そういえば昔カブトエビの記事を書いたことがあるが、たまに甲殻類生物飼育研究家(だっけ?)を僭称するからには、これも書いておかねばなるまい。
カブトエビは世界に全部で4種居り、日本にはそのうちアメリカ種 、アジア種、ヨーロッパ種の3種が居る。残る1種はオーストラリア種で、日本には居ないとされている。
カブトエビは日本古来の生物ではなく、すべて輸入物。1925年ueno氏によりアメリカ種について初めて記され、その後関東から九州にかけ広く普及していったという。(詳しくは
こちら。その
ソースページ(英語))
今のような時代、未だ日本に侵入していないのかどうかは分からないが、このオーストラリア種、植物防疫法上の「
検疫有害動物」なのである。
植物防疫所の
植物防疫法の規制を受ける昆虫類などリストに、次のように載っている。
Arthropoda 節足動物門(昆虫綱以外)
Notostraca (背甲目)
Triopsidae (カブトエビ科)
Triops australiensis(オーストラリアカブトエビ)
アメリカ種も、アジア種もヨーロッパ種も、皆同じ生物で同じように悪さや植物(稲)に害を及ぼすのだと思うが・・。既に入ったもの勝ち。まだ国内に存在することが確認されていないものが、水際阻止されるのである。何故そうなのか、こういった素朴な疑問を突き詰めていくと、目的を含めた法の成り立ちや変遷、現在の問題点までが浮かび上がってくる。そして何故新しい法律が生まれるかも分かってくるのだが、普通の人はそこまでやらない、考えない。
そのうち植防法上の疑義について農水省、防疫所にお尋ねするから、その節は宜しく。催促しなくても2週間を目途に回答お願いします。
因みに、アメリカザリガニが初めて国内に輸入されたのが1927年というから、カブトエビはそれより若干先輩。ザリガニを餌として所望したウシガエルは、1918年の来日。これは人サマの食用として。(というのは口実で、実は大きなカエルを飼いたかっただけとか・・?私がこどもの頃、図鑑でショクヨウガエルというのを知って、欲しくて欲しくて堪らなかった。東大の先生なら尚更・・ てことはないか・・?(^^; )
その他おたまえびについての情報はこちらをお薦め。
カブトエビ通信
私は昔、多分この方にレクチャーを受けている。

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