2012/12/31

「日の丸・君が代」に反対する者は例外だと言わんばかりの判決  X日の丸・君が代関連ニュース
  《米山さん「君が代解雇」裁判》
 ◆ 控訴審判決の報告
米山良江

 ◆ 自分で出した判決をくつがえす
 10月18日に東京高裁第2民事部(大橋寛明裁判長)が出した判決は、不起立処分の取消も非常勤教員としての地位確認も損害賠償の請求も全て棄却というものでした。
 大橋裁判長は、昨年3月に戒告処分を裁量権逸脱・濫用として都教委の処分を取り消す判決を出した裁判官です。
 ところが、今回の判決では、本年の1・16最高裁判決が戒告処分を容認したことを受けて、これに追随する判決を出したのです。
 不起立処分を受けたことをもって、都教委が退職後の仕事の合格を取り消したことについても、「当不当の問題として論ずる余地がある」と言いつつ、何の説明もなく、これも裁量権の逸脱・濫用には当たらないとしました。
 説明責任を果たさない、まったく無責任な、これが裁判かとあきれてしまうほどお粗末な内容でした。


 ◆ 10・18判決の中身
 要約すると以下のようになります。
 @本件職務命令は、直ちに思想・良心の自由の制約にはあたらない。職務命令には、必要性及び合理性が認められるので、間接的な制約にもあたらない。憲法23条、26条が保障する控訴人の教育の自由を侵害しない。公共の福祉の制約の範囲内であり、控訴人の表現の自由は侵害されていない。つまり違憲、違法ではない。
 A本件懲戒処分は、違憲、違法なものとはいえない。控訴人の日ごろの業績評価を考慮に入れても、裁量権の範囲の逸脱または濫用に当たるとは解しがたい。
 B非常勤教員たる地位については、労働契約関係ではなく、公法上の任用関係である。
 C@、Aを理由に、損害賠償請求を認めない。
 D合格取消についても、比例原則・平等原則に反するという主張に真正面から答えず、裁量権の逸脱・濫用は認められないとした。

 ◆ 裁判所ほど政治的なところはない!
 しかし、非常勤教員制度が再雇用制度の代替と認めたのであれば、再雇用制度においてほぼ100%の合格率だったことを踏まえれば、不合格=クビにはできないはずです。
 まさに「日の丸・君が代」に反対する者は例外だと言わんばかりの判決です。
 「とにかく不起立をゼロにしたい」「反対する者は秩序を乱す者だから排除する」これが都教委の方針であり、それを後押ししているのが裁判所です。
 私の判決でも、政治的な目的を優先させる裁判所の正体がはっきりと見えました。

 ◆ 最高裁では「不当な支配」について憲法判断を
 すでに最高裁へ上告し、今上告理由書および上告受理申立理由書を作成中です。
 これまでの最高裁判決では、「教育の自由」「不当な支配」についての憲法判断を出していません。しかし私(私たち)は「日の丸・君が代」の強制問題が、重要な「社会的な問題」だからこそ、国策との闘いだと自覚しているからこそ、譲れないのです。絶対反対しかないのです。
 「教育の不当な支配に対する闘い」という核心点を避けて通って、この点に対する憲法判断を抜きにして、私たちを裁くことはできないし、裁くことは許されないと思います。

 ◆ 教育を取り戻す闘い
 学校が、学びの場・教育の場でなくなった出発点が、「日の丸・君が代」を強制する2003年の「10.23通達」だった事は、今では誰もが痛感しているところです。
 「日の丸・君が代」との闘いは、教育を子どもたちと教職員、全労働者の手に取り戻す闘いなのです。「子どもはお国のためにあるんじゃない」(教育基本法改悪反対闘争の中で掲げていたスローガン)をかけた闘いなのです。
 原点に立ち返り、職場を奪われた怒りを忘れず、あくまで「解雇撤回」を求めて、闘っていきたいと思います。

『米山さんの「君が代解雇」を許さない会 会報 NO.30』(2012/1213)


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