一昨日(3日)は
ギャラクシー賞の年1回の贈賞式。今年も会場スタッフの1人としてお手伝いに行ってきました。といっても私は報道陣への受付係と、帰り際に配布する『
GALAC』最新号(受賞作品名を掲載)の封筒詰め作業を式場の外でやっていたので、肝心の贈賞式の模様は部分的にしか見れず。
宮崎あおいや相武紗季といった近頃の旬のタレントが出てくることもあってか、スポーツ紙や週刊誌などの芸能系取材陣もどしどし来場。まあ気忙しかったことよ。
もっとも、この日の会場で観客からの視線を一番引いていたのはやはり
永六輔さんだろう。テレビに出なくなくなって久しいあの大御所が久々にこうした場に現れるということで関心を集めたわけだが、実際に目の当たりにしてみると、さすがに老けたな〜というのが第一印象。ただ元気ではあるらしく、ぱーっと喋ってはそそくさと降壇しようとするたび司会(ジョン・カビラさんと長野智子さん)に呼び止められてズッこける懐かしいボケを続け様に連発。さらに贈賞式後のパーティ(記念の宴)でも登壇するや「
人が挨拶してる時に、しゃべるなーっ!!」とキレて一喝する芸を披露していた。しかしこうして間近で見てみると、やっぱり鍛えこまれた凄みのようなものを感じるな。
かれこれ10年前の話になるが、やはりこのギャラクシー賞の贈賞式で「個人賞」を受賞した大山勝美さん(演出家)へのお祝いで、森繁久彌さんがステージに上がった時のことを久々に思い出した。森繁さんといえば当時で既に80代半ば。杖をつき、お付きの人に支えられながらゆっくりとマイクの前まで進んでいく姿を舞台の袖から「大丈夫?」と眺めたものだが、
「
このまま手ぶらで冥土に行くのは寂しいと思っていたが、これでいい土産ができた……」
という第一声が放たれた途端に、それまで固唾を飲んで見守っていた満場の観客から「
おおおおお!!」という何とも言えない歓声と拍手が返ってきたシーンは今なお印象深い。やっぱりああいう人たちになると、身体の衰えをカバーして余りあるくらい、その場の「ツボ」を嗅ぎ分けたうえで一発で押さえてしまうことができるのかもしれない。
一方で今回は会場のスタッフをいきなり凍りつかせる事件も起こった。というのは、永六輔さんに花束を渡したいということで、なんと
黒柳徹子さんがまるっきり予告もなしにいきなり贈賞式最中の会場へやってきたのだ。たまたま私はその場に居合わせなかったのだが、花束を携えて受付も通さずにスタスタと会場へ入っていった彼女を、その場にいたスタッフは唖然としながら眺めたんだとか。
そんなわけで贈賞式の最後に急遽、黒柳さんによる永さんへの花束贈呈シーンが設けられたわけだが、永さんの「
これからデマを言います。僕ら2人が結婚するというのは嘘です」とのスピーチには「
結婚するのがデマなのか、『結婚するのがデマだ』というのがデマなのか(=本当に結婚するのか)」というあたりを、せめてもう少し誤解のないように言っていただけましたらと思った次第(笑)。

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