2012/1/8  10:42

NHK「低線量被ばく_揺らぐ国際基準_追跡!真相ファイル」  原発

12月28日、NHK総合テレビの「追跡!真相ファイル『低線量被ばく 揺らぐ国際基準』」で、国際放射線防護委員会ICRPの定める安全基準の危険性、そしてその基準の決定方法と、その組織自体の内実について放送していました。
その要点をまとめると以下のとおりです。


@スウェーデン北部のサーベ地方では、トナカイの肉を常食しているが、肉の安全基準は日本よりも厳しい値であるにもかかわらず、チェルノブイリ事故から25年経った今、食物による内部被爆のためガンなどの病気が増加している(ガンは34%増加)。
研究を続けてきたマーティン・トンデル博士が、汚染地域の全ての住民110万人の食べ物による内部被爆量を調査したところ、事故後10年間の積算で10ミリシーベルト以下だった。

Aアメリカのイリノイ州では、通常に稼働している原発からの排水に含まれるトリチウムが地下水にしみ込み、周辺住民が内部被爆している。
過去20年間の州の全住民1200万人のデータを分析したところ、原発周辺地域のみで脳腫瘍、白血病は30%以上、小児ガンは約2倍に増加していることが確認された。(州政府は、井戸水による被爆は、年間1マイクロシーベルトと微量で、健康を脅かすことはないと回答している。)

BICRPの科学事務局長のクリストファー・クレメンツ氏から、「これまで低線量被爆のリスクを半分にとどめてきた」との発言を得た。
広島・長崎原爆の日米の合同調査の「1000ミリシーベルトで5%ガンのリスクが高まる」という調査結果から、ICRPは100ミリシーベルトで0.5%リスクが高まるとリスクを弾き出していたが、実際には日米合同調査では500ミリシーベルトで5%という調査結果だった。
つまり、根拠もなくリスクを半分に引き下げて決めていたということになる。

C当時基準を決めたICRP委員17人のうち、13人が核関連や原子力政策を担う官庁とその研究所の出身者だった。

DICRPは、原爆・核関連施設の労働者のために特別な基準を作り、半分に引き下げられていた基準を更に20%引き下げた。

E基準の作りに携わってきたICRPの名誉委員チャールズ・マインホールド氏は、「原発や核施設は、労働者の基準を甘くしてほしいと訴えていた。その立場は、エネルギー省も同じだった。基準が厳しくなれば、核施設の運転に支障が出ないか心配していたのだ。科学的根拠はなく、ICRPの判断で決めたものだ。」と語った。
同氏は、内部文書である米国エネルギー省からICRPへの要望をまとめた報告書(1990年)を示し、米国が「基準が厳しくなれば、安全対策に3億6900万ドルの莫大な費用がかかると懸念を示していた。」と説明。
マインホールド氏は、当時米国の他の委員と協力し、基準の引き上げ(半分に引き下げたリスクを見直すべきという意見があった)に強く抵抗したことを明かした。

FICRPの予算(2010年は617,168ドル)は、米国を始めとした原子力政策を担う各国の官庁からの寄付によって成り立っている。
ICRP自体が、原発を推進したい人たちが作った団体である。
ICRPは自らを、科学的根拠を示すのではなく、「政策的な判断をする組織である」と彼ら自身が繰り返し言っていた。


こちらのサイトで、番組の動画を見ることができます。
低線量被ばく_揺らぐ国際基準_追跡!真相ファイル

ICRPという組織と、その安全基準についての問題点は、これまでも色々言われてきたことですが、こうして実際に基準の作成に関わった人物の発言や、どのように基準を操作したのか、その数字が具体的な出て来てきたのには、改めてですが衝撃を受けました。
この放送から分かったことは、ICRPが原発推進者側の団体であるということ。
そして、ICRPの安全基準には科学的根拠はなく、そればかりではなく、原発推進者に配慮して安全基準の数値を意図的に大幅に引き下げていたということ。(人命や健康よりも、原発の経済的な稼働を優先したということ。)


更には、ICRPの安全基準よりも低い低線量被爆でも、ガンなどの病気が大幅に増えているという調査結果が報告されているということ。
加えて言えば、広島・長崎の日米合同調査についても、当時米軍が原爆による放射能被害を実際よりも軽く見せるよう、意図的にデータに手を加えていたのではないかという疑念の声が、以前より多くありました。
これらのことから考えると、今回の福島原発の放射能による健康被害は、これから想像以上に深刻に徐々に現れてくる可能性があります。
国は相変わらず、誤魔化しと責任回避が最優先で、その姿勢はもう改まることを期待する方が虚しくなるばかりです。



それでも、色々な事情から避難したくてもできない人たち、故郷に愛着があってどうしても地元を離れたくない人たちなど様々で、そんな中で私たちは、一体どうしていくべきなのか。
否応なく現実に向き合わなければならない時期がやってくるのかもしれません。
その時には、心のより所になるのは、人間同士が助け合っていく心と心の絆、それしかないのかもしれません…。
もちろん、大きな問題もなく、これまでの不安が杞憂に終わるなら、そんなに嬉しいことはありませんが…。


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タグ: 原発 原子力



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