またちょっと自分なりにまとめた解説です。今回はウエスタン馬術について。
アメリカ開拓時代、長距離の移動や開拓の労力として、またその後の牧畜作業でも欠かすことの出来なかった馬がウエスタンホースで、その作業が基となり発展したのがウエスタン馬術です。
馬や馬具は苛酷な環境でも耐えられ、使い勝手の良いものを求め進化しました。
長時間座っていても疲れないサドルを使用、手綱は左右がつながっておらず、これは道中繋留するのに便利なためで、その2本の手綱を片手に持ち、空いた利き手で荷物を持ったりロープを投げたりしてきたのです。また、ルーズレインも特徴で、手綱は馬が自由に首を動かしバランスを取れるように緩ませ、ハミでコントロールするというよりボイスキュー(声の合図)や手綱を馬の首にタッチさせて自在に動かしていました。これは牛を追う際に馬自身の反射神経を最大限に活用するのに必要でした。
これらの労働やカウボーイ生活が基となり、今ではスポーツとしてのウエスタン馬術が確立されています。牛を使う競技ではカッティング・ローピング・ワーキングカウホースなどがあり、馬の単独の競技はレイニング・トレイル・プレジャーなど、そしてバレルレーシングなどのスピード競技もあります。
「ウエスタン乗馬」というと「ロデオ」と思う人もいますが、ロデオ競技は技術は共通するものの別物と捉えていいと思います。
また、ウエスタンの特徴の片手手綱ですが、スポーツとしての普段の運動や初心者、馬の調教などでは両手を使い、現在は利き手で手綱を握ることも多いです。また、軽速歩はないとされていますが、普段の運動では使われることもあります。
群れから1頭を切り離す作業「カッティング」
カットした牛を目的地まで追い立てる「ワーキングカウホース」*この馬はボザール(ハミなし頭絡)で操ってますね。
野外騎乗が基のトレイル。馬が足元を見て注意深く進みます。
ロデオ(ブロンコ)はヒバラをきつく締め上げてわざと跳ねさせます。ブル(雄牛)もあってロデオ競技は高額な賞金がかかります。その代わり事故も隣り合わせ。(これは芸術的な跳ねっぷり)
バレルレーシングは3つのバレル(ドラム缶)を早くまわってくるタイムレースです。女性や子供など体重の軽いライダーが多いです。バレルはロデオと一緒に開催されることが多いようです。

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