劇団東風
Vol.44
第34回公演
「おやすまなさい」



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代表のあいさつ  パンフのごあいさつ

ご あ い さ つ


 本日は、ご来場頂きましてありがとうございます。

 今回のチラシを作っていた時のこと。演出と相談して今回は「バナナ」をモチーフにすることにしました。早速、我が家にあったバナナをデジカメで撮り、加工します。「スイートスポット」と呼ばれる少し黒ずんだ斑点がある食べ頃のバナナ。美味しそうでインパクトあるいい画が撮れました。
 ところがです。翌日、その試作チラシを稽古場で劇団員に見せると、予想もしない感想が返ってきました。 「あたし、バナナってなんか貧乏臭いイメージなんで、好きじゃないですよねぇ・・」

 彼女がバナナを好きでないのは、得手不得手があるでしょうから構わないのですが「貧乏臭い」というイメージがバナナにあることに驚きました。さらに周りの同年代の団員が頷いているのを見て、そういう世代が確実にいることにまた驚いたのです。

 僕はいままで「バナナ」という食べ物に対して、さほど気にかけて生きていませんでした。まぁ、僕ら世代は特段何とも思ってないというか、バナナに対してニュートラルというか。しいて云えば、僕は親父の茶店で出してくれる「バナナジュース」は美味いなぁ。くらいのことでした。
 しかし、この「貧乏臭い」という二十歳そこそこのイメージに、さすがに考えさせられました。
だって、親父やお袋の世代は「バナナが高級品」だったというじゃないですか。小さい頃、そう聞かされた時「そうなんだぁ、今ではいつでも食べられる『普通のもの』になったんだね」と僕は思ってました。ところが、さらに何年かするうちになんと「貧乏臭い」と云われるまでになっている。かわいそうバナナ。
「日本が豊かになった」とかそういう話をする気はありません。それよりもたった3〜40年で「高級品」から「普通」を経て「貧乏臭い」にまで落ちるこの「価値観の変化」に僕は驚いたのです。

 「笑い」を語る時に、よく「構図のズレ」という言葉が用いられます。
「そうであるべき」という価値観があって、その構図が微妙にずれる時に笑いが生まれるというもの。
 漫才で「ボケ役」が奇妙な言葉を言った時「ツッコミ役」が入れる「観客と同程度の価値観」というもので笑いが出てきます。
 この「価値観」は時代、世代と共に確実に変わっています。きっと、クレイジーキャッツが「漢字が読めない総理大臣」というネタをやれば笑いを取れた時代から、「漢字検定1級の小学生が『総理大臣を越えたぜ』と叫ぶ」ネタが通用する時代へと「構図」が変わっているのです。僕が最近あまり「テレビのお笑い番組で笑えなくなったこと」と、「バナナが貧乏臭くなったこと」とは、実は関係があるのかも知れません。
 
 それぞれ千差万別の価値観をもって今日お越し頂いた皆さんに、出来るだけ多くにこやかになってもらえる作品を集めました。もちろん、秋に待っている本公演への助走ともなる番外公演です。

 毎日遅くまで会場を提供して頂いた福嶋館長あらためてお礼を申し上げます。そして、本日ご来場のお客様をはじめ、僕らを支えてくれているすべての方々に感謝し、幕を上げることにします。

 本日はご来場ありがとうございます。YMOの「TONG-POO」が流れますと、まもなく開演です。
 最後まで、ごゆっくりとご覧下さいませ。 


劇団代表 片桐 茂貴 

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