2012/11/18
都教委の圧力で教科書の自由な選択を放棄させられた ]Vこども危機
『子どもと教科書全国ネット21NEWS』から
◆ 都立高校における日本史教科書の選定変更
都教委指導部が実教出版から他教科書への変更を指示した!
都立高校における自主的な教科書選択がゆがめられた経緯について、あらましを報告させていただく。
私の勤務校では1年生で日本史Aを履修することになっており、来年度の新教育課程移行にともない、新課程用として検定合格している4種の教科書の中から実教出版のものを選んだ。
理由は、現在使用中のものということもあるが、世界的・国際的視野が明瞭で理解しやすいこと、各種のコラムが設けられていて、授業以外の自主学習や課題などにも利用しやすいこと、地図・図版等が豊富で興味を持ちやすいこと、レイアウトが優れていることなどであり、加えて、現行版に感じていた使いにくい面が改善されていることがある。
◆ 都教委指導部から1度目、2度目の電話
6月上旬、都教委指導部から校長に対して次のような電話連絡があったことが、副校長から私に伝えられた。
内容は「実教版は都教委の教育方針と合わない面があるので、注意してもらいたい。ただ、最後は校長の判断ですが」というようなものであった。
この時は具体的な箇所はよくわからなかったが、その後、「国旗・国歌法」についての記述であることがわかり、その箇所を点検し、副校長・校長にも確認を受けた。
この時点では、1箇所そのような記述があっても、全体的に他の教科書より優っていると教科が判断するのであれば、学校として選択しようということになった。
7月12日または13日、副校長より、指導部から2度目の電話連絡があったと伝えられたが、この時は、校長が問題の箇所を確認していたので、「全体として学習しやすい教科書であるということなので、教科の判断を尊重する」という内容の回答を校長の方から行なったということであった。
◆ 都教委指導部から3度目の電話
7月18日午前、校長より話し合いの要請があり(校長・副校長・私)、校長より「指導部より3度目の連絡があり、学校側で選定しても都教委が採択しない可能性があるということであった。不採択となれば書類の再提出等煩雑な作業になるかもしれないので、実教版にかわる教科書がないか、検討してもらえないか」という話があった。
私から「不採択となる可能性によって自主的に選択を替えることは、自由な選択を放棄することになるので受け入れられない。万一不採択になり、書類再提出などの作業になっても教科としてできるだけ対応するので、今回は、学校として実教版を選定することで進めていただきたい」と答えた。
その場で4冊の教科書を比較してみようということになり、3人で検討した結果、各々特色はあるが、実教版は全体として学習させやすい構成であり、関心をひきやすい図版も豊富だということで、このまま、学校の選定として提出することになった。
◆ 都教委指導部から4度目の電話
7月19日午前、校長より乱合いの要請があり(校長・副校長・私)、校長より「指導部より4度目の電話があった。不採択になる可能性のほかに、そうなった場合のマスコミ等の取りあげ方によっては、学校に混乱を引き起こしたり、保護者や生徒の反応にも不安があるなど、いろいろ心配されるので、変更を考えてもらえないか」という話があった。
その際、指導部から「今回新課程用日本史Aを選定する都立高校は約20校であるが、指導部からの連絡をおおむね好意的に受け入れるという回答がきている」という話があったということだった。
私からは、教科として自主規制する考えはないこと、学校としても自主規制することは好ましくないが、校長が責任をもって判断し、教科に指示するのであれば従わざるを得ないこと、などを伝えた。
この日の午後4時からの校内教科書選定委員会の場で、校長より、日本史A教科書選定を変更するという説明があり、副校長からの補足、教科からとして私の発言があり、選定変更が決定された。
この間、校長・副校長との相談・対応には日本史担当の私があたったが、他の地歴・公民科担当者とも逐次協議し、合意の上で進めてきた。
なお、話し合いの内容等は記憶に基づいているため、不正確な点があろうと思われる。
『子どもと教科書全国ネット21NEWS』86号(2012年10月15日)
◆ 都立高校における日本史教科書の選定変更
都教委指導部が実教出版から他教科書への変更を指示した!
