2005/12/17
がん生還者5 がん患者と介護保険 患者学入門「がん生還者」
がん患者の多くはがん治療後、日常生活が可能となるにはそれほど時間がかかりませんし、ある程度身辺自立できている方は比較的多いかと思います。しかし、後遺症・併発病・病状の悪化等で要介護状態・要支援状態になった場合はどうしたらよいのでしょうか。介護保険法のサービスの利用は可能なのでしょうか。
65歳以上の方で、保険料等の支払いをきちんとしておれば可能でしょう。しかし、2号被保険者である40歳〜65歳未満の医療保険加入者は今のところ、がん患者は対象となっていません。40歳〜65歳未満の医療保険加入者は原因が「特定疾病」によって生じたものに限定され、現在のところ15疾病で、まだ「がん」は入っていません。見直しの議論があり、この「特定疾病」について、社会保障審議会介護給付費分科会(第34回資料2−1)というところで、現在検討中のところです。リンクしましたので、ご覧になってみてください。Adobe Readerというソフトが必要です。
そこでは、対象者が、「がん末期」の方とし、診断基準が「治癒を目的とした治療に反応せず、進行性かつ治癒困難な状態にあるもの」とされています。果たして、この対象者の定義でよいのでしょうか。
例えば骨髄移植後のもう一つ回復が芳しくない一人ぐらしの患者さんなどは、ある程度落ち着くまで介護予防サービスがあれば助かるのではないでしょうか。
また、検討委員の中に、支援者の立場の方はおられますが、がん患者の立場で出席されている方がいないことが残念です。せっかく、がん患者が介護保険のサービス対象者としていただけるのであれば、当事者としての意見が反映されることが望ましいと思います。がん患者の中にも医師・看護師や医療・介護・福祉等に従事されている専門家の方も多いかと思います。
なお、すでに身体障害者手帳・精神保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方はその障害の程度に応じて、現在では各障害者福祉法で、来年度からは障害者自立支援法の各サービスの給付が可能です。
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65歳以上の方で、保険料等の支払いをきちんとしておれば可能でしょう。しかし、2号被保険者である40歳〜65歳未満の医療保険加入者は今のところ、がん患者は対象となっていません。40歳〜65歳未満の医療保険加入者は原因が「特定疾病」によって生じたものに限定され、現在のところ15疾病で、まだ「がん」は入っていません。見直しの議論があり、この「特定疾病」について、社会保障審議会介護給付費分科会(第34回資料2−1)というところで、現在検討中のところです。リンクしましたので、ご覧になってみてください。Adobe Readerというソフトが必要です。
そこでは、対象者が、「がん末期」の方とし、診断基準が「治癒を目的とした治療に反応せず、進行性かつ治癒困難な状態にあるもの」とされています。果たして、この対象者の定義でよいのでしょうか。
例えば骨髄移植後のもう一つ回復が芳しくない一人ぐらしの患者さんなどは、ある程度落ち着くまで介護予防サービスがあれば助かるのではないでしょうか。
また、検討委員の中に、支援者の立場の方はおられますが、がん患者の立場で出席されている方がいないことが残念です。せっかく、がん患者が介護保険のサービス対象者としていただけるのであれば、当事者としての意見が反映されることが望ましいと思います。がん患者の中にも医師・看護師や医療・介護・福祉等に従事されている専門家の方も多いかと思います。
なお、すでに身体障害者手帳・精神保健福祉手帳・療育手帳をお持ちの方はその障害の程度に応じて、現在では各障害者福祉法で、来年度からは障害者自立支援法の各サービスの給付が可能です。
