2014/6/30

神奈川県立高校の教科書採択の動向  ]Vこども危機
  《子どもと教科書全国ネット21News から》
 ◆ 神奈川県教委は「実教・高校日本史」差し替えさせたことへの反省はない
柴田 健(教科書採択の介入問題を考える神奈川の会)

 (略)高校教育指導課は本年4月24日、教育センターで校長対象の教育課程説明会を実施し、「平成27年度県立高等学校等使用教科用図書採択方針」の説明を行い、今年度の手順や注意などを行った。昨年の実教出版の件では「昨年、再考があったので採択についてよく注意してくれ」という趣旨で説明しており、実教出版の高校日本史教科書での「側注」については触れていない。
 5月14日の教育課程説明会(副校長・教頭対象第1回)での教科書採択事務手続きの説明においては「副校長や教頭に『実教出版の教科書を選定するな』とは言っていない。昨年は負担をかけたので、校長会と同様な説明をした。事務局で『街宣車』(筆者註:昨年、右翼街宣車が学校に来るとの文言で現場に圧力をかけた)については触れていない」と説明している。
 この2つの会議の模様から、現状を継続するために暗黙の圧力をかけたと推定できるだろう。


 「日の丸・君が代」問題などに取り組んでいる他団体との交渉の場のやりとりは、以下のとおりである。
 @昨年8月20日の教育委員会会議で宮崎緑委員(元NHKキャスター)が「実教出版を選定しても良かったのですね」と確認していた。その事実から各学校で実教出版を選定することはできるはずで、希望教科書の選定は各学校の権限ではないか。
 〈高校教育指導課〉 はい、そうです。

 A各校の希望教科書選定で実教出版を選んだ場合、県教委(事務局)はどうするつもりか
 〈高校教育指導課〉 分かりません。今は言うことはできません。

 BILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」(1966年)の「8教員の権利と責任」では、第61項「教育職は専門職としての職務の遂行にあたって学問上の自由を享受すべきである。教員は生徒に最も適した教材および方法を判断するための格別の資格を認められたものであるから、…教材の選択と採用、教科書の選択、教育方法の採用などについて不可欠な役割を与えられるべきである」としていることからも、国際的基準を尊重すべきではないか。県教委自身、国際理解を強調しており、そのことに矛盾する。
 〈高校教育指導課〉 (否定できず)無回答。

 なお、教育委員長は元体操の金メダリストである日体大教授の具志堅幸司氏である。昨年8月の教育委員会を傍聴したが、ほぼ教委事務局のシナリオ通りに運営していた。
 昨年11月、本年3月、5月の3回学習会を設定し、現職教職員に考える素材を提示してきた。しかし、お膝元の神奈川県高教組(全国高教組で最大単組)の署名は組合員の半数にも達しておらず、組合全体の関心事になっているとは言い難い。
 こうした状況から今年の目標としては、1校でも実教「高校日本史」教科書を採択させることができれば運動の成果といえよう。
 6月中旬には署名を県教委に届けるとともに、各校校長、社会科主任あての要請文を送付する予定である。

 『子どもと教科書全国ネット21ニュース』96号(2014.6)


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