チッチの逃避癖更正プログラム。「自分がやるしかない!」って息巻いたものの、不安が見え隠れする私にTOMOさんから神の一声「やってやろうか」に甘えさせてもらって(この時点で失格!)昨日は装蹄から帰ってきたのも5時近くだったのに、帰ってきてすぐにやってもらった。
結果から言うと…ただただ感動。感心。この人の域に近づきたいって思い続けて21年。最近、ちょっと追いついたかな?っておごってた部分があったけど、完全に参りました。絶対に敵わないって感じた。
私は怖がりで、馬には小道具や小細工、アイデア満載で立ち向かってたけど、この人は本当のオールドカウボーイ。小道具小細工一切なし。しかも柵のない広い馬場で向かい合ってた。
チッチは左手前で、内方手綱+外方脚でロックオン。いったん逃げの気持ちが顔を出すと徹底して逃避行動に出る。
…そうしてしまったのは私なんだけど(猛悔)私は知らず知らずのうちに(いや、気づいてたはず)火種に触れそうになったら遠ざけてその場しのぎを繰り返してたんだ…
いよいよ本題に入った時、チッチの逃避行動は馬場上の林の方や厩舎が見える草地の方と、立ち上がったり横歩とったりバックしながら斜面を登ったり下ったり。それでもTOMOさんは内方手綱を許すことなかった。(私は立ち上がった時点で「あっ!」って思っちゃう。でもその「あっ!」って思ってしまう心の隙間が逃避癖を助長したんだ)
その状況にも感心したけど何より感動したのが、態度と心が一貫して冷静だったこと。叱るのでもなくもちろんビビるのでもなくて終始穏やかに馬を諭(さと)していたこと。その証拠にその後チッチは怯えることもなく(疲労困憊だからかと思いきや)厩舎に帰ってエサの準備をしているとエサくれ〜とブヒブヒ催促してきた。ってことは気持ちは萎えていないってこと。そしてその後無口持って近づいても逃げなかった。
初めてのこと(馬運や洗い場に入ること)でもチッチは納得するまで1時間はかかる馬。今回の逃避はこじらせたことだったから結局2時間かかった。でもそのくらいはこの馬じゃ妥当なんだろう。でも、もし自分がやってたら途中で(やり方が悪いのかな?)とか不安になっちゃったかもしれない。
でも、やり方とかそんな次元じゃないんだ。向き合う心、どこが問題でその問題点を更正させることが目的なんだ。
見入って動画取る余裕なんてなかったけど、まさにオールドカウボーイ(メキシカン?アルゼンチーナ?)そんな風に見えた。
そしてその後TOMOさんは関西出張に出かけた…
チッチには本当にいろいろ教われる。いい教材だ。そしてTOMOさんからは「この馬の問題はここだけ。あとはスピンもストップもいい。もしかしたらすごくいい馬に化けるかもよ」と救いの言葉もいただいた(苦笑)すごく良くなるかダメ馬のままか、どっちかだね。すべては扱い次第だ(汗)

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