
絵は勿論の花の立葵、真っ赤なあの花はこうして眺めるには好い。佳いとして、さて自分で栽培するとなると多分に厄介な独活の大木めいて、後々には手を焼く植物となる。ヤハリ花は可憐なのに限る、そう納得するまでは相当な時間が掛かろうけれども畑のアチコチやら終いには片隅へと追いやられて植垣とかなってるのが落ち。或いは主人なきとて咲き誇る、咲いてるのだ。打ち捨てられようと根を張ってる限りはしっかり生い茂り、夏の暑い日中にスックと又あを青と緑の葉を熱風に揺らしている。
いま真っ赤な花と書いたが、よく見るのはどうも👀ピンクが勝った赤い花いろで眼の覚めるような朱赤ではないのが残念。
以前、優しい年配の知己にこの花をあげようかぁと聞かれたが、ヤンワリと断ったのは立派に育ったその身の丈を見知ってたからだ。人間に例えれば、あの演歌歌手が歌った金髪美人^_^かもネ〜ホントのみの夫婦じゃないがずっと添い遂げられるならば、そりゃあ手塩に掛けて育てれば好いし、死後も1人で生き延びて毎年花を咲かせて憂いを慰めてはくれよう。 子々孫々まで栄えよう、けとも私的には理解はすれどもヤハリ敬遠するかなぁ〜

昨日から今年も夏至の候とは相なりました。7月の初めまで一年の内で夜よりも昼の時間が長い時期で、夏至と言われる。毎年のことなのでウッカリとこの時期の代表的な花の紫陽花を撮るのを失念。ちょうどいい時に最近トンと会えない旧友が写真を見た。もう少し昔の話〜旧聞とも言うのだがチト聞き流しただけだが、女友だちが写真ばかりを送ってくれる変な人が居るのよ〜テ、その気持ちは測り知れないけど見て欲しいのだろうよ〜と返事は誤魔化したもの。勝手に画像をコピーした〜失敬なの承知でゴメン。
まだ梅雨も明けないからその辺に幾らでも咲いてるのだけど〜

さても草薮と化した庭先の片隅にハッと目が覚めるような花が、このサフラン擬。つい忘れていたのだった。モドキ、と言う名前からしてその物じゃないのは承前、このように可憐に見える薄いピンクの6枚の星形花弁は実は内側と外側の各3枚が重なる形式らしいが、植物学者なんかじゃないので、まぁダビデの星でもなく〜それに似た鋭い星形と思えばよいか。子供の頃に確か見覚えもある軒下の雨樋下で生い茂ってたかも。でもアレは白い花だったなぁ〜と調べたらタマスダレ玉すだれbirei ←これ?^_^〜まさか誰かさんがハンドルネームと違うよね^_^〜〜兎に角、その白い可憐な花々は雨降りの後にクッキリと浮かび上がる、思い出させるものか〜日本版の忘れな草かと思いきや、違うなぁ〜
白色でなくピンクの大振りの花が画像のサフラン擬、それも彼岸花科とかで全体に草毒を持つと言う。似た様な方の白いタマスダレにもヤハリ有るらしい、アルカロイドとか良く食中毒を起こすヤツね〜
現代短歌の魔王、塚本邦雄が書いた短編にある『夏至遺文』には、「橙黄の萱草、淡黄の茴香、群青の鴨跖草」が出て来る。皆この梅雨の最中の夏至の頃に咲く花々だけども、それが仄かに幽けき恋心をも誘う気配を表象していた。
しかも男色〜さてもそれは彼塚本その人の密かな性でもあったのだろうよとも勘繰るのだが、それは下司い考えに過ぎないか過ぎるか〜はさて置いて、世の高名な文人には男色も多いのは昔から夙に知られた事実である。英雄色を好む〜と同じで戦国の武将が茶坊主ならぬお小姓たる少年を側に常に控えさせてたのは女人禁制を仏式に守った反面〜とも。国文学者で歌人の釈迢空・折口信夫やノーベル文学賞の川端康成や三島由紀夫だってそう伝えられている。
まぁ、近年はこの性差を超えた愛恋の法的な位置付けも変化して世界的な広がりをもたらしてはいるが、私的には好まないけれども、男が男を愛す感情が判らん訳でもない、持って生まれた遺伝子の為せる技なのか生きる術なのか大昔からヤハリこの世には男女一対の性があって、然れどもさの両性が混交ナイシは反転したとても不思議はない。それも人それぞれ、なのだ。かのクマとて若い頃日に先輩氏に眠ってる最中に好かれた事も有ったが、当時はマダそれは背徳の美とかで陽の当たらない恋愛だった。自身、畏友や先輩や同輩に素敵な憧れや期待感を抱いて接した交友は何度も有ったけれども又それとは少しく異なる感情で、ヤハリいわゆる薔薇族百合族〜男色と云われた同性同士の恋愛感情だ。
恐らくはその辺の艶かしいエロチシズムを塚本邦雄は独特の有り余る博識でもって書き上げたのかも知れないし、又その実も傾向もあったかも知れない。けれども普通の男女間の結婚もしてるし〜結局は自殺したけどもヤハリ男色を明かした友は婚姻をして子供も設けてもいたから、人の人生なのだが不思議なものだ。
昨日はその夏至の日と先ずは言われたのだが、カラッとは晴れなかった蒸し暑い曇り空。今日も東の空には茜色の雲が薄っすらと漂ってたけども陽は昇らず、雨雲が空を覆っている。

昨日の夕景、それでも雨は降って来なかった。イヤ気付かなかったのかも知れないが、どうも今日も又同じかも知れない。小暗い内は気温は低く16度から18度、でもやはり晴れてたら天頂真上に陽が昇ろう時刻頃には26〜7度にもなろう予報。
邦夫の夏至遺文、その末尾はこう締めくくられた。
〜〜さらば。さらば、みじかき夏の光よ。

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