匿名 高校教員
都立高校における自主的な教科書選択がゆがめられた経緯について、あらましを報告させていただく。
私の勤務校では1年生で日本史Aを履修することになっており、来年度の新教育課程移行にともない、新課程用として検定合格している4種の教科書の中から実教出版のものを選んだ。
理由は、現在使用中のものということもあるが、世界的・国際的視野が明瞭で理解しやすいこと、各種のコラムが設けられていて、授業以外の自主学習や課題などにも利用しやすいこと、地図・図版等が豊富で興味を持ちやすいこと、レイアウトが優れていることなどであり、加えて、現行版に感じていた使いにくい面が改善されていることがある。
◆ 都教委指導部から1度目、2度目の電話
6月上旬、都教委指導部から校長に対して次のような電話連絡があったことが、副校長から私に伝えられた。
内容は「実教版は都教委の教育方針と合わない面があるので、注意してもらいたい。ただ、最後は校長の判断ですが」というようなものであった。
この時は具体的な箇所はよくわからなかったが、その後、「国旗・国歌法」についての記述であることがわかり、その箇所を点検し、副校長・校長にも確認を受けた。
この時点では、1箇所そのような記述があっても、全体的に他の教科書より優っていると教科が判断するのであれば、学校として選択しようということになった。
7月12日または13日、副校長より、指導部から2度目の電話連絡があったと伝えられたが、この時は、校長が問題の箇所を確認していたので、「全体として学習しやすい教科書であるということなので、教科の判断を尊重する」という内容の回答を校長の方から行なったということであった。
◆ 都教委指導部から3度目の電話
7月18日午前、校長より話し合いの要請があり(校長・副校長・私)、校長より「指導部より3度目の連絡があり、学校側で選定しても都教委が採択しない可能性があるということであった。不採択となれば書類の再提出等煩雑な作業になるかもしれないので、実教版にかわる教科書がないか、検討してもらえないか」という話があった。
私から「不採択となる可能性によって自主的に選択を替えることは、自由な選択を放棄することになるので受け入れられない。万一不採択になり、書類再提出などの作業になっても教科としてできるだけ対応するので、今回は、学校として実教版を選定することで進めていただきたい」と答えた。
その場で4冊の教科書を比較してみようということになり、3人で検討した結果、各々特色はあるが、実教版は全体として学習させやすい構成であり、関心をひきやすい図版も豊富だということで、このまま、学校の選定として提出することになった。
◆ 都教委指導部から4度目の電話
7月19日午前、校長より乱合いの要請があり(校長・副校長・私)、校長より「指導部より4度目の電話があった。不採択になる可能性のほかに、そうなった場合のマスコミ等の取りあげ方によっては、学校に混乱を引き起こしたり、保護者や生徒の反応にも不安があるなど、いろいろ心配されるので、変更を考えてもらえないか」という話があった。
その際、指導部から「今回新課程用日本史Aを選定する都立高校は約20校であるが、指導部からの連絡をおおむね好意的に受け入れるという回答がきている」という話があったということだった。
私からは、教科として自主規制する考えはないこと、学校としても自主規制することは好ましくないが、校長が責任をもって判断し、教科に指示するのであれば従わざるを得ないこと、などを伝えた。
この日の午後4時からの校内教科書選定委員会の場で、校長より、日本史A教科書選定を変更するという説明があり、副校長からの補足、教科からとして私の発言があり、選定変更が決定された。
この間、校長・副校長との相談・対応には日本史担当の私があたったが、他の地歴・公民科担当者とも逐次協議し、合意の上で進めてきた。
なお、話し合いの内容等は記憶に基づいているため、不正確な点があろうと思われる。
『子どもと教科書全国ネット21NEWS』86号(2012年10月15日)






