2013/3/25
密室で追いつめて自白させ、ストーリー通りの調書を作る ]平和
取り調べの可視化の実現を!<4=終>
◆ 家族からもウソの供述調書
私は前科三犯、約20年間刑務所で過ごした極悪人だったが、イエスキリストと出会って悔い改め改心し、今に至っている。信仰の母はマザーテレサ。
刑務作業のほか、24時間ボランティアで受刑者のなかの高齢者や障がい者の介護、受刑者の更生や社会復帰後の支援をしている。
取調べの全面可視化は絶対に必要だ。警察や検察は、何ら疾(やま)しいことがなければ、可視化を実現すると思うが、疾しいことや色々あるので反対しているのではないか。
刑事の取調べを受けたときに私は、「こういう事実です」と言ったが、全く聞いてもらえなかった。どんなに言っても、調書にその部分を書いてもらえなかった。
刑事や検察官は自分のストーリー通りに調書を作成し、署名捺印させる。そして、「この通りやったんだよ」と言う。
私は署名捺印を拒否した。
そうしたら刑事が、「そんなことを言うと刑期が長くなるぞ。お前の家族や身内、知人に事情聴取をするぞ」と脅す。
さらに他の収容者と区別して嫌がらせをする。取調べ名目で被疑者を連れ出し、取調べ室でタバコを吸わせ、お菓子を食べさせ、飲み物を飲ませ、携帯電話を使わせたりする。しかし、否認している者には一切させない。
そうやって精神的に追いつめて自白させ、ストーリー通りの調書を作り上げる。
事件当時、証拠物件として録音テープがあって調べてくれるように言ったが、調べてくれなかった。
さらに刑事が、20年間音信不通だった母親と妹を警察署に呼び出して調書を作成した。
調書を見せられたが、母親が僕に「死んでほしい」という内容だった。
ショックだった。目先が真っ暗になり、自殺しようと思った。怖くて自殺はできなかったが、検察はその調書を裁判所に提出した。
弁護側は当然、異議を申し立てた。
検事は今度、母親の証人請求という形で嫌がらせをした。裁判で母親と争うのはとても辛くて、泣きながら弁護士に「何とかしてください」と訴えた。
裁判官は却下してくれたが、調書は証拠として採用された。
母、妹と面会したら、母は「私はそんなことは言っていない。書いていない」と言った。
「では、なんで調書があるの」と聞いたら、警察官から「ここに署名捺印して下さい」と言われたから、署名捺印しただけという。
母親は初めての経験だけに、何が何だか分からなかったらしい。
受刑者の多くが供述調書の作成に関して不満を持ち、家族が脅しを受けたとか、実際にやってなくても「やった」と言わされたという人がいた。冤罪の人もいたと思う。
もし可視化が実現していれば、事実が明らかになったと思う。そして、警察、検事が言っていることがウソだということもはっきりすると思う。
『週刊新社会』(2013/3/12)
◆ 家族からもウソの供述調書
被疑者として取調べの経験 五十嵐弘志さんの話
私は前科三犯、約20年間刑務所で過ごした極悪人だったが、イエスキリストと出会って悔い改め改心し、今に至っている。信仰の母はマザーテレサ。
刑務作業のほか、24時間ボランティアで受刑者のなかの高齢者や障がい者の介護、受刑者の更生や社会復帰後の支援をしている。
取調べの全面可視化は絶対に必要だ。警察や検察は、何ら疾(やま)しいことがなければ、可視化を実現すると思うが、疾しいことや色々あるので反対しているのではないか。
刑事の取調べを受けたときに私は、「こういう事実です」と言ったが、全く聞いてもらえなかった。どんなに言っても、調書にその部分を書いてもらえなかった。
刑事や検察官は自分のストーリー通りに調書を作成し、署名捺印させる。そして、「この通りやったんだよ」と言う。
私は署名捺印を拒否した。
そうしたら刑事が、「そんなことを言うと刑期が長くなるぞ。お前の家族や身内、知人に事情聴取をするぞ」と脅す。
さらに他の収容者と区別して嫌がらせをする。取調べ名目で被疑者を連れ出し、取調べ室でタバコを吸わせ、お菓子を食べさせ、飲み物を飲ませ、携帯電話を使わせたりする。しかし、否認している者には一切させない。
そうやって精神的に追いつめて自白させ、ストーリー通りの調書を作り上げる。
事件当時、証拠物件として録音テープがあって調べてくれるように言ったが、調べてくれなかった。
さらに刑事が、20年間音信不通だった母親と妹を警察署に呼び出して調書を作成した。
調書を見せられたが、母親が僕に「死んでほしい」という内容だった。
ショックだった。目先が真っ暗になり、自殺しようと思った。怖くて自殺はできなかったが、検察はその調書を裁判所に提出した。
弁護側は当然、異議を申し立てた。
検事は今度、母親の証人請求という形で嫌がらせをした。裁判で母親と争うのはとても辛くて、泣きながら弁護士に「何とかしてください」と訴えた。
裁判官は却下してくれたが、調書は証拠として採用された。
母、妹と面会したら、母は「私はそんなことは言っていない。書いていない」と言った。
「では、なんで調書があるの」と聞いたら、警察官から「ここに署名捺印して下さい」と言われたから、署名捺印しただけという。
母親は初めての経験だけに、何が何だか分からなかったらしい。
受刑者の多くが供述調書の作成に関して不満を持ち、家族が脅しを受けたとか、実際にやってなくても「やった」と言わされたという人がいた。冤罪の人もいたと思う。
もし可視化が実現していれば、事実が明らかになったと思う。そして、警察、検事が言っていることがウソだということもはっきりすると思う。
(いがらし・ひろしー非営利団体「マザーハウス」代表)
『週刊新社会』(2013/3/12)
2013/9/12 6:21
投稿者:朴 利雄
犯罪者といえば公開裁判の判決を待たずして罪人として社会の人は解釈しそれを正しい事だとする。身柄を拘束された人でしか判らない事も多く信じられない待遇を余儀なくされることもある。最近になって連発される再審請求がこの事を鮮明に裏付けている。警察で聴取される調書はほとんどが警察の主観をもとに作成される作文であることは今じゃ拘禁者の常識である。やはり事情聴取の可視化は真実を明らめる公判手続きとして定着させるべきでしょうね。






