に修正も求めない」との言質を獲得しています。
 これは、事実上の検定意見の撤回で、今後は「強制」表記に検定意見は付されないことを意味しています。

 従って、この連載記事が末尾で、林博史氏のコメント「検定は今も日本軍の関与と強制を結び付ける記述を認めていない」としたのは、15年間”楽観もせず悲観もせず、ひたすら検定意見の撤回を求め続け、厚い壁を突き崩した”沖縄の人々の取り組みに、「本土」の人々が注視する機会を奪っているものでもあります。

 連載の一連の記事からは執筆した記者や『東京新聞』関係者の誠実さ、沖縄に寄り添う気概が読み取れるだけに、この末尾の部分は惜しまれます

*なお、「強制」の2文字を記載したのは地歴科教科書ではないので、歴史教科書の検定とは別基準ではないかという疑問を持たれるかもしれません。
 けれども、検定では同内容についての審査を教科の枠を超えて横並びにしていることが、これまでの「国語」「英語」や「保健体育」教科書への検定意見の付与などで示されてます。

 *上記”楽観もせず悲観もせず、ひたすら検定意見の撤回を求め続け、厚い壁を崩した”との言い回しは、『琉球新報』の4月28日「屈辱の日」(1997年)の社説「やがて『壁』は崩れる」の一部を援用させてもらったものです。
 同「社説」には「振り返ってみれば、沖縄の本土復帰だって、50年代、60年代の半ばまでそれが可能とは思われなかった」「楽観も悲観もせず、ひたすら兵力削減と基地返還を求め続ける、4・28は、その愚直とも思える運動がやがて厚い壁を突き崩すことを教えている」とあります。

 *沖縄の人々自身が「愚直」と表現されたことに、「本土」からの転勤1年目の私は共感を示すことばがみつかりませんでした。

 *同「社説」を添付しておきます。学習資料などでの活用をお勧めします

 以上 高嶋の私見です   ご参考までに       転送・拡散は自由です



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